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colorful days~色づく日々~

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学園大戦記

 学園大戦記


 20××年、初夏。どこにでもありそうな一軒家で父・母・そして15歳になる子供の3人で暮していた。
今日は日曜日、父親も母親もいて子供はとても幸せそうにしている。

 「なぁ父さん?学園大戦ってなに??」
テレビをみていた息子が父に尋ねた。。。
 「あぁ、それは俺が今のお前と同じ年、つまり15歳の時に起きたことだよ。」
息子はとても驚いた表情をだしながら父にこう言った
 「明日は歴史の授業でそれの勉強やるらしいんよ。悪いけどさ、それについて話してくんね??」

「あぁ、、構わないよ。。。」
 そして父は話し始めた・・・、32年前のあの出来事を・・・、後に学園大戦と呼ばれた戦いを・・・。


・・・32年前 7月6日・・・

「なぁ雄也!今日学校帰りにゲーセンいかね??」
 「悪ぃ、今日はちょっち用事があってよ。今回はパスさせてもらうぜ」

そんな他愛の無い会話をしていたいつもどうりの校舎の風景。朝礼も終えて普通に授業に入ろうとしたそのときだ・・・、学園にあるテレビに突如映像が流れだしたのだ。。。

「・・・我々は・・・、この星を侵略するためにやってきている・・・。
  今、手始めにこの学園を占拠してみせようぞ・・・」
その言葉を言い終えた後テレビは消え、そして学園全体が暗闇に覆われていた・・・。
 学園は大パニックに陥り生徒を導くはずの教員までもがパニックに陥って何も出来ない状態だ。。。

暗闇に覆われてから数分後、再びテレビに映像がでる・・・。
 「・・・さぁ、地球人どもよ・・・、これからがショーの始まりだ・・・。1日1人ずつ血祭りにあげて見せようぞ・・・。 それが嫌なら我等の下に集うがよい・・・、自分の魂を悪魔に売れるのならばなぁ・・・アハハハハ!!!」

 俺のいたクラスは全員着席してそのテレビを見つめつづけていた・・・。誰も席を立とうとしない・・・。そんな沈黙はすぐに破られた・・・
 「みんな・・・、ゴメン。俺は生きたい・・・、そして力が欲しいんだ!!」
そういったのは雄也だった。もちろん俺は止めようとした
 「お前はそれでいいのかよ!!悪いことは言わない!!ここに残ってなにか生きる術を探すんだよ!!」

「そんな時間はない・・・、と思う。 だから・・・、サヨナラだ・・・」
 雄也は教室の外に飛び出していった。。。
教室の外にでた雄也は黒い球体に覆われどこかに連れて行かれたのだった。。。
 クラスには絶望感が広がる・・・。外に出たらそこで終わり。。。

30分くらいそのまま時間が経ったのであろう・・・、またテレビがついた。
「諸君、我々の下に集ったのは30人くらい来たが誓いを守れそうにないものは返しておいたぞ??どうせ我々が殺しにいくのだからなぁ・・・、唯一残ったのはただ1人。ここにいる強い意志を持った少年は我々の配下に残ってもらう!!」
 この時点でクラスに雄也は帰ってきていない・・・。残ったのはやはり雄也だ。とクラスメートは悟った。。。

「さぁ、、、ショーの始まりだ。。。貴殿らは何人でも体育館にきたまえ・・・、そして我々に戦いをいどむといい!!そしてそちらが我等七人に勝ったら我々はこの星から去ろう。そして永遠にこの地に訪れないと誓う。 ただし、そちらが全滅した時はこの地球に未来はないと思うのだな・・・!!それでは、体育館にて待っているぞ・・・フハハハハハ!!」

テレビは切れ。しばしの沈黙の時が訪れた・・・。その後、クラスメート全員の決断で雄也のいたクラス。高校1年1組の生徒は体育館に向かったのだ・・・。


 体育館ではすでに戦いが行われていた。。。そして1-1の生徒はその光景を目の当たりにし固まっていた・・・。中心にいるのは鎧をつけているが間違いなく雄也。そしてその鎧をつけた雄也が学園の生徒を何人も何人も倒していった・・・。それも倒された生徒を見ると無残にも首の骨を折られていたり体の1部をもがれて出血死した者も多数いるようだ・・・。そして1-1以外に戦いに来た生徒はいつのまにか全滅していた・・・。

