バングラデシュとの出会いはノクシカタとプランジャパン
インドやネパールというと皆,よく知っているがバングラデシュというと,どこにあるの?どんな国?と言う人が多い。私がバングラデシュという国に興味を持ったのは,20年近く前。ある雑誌を見ていると,隅っこの方に,とても小さくニワトリの刺繍が入った布の写真が載っていて「バングラデシュ産 ノクシカタ」と書いてあった。ノクシカタとはカタ(布)にノクシ(デザイン刺繍)するという意味である。このノクシカタという物は,破れたりして着れなくなった古いサリー布2~3枚をまとめて1枚にして刺し子刺繍し,再利用したというのがはじまりだ。伝統工芸であったが時代の流れで誰もしなくなってきたのを,NGO等の団体により,指導を受け復活したのである。雑貨好きの私としては,その小さな写真を見たとき,あまりの衝撃にゾクっとした。私が見たものは,完成度が低いというか,小さい子が書いた絵を刺繍したかのような物だった。下の写真は私が買ってきたものの一部。これ,全て,手刺繍。ここまで細かい手刺繍はなかなか無い。これはティーポットやお鍋等を置く鍋敷き↓コースター↓眼鏡ケース↓それから10年ぐらい経ったある日,姉の部屋に入ると,知らない女の子の写真が飾られていた。「誰?」と聞くと,フォスタープラン(今はプラン・ジャパン)で支援している子だという。自分が支援(毎月5000円送金する。今は3000円から可能)したいという国を選び,その国に暮らす登録された子供と文通などが出来る。姉は,どこの国でもいいと言ったら,確かアフリカ?になったと思う。そこで,私もこれをしてみたいと思った。このプランジャパンという財団は,集まった寄付金を貧しい人々に与えるのではなく,その村に病院や学校を作ったり,生活の基盤を整えるようなことをしてくれる。日本では,たかが5000円と思うかもしれないが,あちらの国は平均年収3万円なので,大変なお金なのである。というわけで,この5000円が,直接貧しい人の手に渡ると,この人達は働かなくなってしまうし,一部の人が怠けて暮らせるという具合になってしまう。私は資料を請求し,このプランジャパンのやり方が気に入ったので,支援することにした。そこで,支援したい国に最貧国の上位である「バングラデシュ」を選んだ。そして,そこに住む男の子と文通が始まった。その子は,貧しい村の子で,普通なら小学校に行ってる年であるが,このプランに入るまでは,学校にも行かず,親の手伝いをしていたようだ。貧しい国では,教育を受けさせるより,すぐにでも家計を助けて欲しいという家庭が殆どであるため,学校に通っていない子が多い。そのため,その子が大人になったときに就ける仕事も,また肉体労働や低賃金の仕事であり,悪循環だ。このフォスタープランは,教育の重要性にも重きを置き,ここで暮らす人々に,最低限の物を用意し,自分達の生活を向上させるきっかけのような物を与えるのである。のちに(2003年),私は,フォストファミリーであるナジュミュール君に会いにバングラデシュに行ってきた。そして,沢山のノクシカタをこの目で見て,沢山,買い付けてきた。昔,雑誌の片隅で色鮮やかなノクシカタを見ていなければ,私がこの国に足を踏み入れる事もなかったし,ナジュミュール君との出会いも無かった。実は4年前,経済的理由で,私は,このプランジャパンへの支援をやめてしまった。とても心苦しかった。私は,二人の子供が小学生になる2年後に又店を再開したいと思っている。その時に,またプランジャパンへの支援も再開したいと思っている。そういう私が言うのは何ですが,もし,余裕のある方は,支援よろしくです。↓