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2007/07/21
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テーマ:ニュース(95820)
カテゴリ:時事的話題
16日の月曜日起きた新潟県中越沖地震で、東京電力柏崎刈羽原発で起きた火災の初期消火が問題になっています。
地震による地盤沈下で変圧器内の配線がショートし、火花が絶縁用の油に引火して火災になったそうですが、消火用水の配管も地震で壊れてしまい、消火のしようもなく、消防隊がかけつけるまで、身の危険を感じた職員は建物の陰で傍観しているしかなかった、と、伝えられています(こちらを参照)。

マスコミもこぞって、東京電力は何をやっているんだ、という論調ですが、職員の立場になってみると、消火しようにもホースから水が出てこない、火の手は上がる、ということでは手の施しようがなかったと思います。
そして、これは、現地に勤務する職員が責任を取らされるべき問題なんでしょうかね?

ズバリ指摘させて頂きますが、エネルギー問題にまるで無関心な日本人全体の責任だと私は思いますね。

ITERをフランスに譲り渡してしまっても反対の声を上げているのは当ブログくらいで自分でアホみたい、と思いますが、こんな状況で、どうして東京電力を非難できるのでしょうか?
日本は地震大国です。
地震が起きれば、消火用水の配管が壊れるかも知れない、放射性物質を含む冷却水が漏れ出すかも知れない、放射能を帯びた作業衣・廃棄物を詰めたドラム缶がひっくり返るかも知れない、そんなことは、東京電力の社員でなくても充分に予測できることです。
今、東京電力にクレームをつけている人、安心・納得が行くまで、中を見せてくれ、しっかり説明してくれ、という要求を出していたのでしょうか、また、そういう要求をマスコミは充分に伝えていたのでしょうか?
原子力に関して知識がない人でも、我が目で、消火設備を確認し、配管を確認し、安全性を肌身で感じることはできるはずです。
他人任せにせずに、自分の問題として関心を持つべきなのではないでしょうか?
マスコミは、原発の安全設備を取材して、我が日本の誇る日立が作った原発は万全の安全設備が完備している、とか、こんな弱々しい配管で地震が来たときにもつのか、というような記事を書くことができるはずです。

大きな被害をもたらした台風4号が、日本列島の南岸を通り抜けてくれて、千島方面から冷たい空気が日本列島に流れ込んだことによるのだろうと思いますが、日本は今のところ涼しくなっています。
柏崎刈羽原発を止めてしまっても、涼しいままこの夏が終われば乗り切ることができるでしょうけれども、8月に入って猛暑ということになり、電力需要が限界を超えたりすると、暑さに倒れてしまう弱者も出てきてしまうかも知れません。

今こうしてブログを書いている私自身が、今の日本なら技術者はまっぴらという人間ですが、日本中で、当事者になると責任を問われる、傍観者でいて文句だけをつけていればいいんだ、という風潮があるのなら、それは大きな間違いだと思いますね。
難しいことは私にはよくわかりませんからという言い訳をする傍観者には当事者を非難する資格はありません。

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最終更新日  2007/07/21 08:50:09 AM
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