 「・・・次は・・・あんたらか?」

そう話し始めたのは鎧の男、すなわち雄也だ。。。

俺は雄也に問う
「これは・・・、全員お前がやったのか??」
 「・・・そうだ。俺は、力が欲しいといっただろう? 俺は・・・、力を手にした。。。そして力をてにしたからにはここにいるザガート様との誓いの通り貴様等を倒さねばならない・・・。さぁ、かかってくるとよい!!」

 雄也は構えたが、後ろから瀕死に陥っているはずの生徒が飛びかかってきた。。。
雄也は電光石火の反射神経でその生徒の首をつかんでもちあげた・・・、その生徒はもがき苦しんだが、雄也は臆することなくその首をへし折って投げ飛ばした。。。
「さぁ、、、次はどいつだ??」
 1-1のクラスメートは恐れることなく立ち向かおうとしたが、動きを止めて全員戻ろうとした・・・。
「どうした・・・?逃げるのか??」
 クラスの代表格とも言える男がこう言った・・・
「1日・・・、時間をくれ。それまでに思い残したことを振り返りたい」

 「・・・そうか。ならば戻るといい。ただし、かならず明日戻って来い・・・」
ザガートはその許可をだしていた。。。

 雄也のクラスメートだった者は全員教室に戻っていった。。。
そして夜を迎えた。校舎に残っている生徒たちは購買にあるパンを買って食べているものもいれば、携帯で親に電話をしている者もいた。。。
 そのころ体育館では、ザガートと雄也、そして5人の兵士達が残っていた。。。
「雄也よ・・・、よくやったな!!褒めてつかわす!!」
 「ハッ!ザガート様!!光栄です!!」

他の兵士が校舎にいる人口を調べ始めた。。。
「ザガート様、只今残っている生徒の数は52名。在籍していた生徒は1024名でした。そして43人いた教師は全滅。。。残ったのは生徒のみですが、、、いかがします??」
 「うむ、1日でこれだけ減らせるとはな・・・、雄也が半分以上を片付けたのであろう?それでは、ワシは1度故郷に戦果報告をしてこよう?皆は警備を怠るでないぞ!!」
 そういうとザガートは消えていった・・・。
ザガートが消えてから数分後、また1人の生徒がやってきた。今度は中学生かと思われる女子だ。。。
 
「雄也、客人だ。倒してこいよ」
 「ハッ。了解しました」

雄也はその少女の目の前まで走り、用件を聞いてみる
 「先輩・・・雄也先輩なんですよね??」
「・・・そうだ。」
 「お願いです!!もうこんな殺しをするのはやめてください!!あの時の優しい雄也先輩に戻ってください!!」

「貴様・・・、ザガート様やそこにいる同士達の星は今生存の危機に瀕している・・・。そして追われてきた先がこの地球だった。彼等を滅ぼすのはあまりにも酷だ!だから、普通ならあんたらに正義があるかもしれないが、俺は今の仲間たちを救いたい・・・、全滅の危機から救いたいんだよぉ!!」
 そういった雄也は少女の首をつかみもちあげ、そして、折ろうとした・・・。が、少女はこう言い放った。
 「先輩・・・、正義なんて関係無い・・・、自分を見失わないで。。。そして、地球に・・・、私達のすむ地球にヒカリを与えて・・・」
 「・・・言いたいことは・・・、それだけか??」

「・・・先輩・・・力なんかに支配されないもとの優しい先輩に・・・戻っ・・・」
 「しつこい!!!!!」
そこで雄也は彼女の首をへし折った。。。彼女はそこで死んでしまったのだ・・・。
 雄也はその少女の体を下ろす。
「雄也?いつもみたいに投げないのか??」
 「・・・彼女は・・・、俺に何かを教えてくれたような気がしました・・・。だから、せめてもの手向けです。投げずに土に埋めておきましょう・・・」

