032266 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

colorful days~色づく日々~

colorful days~色づく日々~

諜報部・・・第5話

第5話・・・「大切な人を守るために・・・。」

A班が蜘蛛を退治して部屋からでた同時刻・・・B班。

 俺と響は2階にあがった。2階には当時の調理室がある。
「まずは広い部屋に隠れよう。そうすればなんとかなるだろ?」
 「うん、そうね。急ごう!!」
俺達は調理室の古びた鍵をこじ開け調理室を占拠。一時的だが休息を取っていた。
 そんなとき、響は俺にこう言ってきた。
「ねぇ、亮輔はなんでここまで一緒についてきたの?」
 「だって、響1人じゃ無理っしょ?それに俺達はツーマンセル(2人1組)だし。(ホントは大切な人・・・つまり響を守るためなんだけどね。そんなこと恥ずかしくて言えないし)」
この言葉が響を怒らせてしまったらしい・・・。
「なら!私1人でやってみせるよ!!亮輔はここにいて!」
 「おい!まてよ響!!」
響は調理室を駆け足で出て行き俺が調理室から出ると響の姿はもう見えなかった・・・。
 「どこに行ったのやら・・・。でも俺が動くと響の帰ってくる場所が・・・。」
そうこう考えてるうちに悲鳴が聞こえた!!おそらく響のものだ!!俺は急いでその声がしたところに向かった。

