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カテゴリ:書籍
著者は、マーケティングコンサルタントで税理士の岡本吏郎さん。対象は中小企業の経営者だが、サラリーマンの私が読んでも「なるほど」と感じる解説が多い。 岡本さんによれば、ビジネスの基本ルールは「儲けること」(22 ページ)と、単純明快だ。「投資する資産をなるべく少なくして、利益はギリギリまで多く取る」(24 ページ)――この当たり前のことを、当たり前のこととして遂行できるかどうかが、会社の命運を分ける。 岡本さんは、「自分のフィールドだけで勝負を続けるのが勝つコツ」(96 ページ)という。「しかし、人のフィールドはよく映るものです。そして、本業が厳しいとどうしても浮気をしてみたくなります。これをリスクと言います」――多角経営に手を付け、バブル経済崩壊後に露と消えていった中小企業の多くがこのパターンであろう。 岡本さんは、「役員報酬の最大の役目が税金を最小化すること」(125 ページ)という。なぜなら、会社の利益には大きな税金がかかるが、給与所得控除により、実際より所得が小さく見えるからだ。だから、社長の預金通帳に入っている金額は社長のものではなく、節税のための、悪く言えば裏金だという。 その他、「最初の打ち手は失敗する」(152 ページ)、「問題を問題として認識できる者のみが、その問題を解決する方法を利用することができる」(160 ページ)など、現場で仕事をして、実際に経営者と相対している岡本さんならではの経験則だと感じた。面白い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.08.12 12:53:07
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