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田畑見聞記

田畑見聞記

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2021.09.23
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カテゴリ:カテゴリ未分類
​​ 5月12日以来ご無沙汰で申し訳ありません。この間ガラケーがスマホに、ウィンドウズ7のパソコンがウィンドウズ10に変わり、新しいメカに特訓を重ねておりましたが、なんせ年を重ねると特訓もままならず、未だに使いこなせておりませんが、練習の一環として久しぶりのブログに挑戦してみます。


 この写真は林野庁宮崎南部管理署が2018年に公表したもので、同心円状に飫肥杉の苗を変えた植え方をした40年後の空からの成長の格差。 
      
 こちらは佐賀県上場営農センターが施肥量を変えて55日栽培したイチゴの根の成長度の違いで、二つの写真からは植物の生育は育つ環境に左右されるということが見えてきます。
 飫肥杉の場合はいずれも無肥料でしょうが、隣と詰まって育った中心部の木々は根や葉が重なりストレスを抱えた成長になり、のびのび育った周辺部の木々に比べて劣ったものになっています。イチゴの場合は肥料が少ないほど根量が増えて、自分で生きていくパワーに勝っています。

 動物と違って植物は動けないために置かれた環境の影響を強く受けます。農業の基本としてはその辺りを第一に考えるべきでしょうが、量=収入ということもあって密植、多肥がまかり通り、作物の良い子孫を残すという生理は二の次になり、永年継続の結果は病害虫多発や地力の低下をもたらし、更なる肥料と農薬が手放せない栽培に追い込まれている方が少なくないように見えます。

 イチゴの出来具合を見て欲しいと要請されて、20数年ぶりに沖縄を訪問して今年3年目になりますが、肥料農薬漬けの農業から卒業したいと言われる農家さんとお会いする機会が増えて、ほぼ毎月に近く訪沖しています。皆さんが興味津々なのが減肥減農薬を通り過ぎた無施肥微農薬栽培で、肥料は作物が欲しがるまではやらない、病害虫は日々観察を怠らず初期に少しの農薬で抑え込む方法でマンゴー、キュウリ、シソ、ゴーヤ、菊などで試験栽培を経て作物種や栽培面積を拡大し始めています。

「作物が生き生きしてきた」
「日持ちがよくなった」
「味もよくなった」

という声が多く聞かれます。Si22Si25は使用していますので、無施肥とは言い切れませんが

「コストが下がったことだけでも大助かり」

が本音かも知れません。

 ​​






Last updated  2021.09.23 11:26:17


2021.05.12
カテゴリ:カテゴリ未分類

​ 連休前のテレビのドキュメント番組で、アメリカのセンタービボット農業の先行きが報じられていました。同国の主力穀倉地帯での主役たるセンタービボット農業は、ロッキー山脈の雪解け水が地下水となったものをポンプアップして、長さ400m以上の灌水スプリンクラーで円形に給水する装置で、74年の歴史があります。2000年に私が「Si22」と出会い、農業への参入を検討した折、センタービボットの水があと50年ほどで底をつくという情報を耳にしたことを思い出しました。

 インタビューに出ていた年収何憶も稼ぐセンタービボット農業者の一人は、「数ある農園のうち早いものはあと10年もしないうちに水が出なくなる」と不安を語っていました。ロッキー山脈の東、テキサス、カンザス、ネブラスカ州は降水量が少なく、長い年月をかけて貯まった地下水を、貯まるスピードの何倍もの量を使えばいずれ無くなるのは自明の理ですが、生産性第一の思想のもとペースダウンは顧みられなかった模様です。この農業を手本としたサウジアラビアではスプリンクラー方式から点滴方式に切り替え始めているそうですが、今一つの問題は量を追うことで使用した肥料と農薬の蓄積が塩害、土壌地力の衰退、地下水汚染を引き起こして、改善の目鼻も立たず離農、廃業への道を歩まざるを得ない農業者が増えているそうです。

 このことはアメリカの話に留まらず、産業革命以降石油石炭の利用で馬牛の有機パワーから内燃機関の無機パワーが登場した近世の世界にも通じるものがあります。はるか昔に地中に埋もれた植物や動物が石油石炭に変わり、そのエネルギーを取り出すことで馬牛の何十倍のエネルギーを利用することで人類はこの3世紀弱で信じられない進化を遂げましたが、人類が謳歌を繰り返した21世紀の今、CO2の増加、異常気象やオゾンホール、プラスチック問題など地球が病み始めていることが少なくない人たちに認識されてSDGsという合言葉の下に、過ぎることは良くないと認識され始め、先進国を中心に国レベルでも避けて通れない課題となりました。勿論石油石炭も地下水同様使えば無くなることは間違いありません。

