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カテゴリ:書籍
ネットワーク宇宙の片隅で、人類の考古学者たちが50億年前のアーカイヴを発見した。そこから現れたのは、人智を超えた邪悪意識〈奇形体〉だった。人類の植民世界〈ストリョーム領〉は蹂躙されたが、1隻のコンテナ船に乗ったイェフリたち家族が辛うじて脱出に成功した。彼らは居住可能な惑星に着陸したが、派閥抗争を繰り広げていた犬のような形をした集合知性体「鉄爪族」に襲われる。イェフリは鋼鉄卿に、ヨハンナは放浪者ウィクラクスカーたちに捕らえられ、別れ別れになってしまう。 リレーで通信事業と営むヴリニミ機構で、ライブラリ司書の研修を受けているラヴナ・バークスヌトは、〈ストリョーム領〉の惨劇を耳にする。グロンドル・カリルによると、神仙〈ご老体〉は人類に関心をもち、無思考深部で発見された原人類、ファム・ヌウェンを差し出そうとしていた。 〈奇形体〉はリレーを含む際涯圏の住民を奴隷とし、かつてクロスカントリー走のチャンピオンだったオヴン・ニルスヌトを代弁者として、すべての種族を救済すると宣言した。圏界が不安定になっており、低速圏に近づくにつれ航行速度が遅くなっている〈アウト・オブ・バンド2世号〉の行程にも影響を与えた。 銀河の中で、神々に匹敵する力を持つ古代の邪悪意識が復活。それを倒す秘密の鍵は、中世の文化レベルの辺境惑星に隠されているという。その鍵を求め、冒険がはじまる――プロットはスペースオペラの王道路線だが、秘密の鍵を探索するのは王子でも騎士でもなく、通信会社に研究に来ている女性司書。中世の文化レベルの惑星には、犬のような形をした集合知性体。そして、多くの非ヒューマノイド型宇宙人が登場する。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.04.23 12:14:07
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