6508361 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

プロフィール

パパぱふぅ

パパぱふぅ

キーワードサーチ

▼キーワード検索

フリーページ

カテゴリ

バックナンバー

2011.01.16
XML
カテゴリ:書籍


確信する脳

確信する脳



 読者に「自分は、知っている内容をどのように知っているのだろう」という最も基本的な疑問を抱いていただけたなら、本書の目的は達せられたといえる。

著者は、小説も書くというアメリカの神経医学者である。

「訳者あとがき」にあるように、本書は、既知感(feeling of knowing;既視感ではない!)という言葉を使い、われわれの脳がどのように確信を持つに至るかを解説する内容になっている。


ただし、安直な回答を読者に提供するものではない。

読者は筆者の議論に付き合い、自分の脳で考え、確信の正体を考えなければならない仕組みになっている。その意味では、米ハーバード大学の政治哲学教授マイケル・サンデル氏の講義「ハーバード白熱教室」に似ていると言える。


著者は「完全に意見が一致したからといって、思考のプロセスが同じとは限らない」(157 ページ)と主張するが、これは現代社会において忘れがちな事柄だと感じた。

インターネットの情報におぼれ、マニュアルやハウツー本を読み漁るあまり、われわれは、たとえ同じ意見を持っていたとしても、その人と自分が立つ位置が同じだとは限らないという“真実”を忘れてはいないだろうか。

私は確信する。だが、その確信が万人に当てはまるとは限らない。それが社会生活の難しいところであり、また面白い側面であるのだ。

本書を読んで、そんなことをあらためて感じた。



■メーカーサイト⇒ロバート・A.バートン=著/河出書房新社/2010年08月発行 確信する脳

■販売店は こちら














お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2011.01.16 07:40:17
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.