 「響ぃーーー!!」
辿りついた時はもう遅く、響はぐったりとしていた。。。そして逆さ釣りにしたまま俺が倒した生物みたいなやつに連れてかれてしまった・・・。俺は怒りに打ち震えた、、、響を取り戻そうと必死でその生物に向かって走った。だが、俺には他の刺客が来ていた。その生物よりも2まわりほど大きく、トカゲを思わせるような怪物だ。。。「どけよ!!」俺はガスガンを放った。。。もちろん効くわけもなく、その大きな怪物は俺のほうへ突っ込んできた。 俺は通りすがりざまに攻撃を加えてやれば突破できると思ったがそうはいかないものだ。怪物に捕まってしまい、間に合うはずの距離がまた遠のいた、、
 「響を、、、響を返せよぉーーー!!クソ野郎どもがぁーー!!」
そんなことを言っても無駄だった・・・。今は怪物に捕われている、響の姿が見えなくなった頃だ。なんと怪物は俺の目の前から突然姿を消したのだった。。。
 その後、俺は捕まっていた場所で気を失ってしまったようだった。。。
しばらくたったのであろうか。俺は目をあけると響と調理室にいるのではないか。突然の現象に驚いていた俺・・・。でも、セリフはさきほどと変わらないものであった。
「ねぇ、亮輔はなんでここまで一緒についてきたの?」
 「だって、響1人じゃ無理っしょ?それに俺達はツーマンセル(2人1組)だし。(ホントは大切な人・・・つまり響を守るためなんだけどね。そんなこと恥ずかしくて言えないし)」
そして先ほどの通り響は出て行ってしまった。俺はすぐに止めようと思い扉から出たところで衝撃の光景を目の当たりにした。響が俺を捕まえた怪物に殺されかけていた。。。俺が瞬きをしたあとだ・・・。体中をバラバラに裂かれ、響の姿は跡形も無くなってしまっていた・・・・・・・・・・・・。
 「俺は、、、俺は、、、響を守るためにここまできたのに。。。そんなことって。。。響・・・響・・・響ぃーーー!!」
 そこで俺は目が覚めた。今のは夢だったようだ・・・。
「眼が・・・覚めたようだな。」
 ここは調理室だ。またあの夢に戻ったと思い怯えた。。。だが、それはなく、俺の目の前にはA班と南条さんがいた。
 「大丈夫ですの?あなたは廊下に倒れていてなにかにうなされているようでしたので、この調理室に来てあなたをここで休ませていたのですよ。」
 「ゴメン・・・。もう、、、大丈夫だか・・ら。」
「それより神童、パートナー(綿貫)はどうした?」
 「響は・・・変な生物に連れてかれた・・・。」
皆の顔からは血の気が引いていった・・・。
「それは、、、本当ですの?」
 「ゴメン・・・・本当なんだ。。。」
「ゴメンだ?そんなんで済むのかよ?あいつの身になにかあったらどうしてくれるんだよ!!えぇ?どうしてくれんだって言ってるだろ!!」
 「芹沢・・・もうよせ。こいつもわかっている」
「でも、、、でも、、、」
 「犬神君の言う通りよ。芹沢さん・・・。綿貫さんが捕われているのはわかります。でも、神童君だって必死で取り戻そうとしていたはずよ?それを責めなくてもいいんじゃないのかしら?」
「みんな、、、ゴメン。でも、もう大丈夫・・・。俺が響を取り戻す、必ずだ。響を取り戻したら高いところから飛び降りる予定だ。だから、A班は別ルートで外に落ちたときのためにマットでもなんでもいいから用意しておいてくれ。インカムは渡しておく。今度は無くさないでくれよな?」
 「神童、せめて護衛に南条をつけておいたほうが。。。」
「大丈夫、俺は1人でも戦える。南条さんはA班に必要不可欠な人、だから俺に構わずに行動してくれ。」
 「神童君・・・。熱源は3階の理科実験室に集中してます、そちらに行けばきっと見つかりますから、頑張って下さいね。」
「綿貫を必ず連れ戻せよ!!」
 「わかっているよ。それじゃ、俺は行ってくる。」
俺は廊下をかけ、階段を昇った。南条さんの話では熱源が密集しているのは3階の理科実験室だそうだ。
 だが、タダで通れるわけはなかった。何匹も怪物の仲間が出てくる。。。俺はがむしゃらに戦った。。。「俺は、、、響を助けるんだ!!だから通せよぉーーー!!」
 怪物の仲間を倒した俺は3階のその実験室に辿りついた。入ると響1人だけがいた。
「響!!」
 俺は思わずその名前を叫びそちらに向かった。だが、響は
「ダメ!!こっちにこないで!これは罠よ!!早く逃げ・・・」
 「そんなこと言ってる場合か。ほら、早く立ちあがれ!!」
その時だ、、、後ろになにかの気を感じた。。。あの大きな怪物だ・・・。
「響、最後に1つだけホントのことを言わなくちゃいけない、俺がさっき言ったのは嘘だ。俺がなんでここまでついてきたのか。。。それはな、大切な人を守るため、、、だったんだ。」
 「亮輔・・・」
「だから、俺は最後まで君を守る。。。」
 「そんな、最後なんて言わないでよ・・・」
「いや、これでお別れだ。犬神?そっちの準備は?」
 インカムを通して犬神の声がした
 「大丈夫、完了している」
「なんの、、準備なの?」
 俺は最後まで話すつもりはなかった。別れがつらくなるからだ。。。そして怪物はしばらく立ち止まっている。彼らにも情があるのであろうか。。。俺と響が話し終えるのを待ってくれているようにも見えた・・・。だがそのうちに怪物の仲間はドンドン増えてきている。
「響、俺は君に逢えてよかった。だが、これで最後だ。 縁があればまたいつか、、、どこかで会おう!!」
 「へ?」
言い終えた俺は響を抱き上げ、開けてある窓から響を落としたのだ!!さっきまでとっていた連絡はその下にマットを用意して置くように・・・。ということであり、響を助けるためのものだ・・・。
 マットに落ちた響を見た後、俺はその窓を閉め、怪物達と向き合った。
「さぁ、勝負するんだろ?これで俺も気にせず戦える!!かかってきな!!(これで、ホントにお別れだ。今までありがとう、、、響)」

同時刻、下のマットのあたり
 「綿貫!!大丈夫か?」
我に返った響は起きあがりすぐに上を見た
 「急いで亮輔を迎えにいかなくちゃ!!亮輔が死んじゃうよ!!」
だが、犬神は綿貫の腕を掴み行動しようとしていたところを止めた。。。
「あいつは、、、あいつは死ぬ覚悟でお前を助けにいったんだ。そこにお前がいってどうする!!」
 犬神はいつも見せない涙を浮かべていた。。。
 「でも、そんなの、、、、そんなのって。。。」
「大丈夫ですわ、今南条光子力研究所に増援を要請しました。30分後にはあの生物達は全滅します。後はそれまで彼が耐えられるかですけどね。。。」
 「(必ず、、、必ずあなたは戻ってくるのよね?亮輔・・・)」