雄也は少女を校庭の土に埋めてその土にこう書いた
 「永遠の安息の地へ旅立て。そして、そこで楽しくすごしてくれ・・・」と。

体育館にもどった雄也はあの少女の言葉を頭の中で繰り返し聞いた。。。
 「力に支配されない自分・・・か。」そう呟く・・・。


そして翌朝をむかえる。。。
 翌朝、1-1クラスメートは体育館にやってきた。。。

「雄也!!俺達と勝負だ!!」
 
 そういうとさっそく何人か飛びかかってきた・・・が、そんなことでは動じない雄也だ。よどみない動作で相手をかわし続け、数人には鉄槌をくらわせ気絶させていった・・・。
 だが、雄也はクラスメートを殺すことはなかった。。。
そしてその戦いは夕方まで続いた・・・。
 クラスメートはもう全員気絶・・・。雄也も疲れ果てていた。。。
だが、ここで雄也の心境に変化が訪れた
 今まで自分は450人以上の生徒と教員を殺してきた、もう、自分は充分に誓いを果たしたのではないか??そして、ザガートに尋ねてみた
 「ザガート様、失礼ですが今のそちらの種族は残り何人くらいなのですか??」
「むっ?我々はあと100億ちょっとで絶滅じゃ・・・」
 そこで雄也は固まった。。。そうだ。実は地球人なんかよりよっぽど人口は多いのだ!!もともとは1000億ほどいるようで、それが10分の1に減ったからこちらにきたようなのである・・・。

 そこで雄也は我に返った
 「ザガート様・・・、いやザガート!!今すぐ自分達の故郷に帰れ!!そんなことをしていたら我々地球人のほうが先に滅びてしまう!!」

「ほぅ・・・、離反するというのか?? お前達!!雄也を倒すのじゃ!!」
 そう言うと5人の兵士たちはいっせいにかかってきた!!
それからしばらくは戦いつづけたが、雄也の必殺技が炸裂し。5人の兵士。そしてザガートも葬り去った。。。
 残ったのは雄也とあとはここにいる生徒51名のみだ。。。

雄也は気絶している生徒たちを起こした。

「・・・雄・・・也?」
 「お前達も他の生徒を連れて早く逃げろ!!そして、伝えるんだ!!後世にこの戦いを!!」

雄也は生徒全員を校門前に集めた・・・。そして、結界の1部に小さな穴をあけて生徒を脱出させた・・・が、最後に1名の女の子が残っていた。。。同じ学年の凪だ。。。

「凪!君も早く脱出を!!」

 「少しだけ・・・、雄也君と話したいの。。。少しでいいから。。。」

その言葉を聞いた雄也は結界の穴を閉じた。。。
 そして2人で話し始めた。。。はじめての出会いや今まであったことを。。。
「私・・・、今まで言えなかったけど、雄也君のこと・・・、好きだったんだから!!」
 雄也にとっての初めての告白。。。そして実は両思いだったことに気づく。。。

「凪・・・、嬉しいよ。。。でも、俺は人を殺しすぎた。。。力だけが全てではないのもわかったさ。 最後に・・・これを、君にあげるよ。」
 そういった雄也は凪に自分の鎧の頭の部分のものを渡した
「それを俺だとおもってもってくれていると嬉しい。。。そして、俺のことを忘れないでくれ。。。」

 その時だ・・・、結界の中に光が満ちた。。。その瞬間!!大爆発が結界内で発生し、その直後
結界は消えた・・・。


 近くにいた生徒たちはすぐに校舎にかけよったが、校舎そのものはすでに消えていた・・・。そして雄也の姿もなくなっている。。。だが、1人だけなにかをもって倒れている女の子がいた。。。
 凪だ。。。彼女は頭の鎧を抱えていた・・・。これはまちがいなく雄也のつけていたものだ。

後の話では、雄也は自分につけてある自爆装置を起動させたのち、自分の鎧を凪に被せて自分は校舎の真ん中で自爆・・・、凪は鎧により助かったが、校舎は跡形もなく消えていたのだ。。。



「・・・・とまぁ、こんな感じで大戦は終わりだ。 まぁ、結局はその雄也に助けられたわけさ。。。」

 「あらあなた。。。なつかしいわねぇ。。。その話」
「あぁ、歴史の授業でやるらしいぞ??」
 「あらあら!そうなの??じゃあ良い勉強になって良かったね!亮!」
「まぁね! それじゃ、ちょっと出かけてくる!!」

 亮は外に飛び出していった。。。
「でも、、、雄也はきっとどこかにいるのかもしれないな」
 「えぇ、、、私に鎧をかぶせて助けてくれたことはホントに感謝しなきゃ」
そう、今この夫婦の寝室に飾られてる鎧の頭の部分は大戦時に雄也がつけていた鎧の一部だ。。。

「でもあなた??私の話はしないでよ??ね?」
 「・・・もう遅いっての!!それじゃ、俺達も墓参りに行くか?雄也のさ」
「えぇ、、、そうね。。。」

両親は雄也の墓参りに向かった。。。
 そして、、、この戦いはまた後世に伝えられるであろう・・・。


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