 人間が他の動物と異なるところは知恵が働くことと欲があることで両者は反応し合っていますが、欲が前に出過ぎると、遅かれ早かれ問題が生じますが、それを改善しようと知恵の出番が回ってきます。農業に関しては世界人口が増えるのに反して農地はむしろ減っている。だから面積当たりの増収が必要とばかりに多肥が推奨されたのがこれまでで、センタービボット農業はそのモデルと言って差し支えありませんが、崖っぷちが迫っていることを報告したテレビ番組だったと思われます。

 そのアメリカでの知恵のひとつと言えそうなのが「Silicon in Agriculture」(農業におけるケイ素 )という国際会議を日本やカナダなどとともに立ち上げて、生産性第一から環境保全型農業へケイ酸の有効性を探求し始めたことです。瑞穂の国たるわが国は世界で唯一ケイ酸を肥料と認めるところですが、チッソリン酸カリの研究と比べるとケイ酸研究はマイナーとされている我が国のケツを叩く勢いで研究を進めています。ITのシリコンバレーなど時代の流れの中で、機を見て集中するところはアメリカ的だなと感心するばかりです。

 あと一つ、センタービボット農業が行き詰まると小麦、トウモロコシ、ジャガイモと食料の不足が現実になり、持てる者とそうでない者との間に諍いが起こり、社会情勢が不安になることです。第二次世界大戦の後、アメリカは「緑の革命」と称して食料を行きわたらせることで自由主義の仲間を募ってきましたが、食料の援助が困難になることを見据えて循環型の農業への転換のリーダーシップを意図しているように見えます。

 農作物1gを作るのに600gの水が要るとされますが、近年の異常気象のもとアメリカ、オーストラリア、中国などいずれの農業大国も水不足に直面し、食料不足は確実な近未来となりそうです。そのぶん農業の重要性は高まり、農産物の価格も上昇が見込まれますが、世界平均の約2倍の降水量がある我が国は水の心配は無さそうですが、問題は人です。

 あと10年先の日本の農業人口はどうなっているでしょうか。                                                                       
                        
​ ぽっ







Last updated  2021.05.12 19:18:11
2021.03.15
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 12日、福岡では史上最速でサクラが開花しました。昨年末の強い寒波で休眠打破がなされ、1~2月の初夏を思わせるような気候で開花が促進されたとマスコミには報道されています。今や異常気象は年中行事で、先月には九州よりも北海道の方が高温になり、その後の北海道、東北、越後は記録的な大雪でテレビは連日の報道で賑わいました。

 私がお尋ねするイチゴ農家さんで気になったことは、2月上旬に上手に育っていた株が2月の終わりから3月初めにかけてえらく老化が進んだ事例が、特に高設栽培で目立ったことです。年末の寒さには矮化防止で強めの加温と長めの電照を心掛けた方が多かったと思われますが、その後もあの気象のもと強め,長めを続けるとつい徒長気味になりがちです。高設栽培はベッドの土量が少ないために地温と気温の差が縮まりやすく、葉から根や成長部への糖の転流がスムーズに行かず、デンプン化して葉緑体の上に留まることがあります。植物の本来からすれば、冬季には少ない日照量のもとで作った糖を根に転流させてデンプンとして蓄積し、蓄積デンプンを再び糖に変えて生長点に送って成長の停滞を防いでおり、大根、ニンジン、ゴボウなどの根物で顕著です。冬のイチゴも基本的には同じ仕組みですが根数が増え、根の長さが伸びてクラウンが引き込まれてガッシリした株であれば栄養不足にはなりえず、あとは地温と日長調整を間違わなければ春のように成長が期待されます。

