2006/12/12(火)18:41
今年の漢字は「命」
日本人が選んだ、今年一年を示す漢字は、「命」なのだそうです。
ですが、奪われた命、失われた命が多かった一年で「命」という字を持ってくるのは、いかがなものでしょうかね?
ライフ・サイエンスや医療技術に大きな進歩があって、不治の病が治るようになった、とか、福祉政策の充実によって出産数が増え少子化を脱却した、というような一年なら「命」という字でも良いかも知れませんが、失われた一年なら「喪」とかじゃないでしょうか。
私がこの一年を漢字一文字で表すなら「落」か「乱」だな。
官製談合や地方自治の不正が次から次へと明るみに出ているのに、それを建て直そうという気運が起こらなかった一年、という意味です。
年末に成立した官製談合防止法が、真に官製談合を防止する法律なら「底」という字でも良いかも知れませんが、官製談合野放し法みたいなもんですからね、来年には官僚の天下りを自由化してしまう法律まで出てくるのだそうで、これでは、膨大な財政赤字を尻目に官僚天国、今年が「底」とは言えませんね。
昨年の衆議院選挙の結果では、希望を持て、と、言われてもどうにもなりません。
当時郵政民営化法案に反対して自民党を追放された議員も続々と自民党に戻りつつあります。
結局、民主党の衆議院での議席が半減して、批判勢力のいなくなった国会で、どんなデタラメな法律でもまかり通るようになってしまった、ということです。
今でも思いますが、なぜ、当時の民主党の国対は、郵政民営化法案を廃案にすることにこだわってしまったのでしょうか?
選挙の準備も何一つしていないのに、解散するぞ、と脅しをかける小泉首相の戦略にまんまと乗って、選挙に突入した結果がこれです。
防衛庁が防衛省に変わることだし、来年の漢字はせめて「省」くらいにして欲しいものです。
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ライブドア・ニュースが、ことし一年が「落」、「乱」だったということそのものの記事を書いています。
リンクしておきますかね、===>こちら。
この記事を読んで、そうだ、と、思う人に言いたいですが、選挙戦中に、「政権交代500日プラン」を旗印に闘った岡田民主党を完全に無視して、「郵政民営化、賛成か、反対か」だけを書き続けた新聞記事に踊って、賛成かなあ、反対かなあ、と考えて、投票用紙に「自民党」とみんなで書いてくれば、当然、こういう社会になりますよ。
小泉純一郎さんだって、「格差社会のどこが悪いんだ!」と言っていたじゃないですか。
9割の貧乏人は泥食って、1割の金持ちが豪奢な生活を送ることが出来ればよい、というのが、自民党が言う「美しい国」ですからね。
今年も、神奈川16区、大阪9区の補選、そして沖縄知事選でも、自民党が勝利しました。
食べるものもないのに、我が国は核兵器を持ったと喜びながら飢えている北朝鮮と同じく、日本で格差社会が絶望的に広がっている、と言いますが、まさに、「郵政民営化賛成の改革派勝利、ばんざ~い、太蔵クン、ゆかりさん、さつきさん、ステキ!」と狂喜した選挙の結果そのものです。
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