 ・・・その後も神童 亮輔は消息を絶ったままであった、だが死体は確認されていないままだ・・・。

警察の捜査も虚しく1ヶ月が経った頃のことだ。綿貫 響は諜報部 部長の力を借りて神童 亮輔の所在・・・まではつかめなかったものの生存しているという彼女にはものすごく嬉しい情報を手に入れたのであった。

 その情報を得た5日後、彼女はとても大きな任務、内容は桃月遺跡の中にある秘宝「伝説の石peech moon」を手に入れるという内容で、響は亮輔に代わって入った新入部員、宮田 晶を引き連れて桃月遺跡に入っていった。
 遺跡に入ってから1時間程したのであろうか・・・、あたりは真っ暗になったので響は懐中電灯をつけると目の前にはあの旧校舎にいたやつと良く似た生物がいたのであった。。。
 響と晶は自分達の死を覚悟したその時だ!!眼の前にいたはずの怪物は消え、懐かしい声が聞こえた。。。
 「響・・・か?」
響は自分の耳を疑ったが、その質問に答え、さらにこちらから質問をかけた。
 「そうよ、、、、あなたは、、、亮輔?」
「えぇ?亮輔・・・って以前諜報部にいて001とペアで行動していて、とある任務で消息を絶ったと言われているあの亮輔さんなんですか?」
 「・・・・・そうだ。久しぶりだな」
そう言うと1ヶ月以上前に姿を消したあの神童 亮輔が姿をあらわしたのだ。1ヶ月前とあまり変わらない感じだが、響にはとても嬉しく、そしてとても切なく思えた。。。
「亮輔!!」
 響は思わず亮輔に抱きついたのだ。始めに質問したのはこれだった。
「あの時、旧校舎であの怪物達と戦って、私は死んだと思っていた・・・。でも、なんであなたがここにいるの・・・?」
 「言ったろ?君は最後まで俺が守る、、、とな。 まっ、これは前置きでさ。俺が戦っていた途中に増援が現れて、怪物達に特殊な攻撃を加えて撃退したようでな。その時に目の前が真っ暗になったと思ったらこの中にいてさ、出口が見つからないままでこまっていたんだよ。。。でもま、食料と水は何故だかここに蓄えられていたから助かったしそれに変な石も拾ったんだよな。」
 亮輔がポケットから出したものは任務で手に入れる予定だった「peech moon」そのものだった。
「それは、、、私達が今回の任務で手に入れる予定だったもの?まぁ、、いいか。とりあえず外にでましょう?行くわよ、002」
 「了解!!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・桃月学園にて・・・・・・・・・・・・・・
 「さて、002。あなたはもういいわ。亮輔も帰ってきたことだし、あなたの任務はこれでおしまいよ?」
 「えぇ?本当ですかぁ?それじゃあ、失礼しましたぁ(やったぁー、これで辞められる)」

「それにしても、、、あなたが生きてるという情報は手に入れていたけど、何故あの怪物も一緒にいたの?」
 「あれは俺と一緒に飛ばされた5体のうちの最後の1体、これであの生物達は全滅だよ。」
「そうなんだぁ。。。それよりも、、あの時は私を助けてくれてありがとうね。」
 「んあ?あぁ、もう済んだことだぜ。それに、君が生きていてくれて良かったよ。」
「この1ヶ月間・・・ずぅっと会いたかった。あなたにお礼を言いたかった。」
 「それは、理由が違うけど俺も響や他の皆にも会いたかったな。」
「これからは、また私とコンビで行動してくれるの?」

 「ったりめーだろ?俺にとって君は大切な人なんだ、そんな人を放っておいていいわけないだろ?」
「・・・亮輔・・・ありがと。」

・・・・・・翌日のことだが、神童 亮輔の生存確認は全国を駆け巡った。街h大賑わいだし、学校でも大騒ぎになっていた。新聞部の1面記事には
 「諜報部員の帰還、彼は一体どこで何を・・・?」
とかかれている。だが、どこに居たのかはあまり話すことなく、そして明日からの学校生活に俺は走るのであった。

 終
 
とりあえずファーストシーズンは終了です。
 セカンドシリーズをご期待下さい


© Rakuten Group, Inc.
X