 あとひとつ老化の要因として考えられることはイチゴの葉の呼吸が過ぎているのではということです。
 最近の冬日は運転中の車内では冷房が欲しいほどに強い日照を感じます。ハウスでも好天だと昼間は30℃後半を指していることもままです。ごく一部を除いて暖房装置完備、さらには光合成促進と称したCO2発生器の燃焼でハウス内の高温化、過乾燥化が進み、葉に「光呼吸」現象を誘導しているのではという懸念です。CO2の発生装置はO2比でCO2を高めて光呼吸を防止する狙いがあるのですが、老化の症状があるハウスは概ね湿度が不足しているように思います。

 強日照、高温、過乾燥の環境下ではイチゴは気孔を閉じ水分の蒸散を防ぎますが、CO2も取り込めなくなる。葉に取り込まれていたCO2は光合成が進行してCO2濃度は低下するがO2は放出されてO2比率は高まる。CO2発生器はCO2を葉に取り込ませることなく、ハウス内の高温、過乾燥を増長する。・・・の結果がイチゴの老化を誘ったように思えるのですが。

 温度計、湿度計、地温計、水分計は必ず設置して必ず計測して記録しましょうと、若いイチゴ農家さんに薦めていますが、記録を見れば原因に近づくように思われます。


ぽっ







Last updated  2021.03.15 16:14:29
2021.01.26
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​​一年ほど前にタモリの司会によるNHKの「人体」というシリーズ番組で、京都大学の山中教授が「エピジェネティクス」という言葉を口にされていました。エピジェネティクスという言葉自体は80年近く前に提唱されてはいますが、注目を浴び始めたのは今世紀になって、つまりヒト(動物)とシロイヌナズナ(植物)のDNAの全容が明らかになり、以来コンピューターの発展の寄与もあって魚類、昆虫、バクテリアなどあらゆる生物のDNA解析から生物に共通の遺伝子が多く発見されました。そこから現在は生命の祖先探しや進化の裏付けが急ピッチで進んでいます。
 
 生命の進化には遺伝子の突然変異を伴うとされていますが、突然変異はDNAの変化を伴い、良いほうに転ぶとは限らず、むしろ統計的には悪いほうに変わることが多く、ただ「生き延びた」「絶滅した」という事実だけが捉えられます。エピジェネティクスはDNAの変化は無く、生き延びやすい方に変わり、子孫に遺伝することで一躍注目の的になりました。DNAはアデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトシン(C)という4つの塩基が並ぶことでアミノ酸の生産を経て生命の主役たるタンパク質を作り出す設計図となります。ヒトのDNAが解明され30億のA.T.G.Cによる22,000個の遺伝子と公表されたとき、シロイヌナズナの26,000個、イネの32,000個の遺伝子よりも少なくてヒトの生命学的な優位性が揺らいだものでした。さらに22,000個のうち90%ほどは働いておらず、なぜ無駄な遺伝子を伴っているのかと科学者たちは疑問を募らせました。

 ヒトは60兆個の細胞で成り、一つ一つの細胞の平均的な大きさは100分の1ミリ、その細胞の核の中にしまわれているDNAの長さは1.8mと信じがたいアンバランスですが、DNAの構造を解かりやすく例えると、A,T,G,Cが作る小さな螺旋状のバネが集まって一回り大きなバネとなり、それがまた集まってもう一回り大きなバネを作っている状況で、バネが伸びているところが遺伝子として働いている部分。バネが詰まっている部分は働いていない90%に相当します。

 エピジェネティクスは環境の変化に応じて生き延び易いように遺伝子の働く部分(バネの伸びている部分)を変えて、子孫へ伝えていきます。植物の遺伝子の数が動物のそれよりも多いのは、動物と違い地に根を下ろして動けない植物は、エピジェネティクスで環境の変化に応じて生きていけるように適応した結果なのかも知れません。

 更にはバクテリアやウィルスなどのDNAまでも詳細に把握できるようになったことで、これまで不明のことが多かった微生物と植物の関係が少しずつ解かってきました。また近年の地球温暖化による極端な気候の変動に対応するにはエピジェネティクスが植物には最善なのかも知れません。九州では亜熱帯化が進み、イネの生育や品質に問題を生じ、高温対策米としていくつかの新しい品種がシェアを伸ばしています。カントリー納入米であれば、モミや苗を販売するJAさんにとっても生産者さんの足並みを揃える方が得策と思われますが、私の知るコメを直売なさっている農家さんは前年のモミで苗を育て従来種の栽培を続けられておられます。一時期のご苦労のあと、従来品種で問題なく生産が行われているのは温度抵抗性を高めるSi22Si25の効果か,エピジェネティクスの寄与なのかと考えています。​​

