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2005/11/23(水)16:04

独占の恐ろしさ

マンションやホテルの構造計算書を偽造した1級建築士の関与したホテルが、次々と営業停止に追い込まれています。 安全性が確認されるまで、とのことですが、既存の建築物の構造計算のやり直しなどで、マンションや大型ビルの新規開発にブレーキがかかってしまうかも知れません。 今回の問題は、この建築士が安請け合いで普通の建築事務所の何倍もの仕事をこなしていたということです。 ちょっと見て安そうだから、便利そうだから、というような理由で、一つのものに集中してしまいやすいですが、こうしたことには大きな危険が伴います。 おとといあたりから、トレンド・マイクロのウィルス・バスターや、ノートンのインターネット・セキュリティーがうるさく、W32.Sober.X@mmとか言うウィルスの警告を言ってきていますが、ご覧の皆さまもお気をつけください。 メールに巣食って繁殖し、Windowsのサービス機能を乗っ取ってしまうトロイの木馬型のウィルスだそうですが、メールで繁殖してしまうというのも、殆どの人がWindows付属のメールソフトを使ってしまうからこんなことが起こるわけで、何百種類というメールソフトが使われていれば、メールを使ったウィルスが蔓延するはずがないのです。 建築事務所でも、OSでも、その他、言論でも何でもそうですが、ちょっといいものがあると、他のものは全部不要で駆逐されてしまうべきだ、という声が出てきますが、これは危険です。 独占されたものの中に欠陥が発見された場合、全ての人が危険を負うことになってしまいます。 危険な状態に置かれた人たちに救いの手を差し伸べることを可能にするためには、欠陥を持っていないものを使っている人がたくさんいる、ということが重要なのです。 多様なものの見方、どこに特徴を置くかが異なる多様な製品、多様な価値観、こうしたものが、トラブルに強い安定な社会を作ると私は思います。 茶髪がはやると日本中女性は全員茶髪、とか、社会人はスーツにネクタイが常識、とか、駅の改札口は全部右利き専用、とか、髪の色、顔の形、服装、趣味、食べ物の好み、ライフスタイル、こうしたものが一つに揃っていることを美とする考え方を、私は支持しません。 「バラバラであること」が強い日本の原動力だと考えます。

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