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田畑見聞記

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2020.06.15
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肥料を入れ(過ぎ)て、消毒を繰り返すと、アンモニアと塩分が蓄積され作物の生育に弊害をもたらすことがハウス栽培では発生しやすく、次作までに湛水し排水溝から不要な養分塩分を流し去るのは改善策の一つですが、収穫量を追うと適量な施肥、最小限の薬散とは中々いきません。消毒は有害菌や害虫を選んで殺すことも叶わないので、有用菌や益虫もいなくなり栽培環境は自然の循環からかけ離れたものになりがちです。

 自然の循環において菌類は非常に重要な役割を担っていますが、目に見えないだけにその評価は研究者を除いて高いものではありません。人間にとっての有用菌も有害菌もみな子孫を残すために生きており、生きるための栄養源としてチッソを必要とするので、大半の菌類は自然循環による有機態チッソを硝酸塩に変えて自分や植物の根が利用できるようにします。ところが硝酸塩は土壌粒子との結合が弱く、雨で流亡しやすいので露地モノでは肥料で補填する必要がある、逆に雨に合わないハウスでは肥料過剰になりやすいということになります。

 マメ類に根粒をつくる根粒菌(リゾビウム細菌)のことはご存じと思います。植物の根は光合成でつくった糖をリゾビウムにおすそ分けして、リゾビウムは空気中のチッソを固定して根の栄養とする助け合う共生関係にあります。(たたし肥料チッソが多過ぎると、リゾビウムは働きを止めると言われています)
 前回子実体を持つキノコは菌の存在を知らせるとお話ししたとおり、マツタケやシイタケやシメジなど木の子は相性の良い樹齢の行った木の根と共生しますが、アブラナ科やアカザ科など一部を除く90%以上の草類とも菌根菌が共生していることが明らかになっています。キノコと違い目には見えませんが、顕微鏡を使うと根の内部や根の周りに菌根菌の菌糸がびっしりとめぐらされているのが観察されます。菌糸は根毛と比べても数十倍も細く長く、根毛が届かないところへも活動域を拡げて植物に水と栄養を届け、さらに近年の遺伝子分析によれば根と菌根のDNAの交雑が知られていなかった共生の働きをつくりだしているとも語られています。

 4憶5000万年ほど前に動物に先駆けて陸上に進出した植物は、既に存在した菌類の助けを借りて生き延び、やがて養水分を吸収する機能を「根」として発達させたとされています。これまで根そのものの研究は重ねられてきましたが、根と菌類との関係は近年重要な事項として注目されています。DNAの分析などの難しさは私らの知識の及ぶところではありませんが、ミミズがおり、キノコが湧く土づくりの大事さを常に意識することが自然の循環に沿った農業への道と言えるのかも知れません。



 今作のイチゴは完了し、苗づくりが始まっています。ランナーの出はやや遅い傾向のようですが、育苗期の高温と極端な降雨,雨不足は間違いないでしょうから、水切れと肥料切れにくれぐれも注意が必要です。写真のような泥容量の少ないポットのところは、親株との切り離しの後は特にこまめな現場チェックをされてください。






Last updated  2020.06.15 10:52:55



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