 エピジェネティクスの詳細はまだ不明なところがありますが、生物が環境に順応して生き延びるシステムとして備わったと考えると、その仕組みの活用は望まれるところです。但しエピジェネティクスが発現するには動植物とも環境を察知する感性が必要とされ、健康体であることが望まれるはずです。いち早くリスクを捕らえて、それに対応できる遺伝子を働くように子孫へも伝えていく生き延びる生命の姿のように感じられます。この先語られることの増える言葉と思われます。






Last updated  2021.01.26 12:54:36
2020.12.04
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農家の皆さんが「葉肥」としてよく扱われているチッソについて、あまり知られていないと思われるお話。

 アメリカと中国を先頭にまた宇宙開発の勢いが増してきましたが、地球外天体に生命を捜す時まずは水はあるか?次にアミノ酸はあるか?が手順になります。生命は「水」「タンパク質」「DNA」が三要素として求められ、アミノ酸の集まりであるタンパク質とアミノ酸の設計図となるDNAはチッソが主要な元素で、生命の素材として欠くことは出来ません。生命の存続は「チッソの奪い合い」とも言い換えられます。

 話は変わって現在2020年の世界人口は75億人とされていますが、今から70年前の1950年の国際統計による世界人口は25億人。私も小学生のころ日本の人口は8千万人余りと教えられた記憶がありますが、何とこの70年で世界人口は3倍になっています。これがどういうことかと言うと、大型動物であるヒトの数が膨大に増えたことは他の生き物(動植物)の「チッソを奪った」ことになり、事実多くの種でその数を減らしています。

 近年、温暖化やプラスチックゴミなど放置できない問題が注目され、地球のキャパシティを超えると後戻りが不可能になる恐れがあると専門家は警告し、同意する個人も数を増しSDGsなるブームが耳目を集めています。チッソの専門家はヒトが3倍増となったことは、地球のチッソ循環による供給量をはるかに上回り、不足分は人工チッソで補っていることが次なる地球規模の問題を引き起こしかねないと危惧しています。

 人工チッソは20世紀初頭に開発されたハーバーボッシュ法による、空気中に78%あるチッソガスからアンモニウムを作るやり方で、大半は化学肥料と呼ばれています。生産工場の建設には膨大なコストがかかりますが、チッソは生命の素材であると同時に爆薬の原料でもあるので、国家にとっては非常に重要な産業であり、チッソの産出は一流国の証にもなります。

 化学肥料は効き目も確かでコストやハンドリングやストックにも利点がありますが、使い過ぎると環境に負荷を与え、チッソ循環を担う小動物や微生物達に弊害を起こします。具体的には投与チッソの80%~30%は作物に吸われずに硝酸塩となり(2012.6.7「土が死ぬ」参照)地下水、河川、湖、海洋に流出。水域は富栄養化になり、生物相のバランスが崩れ健全性が失われます。その水が飲用された場合、ヒトや動物には血液の酸素を運ぶ力が低下するメトヘモグロビン血症や発がん物質の生成が懸念される。海洋へ流れた硝酸塩はその利用も脱窒作用も陸上に比べて大きく減少し、チッソ循環に長期にわたる滞留が生まれる。さらにチッソが硝酸塩に変化する過程で生じる二酸化窒素(NO2)という強力で厄介な環境破壊ガスの増加も新たな不安要因となり始めています。

 チッソ循環を担うミミズやトビムシなどの小動物や窒素固定菌や脱窒菌などの微生物はチッソによる環境の富栄養化を嫌い、逃げ出したり働きを止めたりで循環の低下が起き、富栄養化に拍車がかかる。逆に体チッソ率の高い病原菌や害虫はチッソを好むので、その被害は避けられず、余計なコストや労力がかかることになる。
(化学肥料がダメで、有機なら良いと言っているのではありません。有機でも多すぎると結果は変わらず、ちょうど良いバランスが肝心ということです)

と、言った具合にチッソの過剰投与は百害あって一利なしですが、収穫量=収入の意識はまだ薄れずに多肥を援護しているように見受けられます。専門家は「チッソは一匙ずつ」を推奨していますが、私は「作物がくれと言ってからやる」ようにお話ししています。

