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田畑見聞記

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2012.01.17
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 先週お邪魔した花農家さんが

「カルシウムとマグは足りているけど、カリがいつも不足する」

と、困っていたので

「いつの話?」

と尋ねると、収穫終了時とのこと。病気が増えてチップバーンも止まらず、カリはいつも倍ほど入れても品質低下と農薬代でお金が残った験しが無いと嘆き節。カルシウムとマグが多いでカリは少ない、ECは0.7だそうですが、一寸考えてみる必要があります。

 ECは「電気伝導度」または「無機イオン総量」と訳されています。植物が無機物から有機物を作るのと反対に、動植物の死骸や有機肥料は菌の働きで全て無機物に戻り+かーの電気を帯びます。ECが高いことは電気を帯びた(イオン化した)栄養素(例えばK+、Mg++、Cl-)が多くあるということです。植物は根で吸った水から水素イオン(+)と水酸化物イオン(-)を作って根の皮膜を隔てて、外部の必要なイオンと入れ替えることで栄養の大半を取り込みます。(わずかに食作用、飲作用と呼ばれる細胞分裂組織がタンパク質やペプチドを捕らえる仕組みがありますが、この作用の有効性は研究中です)

 このイオン交換によって吸収される栄養素は植物の意思や電気量、分子量に左右されますが、カリは最も吸われやすい+イオンで硝酸イオン(-)とともに身体を作る主材料で、マグやカルシウムに優先すると成育ステージによっては栄養バランスの崩れが起き、樹が大きくて花が遅いといったマイナスを生じさせます。この方のトラブルはカリが多過ぎてマグやカルシウムの吸収不足が原因かも知れません。Ca不足で出るチップバーンが改善しないことも裏付けになります。


前に肥料過多と判断して、減肥とSi25で改善試験をした結果、定植時0.9のECがSi25区は0.2に、従来区は0.7への低下で、ケイ酸による肥効改善は認識いただいていますが、花栽培は葉色と回転が生命線というところもあって思うに任せていないようです。
 Si22を使っていただいているイチゴ農家の場合、作の終了時のECは0.0~0.02程度で吸える栄養は吸い尽くした感ですが、9月には何もしないでも大半0.3前後の定植適正値に上昇します。

 このことは土中の有機物を微生物が3ケ月かけて分解し、イオン化したに他なりません。自然界は日々あるいは時季時季必要なだけ循環します。作り置きや大は小を兼ねるはありません。

「ミミズも見ないな」

とのことで、土を正しくコントロールする菌類の減少と、チッソに引き寄せられた病原菌の増加が懸念されるので、ご提案

 「Si25を投与して元肥は無し。樹を見ながらの追肥とし、チップバーンが出たらSi22を潅注する」(またまた手前味噌・・・)


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Last updated  2012.01.18 11:50:40



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