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カテゴリ:ひとりごと
おはようございます。
わが息子の学校では、週1回母による子ども達への『読み聞かせ』をやっています。 普段は絵本を読んでいるのですが、6年生ともなると絵本ばかりではとおもい、同世代の女の子が書いた文章を読んでみました。 読んだのは『小学生日記』(作者:華恵 出版:角川文庫)のなかの「昼間の電車」 読み聞かせる前に、『読んでる場面を想像しながら聞いて下さい』って言って読み始めました。 〈あらすじ〉 夏期講習の帰りに友だちと乗った電車。発車前に女の人がホームと列車の間に落ちて、近くにいた今時の大生風の女の人だった。他に乗り合わせていた人はたくさんいたのに手を貸してしてあげたのは、その女性と自分の友だちだけだった。 そういえば…とおかあさんが話していた別の出来事をおもいだす。 見て見ぬ振りをするのは仕方ないことなのか『冷たい』ことなのか。 友だちは周りのことをよく見て気づかうことができる子でそんな友だちと一緒にいると自分もよい方へ影響される。いろんなことに気づかされ反省した一日だった。 * * * * * * 長崎修学旅行を1週間前にひかえた彼らに原爆の詩をひとつ。 栗原貞子さんの『生ましめんかな』 広島原爆で壊れたビルディングの地下。 死の臭いの漂ったその場所で重傷を負った産婆が赤ちゃん(新しい命)を誕生させる。 * * * * * * いつも読み聞かせの後、担任の先生が子ども達に感想を言ってもらっているのですが この内容の読み聞かせで返って来た感想は 『場面を想像しながら聞くのは面白かった』 というものでした。 『・・・そっか、面白かったか・・・』 内容が結構考えさせられるようなものだったので、わたしとしては『面白い』という感想が返ってくるとは思っていませんでした。 そういえば、いつもの感想も 『声を代えて読んでくれるので読み聞かせの参考になりました』とか 『できるだけ本をみんなに見せてくれるようにしてよかったです』とか…。 聞きたい感想はそこじゃないんだけど… 読み聞かせの目的はなんだろう? 『たくさんの、いろんなジャンルの本と出会える機会をつくる』 『たくさんの本と出会いいろんな考えをもち感情豊かなひとになって欲しい』 とわたしは思ってたんだけど、今のところわが息子のクラスは読み方に着目しているのかな? 低学年の頃は純粋に本に入り込んで 今日の本は『この場面が面白かった』『ビックリした』『かわいそうだった』『いやだった』 という感想が返って来てたのに… 6年生になっての感想は『期待されてることをいわなくっちゃ…』という思いの方がつよいのか、毎回同じような感想ばかりです。 息子が帰って来て 『今日の本どうやった?』 と聞いてみたら。 『怪我した場面とか想像すると気持ち悪かった。オレにはこの内容はちょっと…。』 と本音が聞けてちょっと安心しました。 大人の反応や友だちの反応をみて、『正解』を導きだそうとする今の子たち。 今のクラスや学年ではとても仲良しです。 だけど、先日紹介した娘2号のことを考えると、こういった『正解』に確執しすぎて『間違った答え』を導きだしたときの周りの反応は…と考えるとちょっとこわくなってきて… ※さて、この日読んだ『小学生日記』はモデル・女優として活躍している華恵さんのデビュー作品集です。読売新聞社主催『全国小・中学校作文コンクール』での受賞作品も掲載。ぜひ読んでもらいたい1冊です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 10, 2007 01:42:41 PM
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