 チッソは生命の素材ではありますが、病害虫を呼ぶ諸刃の剣とも言えます。チッソ始め肥料は入れたら取り出すことは出来ません。肥料は足りないときは足せば済みますが、多過ぎたときは作物が吸収してバランスが整うまで待つ他なく、その間は高品質な作物は望めませんし、少なめの投与を心掛けることで肥料や農薬のコストが減ることは請け合いです。量と品質ののバランスコントロールがこれからの農業の要と言えそうです。





5月半ばに定植した無肥料、無農薬の種採りトマトの今。後ろの大きいやつを千切って糖度を測ってみました。







Last updated  2021.06.16 14:49:33
2020.11.09
カテゴリ:カテゴリ未分類
2012.9.19の「ソースとシンク」で、総アクセス676千余りのうち昨日現在で5,672
(0.84%)のカウントがあり、近年上昇傾向が感じられます。まだお読みでなかった方はぜひ一度目を通してみてください。

 ソース、シンクは学術用語的感じなので、ちょっと固いかナと思いながらのアップでしたが、何の何の2位を倍以上引き離しての独走状態で、このところアクセスは伸び続け、ブログファンの方々の意識の現われを感じさせられております。ソースとは光合成をして糖をつくる部位、シンクとは糖を利用して次のステップへの作業を行う部位、最終的には生命の次世代へのバトンタッチになる種の生産になり、このことは植物にとっては究極の目的ですが、商業作物として農作物を育てている農家さんにとっては「商品」が優れて沢山採れることのほうが重要事項で、植物達の目的とは必ずも一致しないところに農作の妙があるのかも知れません。

 戦後の食糧不足以来、多く採る農業が褒められ続けて今日に至っておりますが、ここにきて収量よりも収益、勤労よりも効率、肥料よりも土づくりとこれまでのスタンスを見直される生産者さんの気配が感じられます。そのキーポイントとなりそうなのが「バランス」で、ソースとシンクがまさにそれでころころとあり様が変わります。農業の継続を一番に考えると収量、勤労、肥料よりも植物の生理を主体にしてみた収益、効率、土づくりを優先したいという方達が増えているように思われます。

 一般に仕事は収入を増やしたほうが成功例のように思われていますが、成功をどの時点で捉えるかによって見方は変わってきます。商業などは販売先や販売方法が違えば思いも寄らぬ実績が不可能ではありませんが、土、土地、作物、お天気相手の農業ではプラス要因よりもマイナス要因をいかに無くすかが肝心になります。自分の世代だけでも30代、40代、50代、60代でみても成功の度合いは変わってきます。自分の親の世代、子の世代、孫の世代となればもっと違いが出るかも知れませんが、お天気がますます見通せない現在においても土と作物と自分とのバランスを正面に置けば、[成功]を見失うことはないように思われますが・・・


ウィンク






Last updated  2020.11.09 20:17:22
2020.10.07
カテゴリ:カテゴリ未分類
稲刈が盛りとなって、農家の皆さんは大忙しのことと思います。
 気になることは今年もウンカの被害が少なくないことと、梅雨末期の大雨かもしくは台風のせいかイネの倒伏が目立つことです。それも畔を隔てた隣の田圃は何事もなかったのごとく実りの秋を謳歌しており、このギャップは何なのかと...考えさせられますよネ。

 隣り合わせの田圃同士であれば、気候風土はほぼ同じ、今頃の刈り取りならば同じ晩手の品種の差が少々。残るは水管理と肥料の使い方の違いか。
「今年は運が悪かった」
で、済ましていると来年も再来年も10年後も悪い運がついて回る可能性が捨てられません。

 ハウス栽培の方は苗の定植がほぼ終わり、本圃での生育が軌道に乗り始めた頃と思います。今作は異常気象もあり、育苗時期から病気害虫の発生が目立つようです。
「クスリが効いてくれれば助かるが...」
と、発生の要因に目を向けないと、来年も再来年も10年後もクスリ頼み、神頼みを続けざるを得なくなります。

 ヒトが命名した病原菌や害虫はいるのが当たり前です。生き物は全て子孫を残すことが宿命づけられていますので、自らが生きるため、次世代に繋がるために他の生き物から栄養を奪わねばなりません。それにはより栄養を奪いやすいターゲットが狙い目で、チッソ過剰の軟弱徒長気味の作物が標的になるわけです。

