カテゴリ:たてもの
このお宅には 茶室もありましたので
拝見させていただきました。 一般住宅と違って 茶室は趣味の建物ですので 建物のことが判れば判るほど 楽しみが見えてくるのですが かなかな その領域までは達せられませんね。 学生のころから「如庵」なども何度も行ってますが 噛み砕いて理解が出来ていません。 茶室は全体に華奢に作りますので そこが難しいところですね また、柱は細く 丸柱などの納めとなると 壁を 柱内に納めるだけでもなかなか大変そうです。 基本的に 「チリ」とか「メジ」と言った物は細いほど 難易度が上がります。 「チリ」というのは 例えば洋間の壁にサッシの枠がついていると 枠の方が壁より出っ張っています。 この出っ張りの部分だったり 和室の土壁なら 土壁より柱の方が出っ張っていますが この柱の出っ張りの部分です この「チリ」が細ければ細いほど 壁を平らに作る必要がありますし 他のものも真っ直ぐ作る必要が出てきます。 (部屋の格という意味では このチリが大きい方が格が上だと言われます 単純に「チリが大きい=柱が太い」と言うことなのだと思いますが、、、 そういう意味でも 茶室はチリが小さいのかもしれませんね) 「メジ」も同じです 石のような物を張るときは 今日では石を正確に加工できますので それこそ「眠りメジ」でも 施工は可能です 出来ないのは 職人に力がないからです。 焼き物ですと どうしても製品にばらつきが出来るので 「メジ」を多くとります。 例えば 瓦ですと 焼成温度は 1200~1300度ですので 焼いているうちに 変形します。 敷き瓦が 四半なのは このためですね。 四半というのは 45度斜めのことです 敷き瓦も変形が大きいので 人の目に体して 真っずぐメジが通って見えるところは どうしても ばらついて見えます そのため メジを斜めにして メジのばらつきを 気づきにくくしているのではないかと 思います。 もちろん すりあわせという作業もあります。 瓦同士を削って調整するのです。 もちろんこれも 職人を選びます わたしの地方では「もんじ職人」と言います。 こういった部分は 出来たそのときもですがも 何年も経ったときの精度の良さが 職人の腕を物語りますね。 今日の「出来たときだけ綺麗な建物」とは 一線を画するものですね この袖瓦も 摺り合わせて施工してありました。 そういえば 玄関の土間を四半で摺り合わせて施工してあると言うのを写真で見たことがあります。 どこだったかなぁ~ 笑 今日的 物の考え方では 焼きをぬるくして おとなしい瓦を使うという手もあるようですが 先人達がなぜ 高温にこだわって 葺き師が なぜ あばれた瓦を頑張って葺いてきたのかは ちゃんと考えないと いけませんね。 本日もわたしの拙いブログにお越しくださりありがとうございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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