カテゴリ:日々雑感
先日の鹿沼市で起きました冠水した道路に取残された主婦が
たびたびの通報にもかかわらず、救助されずに死亡した事故に 関連しますが、増水した河川の近くや冠水した道路などを通行 する際の参考にしていただけると幸いです。 まずは自動車の場合、水位が排気管の高さを超えた時点での 通行は危険です。アクセルを一定に保ちながら脱出することは 可能ですが、排気が止まるとエンジンが停止してしまい、再起 動は困難です。また、この時点では車内には水が浸入する事は 無いので、できる限り速やかに高いところに引き返すか、車を 捨てて避難することを勧めます。 水位が吸気管(エンジンブロック)のところに来た時点でエ ンジンは停止してしまうので、それまでに脱出しなければなり ません。 基本的に自動車のような構造物は凡そ1トン未満の小型車や 軽自動車の場合、水深で30cm~50cmで車体の浮力で地面とタイ ヤが離れてしまいますので、冠水してしまった道路に入っても 一気に走り抜けられそうにも無いと感じられた場合には通行を 諦め、引き返すべきです。なお、水中や水面に漂流物がある場 合には非常に危険ですので、走り抜ける事は諦めたほうが良い でしょう。 最近の車は気密性や水密性が良いので、少々の道路冠水など では走破できると考えがちですが、ドアの半分程度の高さまで 水位が上がってしまうと水圧によってドアが開けられなくなっ てしまいます。また、水密性能が上がったからといっても、漏 水を完全に防げるわけでもありませんし、ドアウィンドウのコ ントロールボックスやモーターなどに水がかかりますとショー トしてしまい、窓ガラスを破らないと脱出することができなく なってしまいます。 市販のレスキューツール(窓破壊用ハンマーやシートベルト カッターなど)を備えることはいまや常識化している。と、言 いたいのですが、実際に備えていてもとっさに取り出すことが できないことが多いのが実情です。こういったツールは運転席 側のドアポケットやセンターコンソールなどに置くと使い易い。 特に同乗者がいる場合のことを考えるとセンターコンソールに 備えるのがベストでしょう。 自転車、二輪車、歩行者の場合も先に書いたことが参考にな ると思います。濁流が洗うように流れているような場合、自動 車よりも危険ですから、絶対に入水することは止めなければな りません。 徒歩の場合には水位が30cm未満であれば流れが無い場合には 足を取られることはありませんが、膝上までの浸水時であれば 正常に歩行することができなくなりますので、渡渉することは 諦めるべきです。 以上のことを考慮して河川の氾濫や異常増水時に自分の身を 守る一助にしていただければと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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ジーゼルエンジンなら別ですがガソリンエンジンは水に弱いのでさっさと車捨てて逃げなきゃいけません・・・とタヌキも思いました。
(2008.08.29 10:24:14)
日本人は元来が「貧乏人」的発想をしますので、こういう時になっても「車を捨てる」というのができないのかなと思うのです。
(2008.08.30 04:32:32)
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