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カテゴリ:なんだこりゃ
やはり、それは突然やってきた。
今日も、穏やかな時間を楽しみながらも、 これで終わるはずがない、と緊張していたわたし。 「服買いに行こう、服。」 とやってきたパンダ母。 「え?お義母さんの?」 「あんたのだよ。」 チュソク(秋の法事)も近いし、韓服(きれいなチマチョゴリ)でも買ってくれるのかなあ~? と期待してついて行ったが、 そこは、 地元アジュンマ(おばさん)いや、アジュンマよりもう少し上の年齢層をねらった店だった。 「え?お義母さん、韓服じゃないんですか?」 「違うよ、秋物の服だよ。」 え゛え゛~~~~?! この中から選ぶんですかぁ~~~?! 10坪ほどの店内は、おばさんの匂いしかしない、色とデザインとセンスの服であふれている。 数だけはやたらめったらあるが、その中から、好みの服を選ぶのは かなり困難。 「これなんかどう?」 とまず、パンダ母が持ってきたのが 黒地にピンクのスパンコールきらきらのニット。 韓国アジュンマを全面に押し出した一作。 わたしに着こなせる勇気はない。 「ちょっとぉぉぉぉぉ。」 とわたしが力なく首を振ると、店のおばさんが満足そうにうなずいた。 「ちょっとそれはねえ?こっちのほうがいいでしょ?」 え?!それもどうかと... ちりちり金髪のおばさんは、花柄とヒョウ柄が混ざり合ったカットソーを持ってきてくれた。 その表情は あんたのお姑さんよりはセンスいいわよ、あたし みたいな自信にあふれていた。 でも、はっきり言って、どっこいどっこいだよな。 「はあぁ~~~。」 「嫌なら嫌って言いな!」 とむこうからパンダ母。なぜ張り合う? 「これは?可愛いよ。」 パンダ母が少しまともなのを、指差した。 「着てみたら?」 と金髪おばさんも促した。 どこで?どこが試着室?奥?? 「あ、ここでいいから。」 いや、おばさんはよくても、わたしがよくないから。 でも、そこしかなくて、店のはじっこで着替える羽目に... この店からどうしても選ばなくてはいけないというなら、これかなあ? と思ったそのブラウスは、ほんの少しだけど、胸がきゅうくつだった。 わたしは、ハト胸なのだ。 平和主義者だから。 金髪おばさんは、それを見逃さなかった。 パンダ母が 「あら、いいねえ。似合うよ!」 と言ったにもかかわらず、 「ダメだよ、胸がきついよ。」 と却下。あああああ~~~~~。 そして、そのかわりに、 「こっちは最近入ってきたばっかり!物はいいのよ!」 と別のブラウスを持ってきた。う~ん。だんだん頭がおかしくなってきた。 選別する気力と判断力も弱まってきた。 「着てみて~。」 またしても店の隅で着替えるわたし。 う~ん。。。。 そこへまたパンダ母が別のカットソーを持ってきた。 また着替えるわたし。 「パジ、パジ!」 と金髪おばさんがパジ(パンツ)も持ってきたよ。 おいおい、ここで着替えるの? もうやだ韓国。 「わあ~すご~く似合うわ。やっぱり新世代ねえ~。」 そうかなあ?似合っても嬉しくないのはなぜ~??? それに新世代って...??? もうどうでもよくなってきた。早く帰りたいぞ。 でも、パンダ母が買ってくれるっていうんだから、よく探して、 自分の好みのが見つかったら、それ買ってもらおう! と、気力をふりしぼって、 「あの~~~、あのブラウスなんかいいと思います。」 と言ってみた。指差すと同時に金髪おばさんが 「ダメ!あれ、Lだから。あなたXLだもの。」 と断言。あうっ、あうっ、あうっ... 結局、ブラウス1枚、カットソー1枚、パンツ2本を買ってもらったが、 言っとくけど、こんなのわたしの趣味じゃないよ! といちいち人に説明しなくちゃいけないわ。 パンツの丈をつめてもらうので、しばらく店で待っていたら、 お客のおばさんたちが色々話しかけてきた。 「いいわねえ、お姑さんに服買ってもらうなんて~。」 「うちなんか、わたしがお姑さんに服買ってあげても、好みじゃなかったら絶対着ないのよ。だから、現金であげたほうが喜ぶの。」 あの~、わたしもそうです~。 するとパンダ母 「お嫁さんにはよくしてあげないとね。うちは娘2人いるけど、あたしが服買っても、センス悪いって言って着ないから、もう買ってやらないの!」 あの~、じゃ、わたしにも買わないでください~。 待ち時間が長いので、その間にも金髪おばさんは、他にも何か買わせようと頑張っていた。 「バッグは?バッグ?こんなん素敵でしょ?!」 と、店内のバッグを次々に肩にかけていく。おばさんのオススメはピンクの小ぶりなバッグだった。 パンダ母がわたしに小声で聞く。 「バッグも要る?あんなの好き?」 「いえ、、、結構です。」 と答えると、パンダ母がでかい声で 「嫌いだってさ~!!!」 あう~~~~~ん。そんな言い方したら、気を悪くするじゃないの~ とわたしがハラハラしてたら、パンダ母がいないところで金髪おばさんは 「ほんとは欲しいんでしょ?でもお義母さんに遠慮して、要らないって言ったんでしょ?!」 わたしが、はい、とも、いいえ、とも答えないでいると、おばさんは わかってる、わかってる♪ いうような表情でうなずいた。 それから、 「出身はどこ?」 と聞かれたので 「日本です。」 と答えると、おばさんは、でかい手を叩いて 「そうだと思った!!!センスが違うもの、お義母さんとは!!!」 ほんとかいな? とにかく、今日も一日中穏やかってわけにはいきませんでした。 あ、たぶん楽天仲間ののんちゃんが、 パンダの奥さん、その服見たいです~~~ と思ってるはずなので(笑)画像のせます。 こんなんだよ、のんちゃん。 P.S コメントくださったみなさん、ごめんなさい、 今気づきました。 店の名前は 「ニューヨーカー」 です。(笑) 今日も一日笑ってやってください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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