テーマ:政治について(19782)
カテゴリ:日々雑感
今般の小池防衛大臣と守屋防衛事務次官の騒動。はっきり言って守屋氏の負けです。守屋氏は小池氏のやろうとすることは事務方人事に対する政治の介入と捉えているようですが、基本的に防衛事務次官の立場は自衛隊員ですので、政治による統制を受けるのが当然なのです。それでなくても事務次官の任期は1~2年で勇退するのが慣例であるところを2倍以上の4年にわたり在任してきたことさえ異例なのです。普通の感覚であれば遅くとも省昇格の直後に自ら退任すべきところを恋々とし、その椅子にしがみ付いていることは呆れ返りますし、最近はことに省内も風通しが悪くなっているとも聞いております。
しかしまぁ、この話が出た段階で官房長官も「防衛大臣が言うことが正しい」として事務次官会議の開催を仄めかせば良かったのです。どうも、政治家の皆さんは文民統制というものを理解していないのかあるいは誤解しているのではないのでしょうか? 自衛官を政治から遠ざけておくことが文民統制ではなく、ましてや自衛官を統制するものではありません。内局などの事務方すべてを含めて自衛隊員を政治家が統制することが本来の姿です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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これで事務次官の言い分がとおった日には最悪です。そのうち勝手に戦争はじめる、いつか来た道です。
(2007.08.16 19:17:07)
敗戦までの陸海軍省と同じですからね。制服を着ていない軍官僚なんですよ。その他の省庁の事務官と同じに考えてはいけない。
実を言うと広い意味での「文民」には軍官僚だけでなく、一般の公務員も「政治による支配を受ける」のが当然とされているんです。たとえば公務員が政治家になる場合には公務員を退職する必要がありますし、現職の公務員が大臣などに就任することができないなど、わが国の公務員法にも規定されているのですが、こちらも法理の根源は同じなんです。 (2007.08.17 06:58:35)
文民統制とは
・宣戦や講和の権限 ・軍事費の決定 ・軍隊の最高指揮権 は軍人ではなく内閣総理大臣、防衛大臣、国会にある、とするものです。 具体的には ・内閣総理大臣及びその他の大臣は文民でなければならない という規定に基づいています。 具体的にはこれに関連して ・制服組出身は大臣になれない ・国防に関することは首相、外相、財務相、防衛相などからなる「安全保障会議」で決定する とされています。 それだけのことであって、今回のことは単なる「大臣の人事権」と「官僚組織の人事体系」との対立に過ぎません。 文民統制の問題なんかカケラも関係していませんよ。 文民統制について理解していないかあるいは誤解なさっているのは貴方です。 (2007.08.22 01:41:17)
たんかれいさん
文民統制の歴史的経緯であるとか、いろいろのことを書きたいのですが、書く暇が取れない状態です。 確かにあなたの言われるように限定して考える方が多いのも事実なのですが、私は欧米流のCivilian control(どちらかというと日本では非主流のいわゆる広義の文民統制)を念頭においています。あなたのような考え方を否定はしておりません。 (2007.08.24 02:47:39) |
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