 栄養の他にも病原菌や害虫にとって棲み易い環境(温度、湿度、水分、日照、天敵の有無など)も要因になるので、チェックが必要です。クスリは使いすぎると耐性がつくことは経験済みのことと思いますが、新薬に期待するよりもご自分の圃場の病害虫発生の要因を無くすほうが根本的解決に繋がり、経済的でもあります。

 特に近年のウンカは中国の農薬に耐性を持ったであろう連中が飛来するので、我が国の農薬に期待するほうが無理なのかも知れませんネ。

ウィンク






Last updated  2020.10.07 10:07:35
2020.08.26
カテゴリ:カテゴリ未分類
​6月15日以来ご無沙汰で申し訳ありません。その間、約70日に全国で新型コロナ、大水害、危険な暑さと続き、ひょっとしてコロナに感染?熱中症?とご心配頂いた方もおられるやも知れませんが、原因はOSです。

私のパソコンはWindows7で、これまで手持ちのデジカメとケーブルをつなぐことで1,2の3で画像の取り込みが完了していましたが、Windows7のメンテ終了に伴ってWindows10に切り替えることが迷路を彷徨う第一歩になろうとは夢にも思いませんでした。「10」では1.2.3・・・7.8の手順が必要で、ブログの文章よりもパソコン操作で頭が混線してしまい、いろいろとお伝えしたいこともありましたが、ついパソコンに向かうのがおっくうになりました。

解決策は「10」での画像取り込み手順をマスターするか、新型のデジカメを購入するかで現在も思案中です。最近のデジカメは画素数も機能も向上したぶん値段も向上しており、悩ましい限りです。という訳でしばらくズボラ気味かつ写真の無い、あるいは以前の写真を使ったブログとなりそうですが、ご了承の程お願いします。


Si22ファン農家さんの訪問もこの暑さの下やや怠け気味ですが、農家さんも早朝か夕方の作業に徹底されており、新型コロナも災いしてコミニュケーションは十分と言えません。イチゴは苗の仕上げ期になり、早モノは夜冷株冷処理が始まって、2週と経たないうちに定植を迎える状況ですが、前作同様夜冷庫では冷え方不足で花芽分化がなるか心配されます。全体的には苗数は一杯いっぱい、仕上がりも徒長と未熟が数あり、定植後の展開に不安要素が見受けられます。定植後は水と地温の管理が大切になると予想されます。






Last updated  2020.08.26 13:40:16
2020.06.15
カテゴリ:カテゴリ未分類
肥料を入れ(過ぎ)て、消毒を繰り返すと、アンモニアと塩分が蓄積され作物の生育に弊害をもたらすことがハウス栽培では発生しやすく、次作までに湛水し排水溝から不要な養分塩分を流し去るのは改善策の一つですが、収穫量を追うと適量な施肥、最小限の薬散とは中々いきません。消毒は有害菌や害虫を選んで殺すことも叶わないので、有用菌や益虫もいなくなり栽培環境は自然の循環からかけ離れたものになりがちです。

 自然の循環において菌類は非常に重要な役割を担っていますが、目に見えないだけにその評価は研究者を除いて高いものではありません。人間にとっての有用菌も有害菌もみな子孫を残すために生きており、生きるための栄養源としてチッソを必要とするので、大半の菌類は自然循環による有機態チッソを硝酸塩に変えて自分や植物の根が利用できるようにします。ところが硝酸塩は土壌粒子との結合が弱く、雨で流亡しやすいので露地モノでは肥料で補填する必要がある、逆に雨に合わないハウスでは肥料過剰になりやすいということになります。

 マメ類に根粒をつくる根粒菌(リゾビウム細菌)のことはご存じと思います。植物の根は光合成でつくった糖をリゾビウムにおすそ分けして、リゾビウムは空気中のチッソを固定して根の栄養とする助け合う共生関係にあります。(たたし肥料チッソが多過ぎると、リゾビウムは働きを止めると言われています)
 前回子実体を持つキノコは菌の存在を知らせるとお話ししたとおり、マツタケやシイタケやシメジなど木の子は相性の良い樹齢の行った木の根と共生しますが、アブラナ科やアカザ科など一部を除く90%以上の草類とも菌根菌が共生していることが明らかになっています。キノコと違い目には見えませんが、顕微鏡を使うと根の内部や根の周りに菌根菌の菌糸がびっしりとめぐらされているのが観察されます。菌糸は根毛と比べても数十倍も細く長く、根毛が届かないところへも活動域を拡げて植物に水と栄養を届け、さらに近年の遺伝子分析によれば根と菌根のDNAの交雑が知られていなかった共生の働きをつくりだしているとも語られています。

