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カテゴリ:F県Z店編
横綱が来店してからしばらくしての事。
T班長が突然失踪した。 いきなりの事でみんな驚いていた。 T班長は20代後半でガタイが良い。 哀川翔のような雰囲気の人だった。 (一緒に働いている時までは男気のある人だと思っていた。) Z店は主任一人と班長二人で回していたので、 突然、班長がいなくなった事でバタバタしていたが、 班長候補のYくんを急遽班長代行のような形にして、 急場を凌いでいた。 T班長は彼女と一緒に働いていたので、 主任や店長が彼女に失踪の理由を聞いてらしいが、 彼女には何も告げずにいきなりいなくなったらしい。 当時のF県のパチンコ店ではカップルで入社して 夫婦部屋で生活する場合は結婚していなくても男の姓を名乗るという 暗黙のルールが存在する。 T班長の彼女も当然Tの姓を名乗っていたが、 T班長が失踪して2ヶ月程が経った時に自分の姓にのKに戻した。 別に籍が入っていた訳では無いので当然と言えば当然である。 僕らはあまりその事には触れず普通に接していたし、 T班長が失踪したばかりの頃はすごく暗かったKさんは、 少しずつ明るさを取り戻しつつあった。 T班長の事をみんなも忘れかけていたある日の事、 仕事も終わり、車に向かっていると、 自分を呼ぶ声が聞こえる。 自分を呼んでいたのは他でも無い。 T班長だった。 「お久しぶりです。」と軽く挨拶する。 T班長は誰かが出てくるまでずっと張り込んでいた様子だ。 挨拶もそこそこにT(元)主任は自分にあるお願いをしてきた。 アルバイトのSくんとKさん(T班長の元?彼女)を呼んで来て欲しいと言う。 T(元)班長は部外者なので2階の寮には近づけない。 理由は聞かずに二人をどうしても呼んできて欲しいと言う。 T班長を見ていると確実に怒っているのがわかる。 呼びに行った方が良いのか・・・ 行かない方が良いのか・・・ 何が起こっているのか全く理解出来ないので、 とりあえずお店に引き返しSくんとKさんに T班長がいる事を報告する事にした。 この後、自分もトラブルに巻き込まれるとは思ってもいなかった。 F県Z店編その13に続く。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
July 11, 2012 07:48:19 PM
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