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パンダの奥さん日記

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2005年09月14日
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カテゴリ:なんだこりゃ
やはり、それは突然やってきた。

今日も、穏やかな時間を楽しみながらも、

これで終わるはずがない、と緊張していたわたし。



「服買いに行こう、服。」


とやってきたパンダ母。


「え?お義母さんの?」


「あんたのだよ。」


チュソク(秋の法事)も近いし、韓服(きれいなチマチョゴリ)でも買ってくれるのかなあ~?

と期待してついて行ったが、

そこは、

地元アジュンマ(おばさん)いや、アジュンマよりもう少し上の年齢層をねらった店だった。


「え?お義母さん、韓服じゃないんですか?」


「違うよ、秋物の服だよ。」


え゛え゛~~~~?!

この中から選ぶんですかぁ~~~?!

10坪ほどの店内は、おばさんの匂いしかしない、色とデザインとセンスの服であふれている。

数だけはやたらめったらあるが、その中から、好みの服を選ぶのは

かなり困難。


「これなんかどう?」

とまず、パンダ母が持ってきたのが

黒地にピンクのスパンコールきらきらのニット。

韓国アジュンマを全面に押し出した一作。

わたしに着こなせる勇気はない。


「ちょっとぉぉぉぉぉ。」


とわたしが力なく首を振ると、店のおばさんが満足そうにうなずいた。


「ちょっとそれはねえ?こっちのほうがいいでしょ?」


え?!それもどうかと...

ちりちり金髪のおばさんは、花柄とヒョウ柄が混ざり合ったカットソーを持ってきてくれた。

その表情は

あんたのお姑さんよりはセンスいいわよ、あたし

みたいな自信にあふれていた。

でも、はっきり言って、どっこいどっこいだよな。


「はあぁ~~~。」


「嫌なら嫌って言いな!」


とむこうからパンダ母。なぜ張り合う?


「これは?可愛いよ。」

 
パンダ母が少しまともなのを、指差した。


「着てみたら?」


と金髪おばさんも促した。

どこで?どこが試着室?奥??

 
「あ、ここでいいから。」


いや、おばさんはよくても、わたしがよくないから。

でも、そこしかなくて、店のはじっこで着替える羽目に...

この店からどうしても選ばなくてはいけないというなら、これかなあ?

と思ったそのブラウスは、ほんの少しだけど、胸がきゅうくつだった。




わたしは、ハト胸なのだ。

平和主義者だから。




金髪おばさんは、それを見逃さなかった。

パンダ母が


「あら、いいねえ。似合うよ!」


と言ったにもかかわらず、


「ダメだよ、胸がきついよ。」


と却下。あああああ~~~~~。

そして、そのかわりに、


「こっちは最近入ってきたばっかり!物はいいのよ!」

 
と別のブラウスを持ってきた。う~ん。だんだん頭がおかしくなってきた。

選別する気力と判断力も弱まってきた。


「着てみて~。」


またしても店の隅で着替えるわたし。

う~ん。。。。

そこへまたパンダ母が別のカットソーを持ってきた。

また着替えるわたし。


「パジ、パジ!」

 
と金髪おばさんがパジ(パンツ)も持ってきたよ。

おいおい、ここで着替えるの?

もうやだ韓国。


「わあ~すご~く似合うわ。やっぱり新世代ねえ~。」


そうかなあ?似合っても嬉しくないのはなぜ~???

それに新世代って...???

もうどうでもよくなってきた。早く帰りたいぞ。

でも、パンダ母が買ってくれるっていうんだから、よく探して、

自分の好みのが見つかったら、それ買ってもらおう!

と、気力をふりしぼって、


「あの~~~、あのブラウスなんかいいと思います。」


と言ってみた。指差すと同時に金髪おばさんが


「ダメ!あれ、だから。あなたXLだもの。」


と断言。あうっ、あうっ、あうっ...



結局、ブラウス1枚、カットソー1枚、パンツ2本を買ってもらったが、

言っとくけど、こんなのわたしの趣味じゃないよ!

といちいち人に説明しなくちゃいけないわ。

パンツの丈をつめてもらうので、しばらく店で待っていたら、

お客のおばさんたちが色々話しかけてきた。


「いいわねえ、お姑さんに服買ってもらうなんて~。」

「うちなんか、わたしがお姑さんに服買ってあげても、好みじゃなかったら絶対着ないのよ。だから、現金であげたほうが喜ぶの。」


あの~、わたしもそうです~。


するとパンダ母


「お嫁さんにはよくしてあげないとね。うちは娘2人いるけど、あたしが服買っても、センス悪いって言って着ないから、もう買ってやらないの!」


あの~、じゃ、わたしにも買わないでください~。


待ち時間が長いので、その間にも金髪おばさんは、他にも何か買わせようと頑張っていた。

 
「バッグは?バッグ?こんなん素敵でしょ?!」


と、店内のバッグを次々に肩にかけていく。おばさんのオススメはピンクの小ぶりなバッグだった。

パンダ母がわたしに小声で聞く。


「バッグも要る?あんなの好き?」


「いえ、、、結構です。」


と答えると、パンダ母がでかい声で


「嫌いだってさ~!!!」


あう~~~~~ん。そんな言い方したら、気を悪くするじゃないの~

とわたしがハラハラしてたら、パンダ母がいないところで金髪おばさんは


「ほんとは欲しいんでしょ?でもお義母さんに遠慮して、要らないって言ったんでしょ?!」


わたしが、はい、とも、いいえ、とも答えないでいると、おばさんは

わかってる、わかってる♪

いうような表情でうなずいた。

それから、


「出身はどこ?」


と聞かれたので


「日本です。」


と答えると、おばさんは、でかい手を叩いて


「そうだと思った!!!センスが違うもの、お義母さんとは!!!」






ほんとかいな?





とにかく、今日も一日中穏やかってわけにはいきませんでした。

あ、たぶん楽天仲間ののんちゃんが、

パンダの奥さん、その服見たいです~~~

と思ってるはずなので(笑)画像のせます。

こんなんだよ、のんちゃん。


     アジュンマペッション1  アジュンマペッション2
 


P.S

コメントくださったみなさん、ごめんなさい、
今気づきました。

店の名前は

「ニューヨーカー」

です。(笑)

今日も一日笑ってやってください。













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最終更新日  2005年09月15日 12時12分27秒
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