 4憶5000万年ほど前に動物に先駆けて陸上に進出した植物は、既に存在した菌類の助けを借りて生き延び、やがて養水分を吸収する機能を「根」として発達させたとされています。これまで根そのものの研究は重ねられてきましたが、根と菌類との関係は近年重要な事項として注目されています。DNAの分析などの難しさは私らの知識の及ぶところではありませんが、ミミズがおり、キノコが湧く土づくりの大事さを常に意識することが自然の循環に沿った農業への道と言えるのかも知れません。



 今作のイチゴは完了し、苗づくりが始まっています。ランナーの出はやや遅い傾向のようですが、育苗期の高温と極端な降雨,雨不足は間違いないでしょうから、水切れと肥料切れにくれぐれも注意が必要です。写真のような泥容量の少ないポットのところは、親株との切り離しの後は特にこまめな現場チェックをされてください。






Last updated  2020.06.15 10:52:55
2020.06.05
カテゴリ:カテゴリ未分類
​​​​​前回、Si22Si25を使うと根が増えるとお話ししました。今回はミミズが増えるについてですが、その前に土づくりについて一言。

 土が形成されるには母体となる岩盤岩石の種類やその土地の地形、気候風土、植生などに影響されるので複雑極まりありませんが、一般に良く出来た土は黒っぽいとされ、赤や黄土色、白っぽい土はまだ若い土とされるようです。出来栄えの確認の一手として、農家さんには畝下15cmの土を湯呑一杯ほど手に取り、ぎゅうっと握ってもらいます。指の間から水が漏れるようなら水過剰。指形がのこる土団子を3~4cmの高さで3~4回弾ませて、3~4個に割れるようならほぼ合格。割れにくいときは粘土質が過剰で根が育ちにくく、逆にバラバラになるようなら砂質で保水力に欠けることが想像できます。

 土には団粒構造の必要性が言われていますが、その素は適量の粘土質と微生物や植物、小動物の死骸などの有機物がプラスとマイナスに帯電して微妙な粘り気を作りECを高め、保水性と通水性を適正にし団粒構造が生まれます。良い土の保持にはケイ酸と有機物の供給が大事になります。で、ミミズが増えるについて





 「ミミズが本当に増えた」
は、Siファンの方々が口々に言われます。そして次に言われるのが
 「キノコも増えてきた」

 140年前にチャールズ・ダーウィンが「ミミズと土」(邦題)を生涯の研究として発表したころは、ミミズはまだ害虫の評価が多かったのですが、現在の農業研究者にはその有用性を疑う方はいないはずです。ミミズは雑食性で落ち葉や死んだ小動物などと一緒に土も食べ、線溶酵素で消化のあと大量の糞を排出します。この糞は植物にとってまだ人間には作り得ない最良の肥料と絶賛する研究者もいるほどです。またミミズには肺がなく皮膚呼吸をするので、適度の湿り気のある土の中を住処にしていますが、これも植物の根の空気と水分要求量とは相性が良いようです。また土中に部屋をいくつも作ることから耕転の役目も為して、ミミズは地上の片付け屋であり、土の増量と好質化に貢献していると評価をされています。

 ミミズが排出する大量の糞に残る有機物を更に無機物迄分解するのが菌類で、そのうち子実体を持つものがキノコです。菌類はスプーン一杯の土の中に数億もいるとされ目に見えるものではありませんが、植物の花にあたる子実体は菌の存在を知らせてくれます。菌にも人間にとって良いのも悪いのもいますが、ミミズがいれば有用菌が多いと判断できそうですが、化学肥料の過剰になれば有用菌は仕事が無くなり、ミミズの腸内に移動して塩分とアンモニアが苦手なミミズと一緒に出ていくと言われています。土の仕上がり具合はミミズが一つの指標として間違いはないようです。Si22Si25の使用にあたり肥料を減らすことがミミズを増やす一因ではありますが、ミミズや菌については解からないことが多いのが現状です。​​​​​






Last updated  2020.06.05 16:39:37
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