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カテゴリ:書籍
著者は超音波探傷が専門の谷村康行さん。超音波の定義や性質、発生させる仕組みから実用例まで、幅広く、わかりやすく書かれている。「超音波の利用技術でもっとも普及しているのが、医療分野かもしれません」(114 ページ)というように、健診でレントゲン装置を使わずに内臓を診たり、妊婦さんのお腹の中にいる赤ちゃんの様子を診るのに超音波を利用している。 1876 年、イギリス人のガルトンが、超音波を発生させる「ガルトン笛」を発明した。 音速を決めるのは、音を伝える物質の弾性率と密度で、音の性質である周波数や波長には関係しない。通常環境では約 340m/秒である。 超音波を使った積雪計では、周波数を変えることで新雪の厚さを計測できる。 超音波の利用技術が普及しているのが医療分野だ。放射線のような人体への影響を気にせず、身体内の検査ができるようになった。内臓脂肪や腫瘍、骨密度、血流、胎児の様子を画像にすることができる。 また、固体の中に超音波を伝搬させることにとって、固体の中の様子を知ることができる。超音波探傷だ。 20~50kHz の超音波を液中に伝搬させてキャビテーションという空洞を発生させ、その衝撃波によって汚れを除去することができる。MHz オーダーの超音波を使うと、キャビテーションを発生することなく、サブミクロンオーダーの汚れ除去ができるようになる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.08.07 13:38:57
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