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2005.08.19
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カテゴリ:カテゴリ未分類
NHKのBSで、中国残留孤児の番組を見た。

それは、とても悲しいドキュメントだった。

ある女の人は、自分の母親に一目逢いたいと願っている。
きっとそれは、自分が今までに生きてきた中で、一番幸せで、安らいで、楽しくて、そして、何よりも大好きだったからだと思う。
彼女には、妹がいて、彼女だけ中国に残されたのだ。
彼女には養父がいたために、残留孤児プログラムを受ける事も出来なかったのだが、数十年後、妹が北京に彼女を探しに来たのだ。
妹とは再会できたのだが、母親は、違う家庭を持っていたため、逢う事は出来ないと伝えられたと言う。
それでも、今までがそうだったように、彼女は誰にも迷惑をかけずに生きてきたから、母親にも迷惑をかけたくない一心で、それを了承したという。
その数年後に、彼女は病に掛かった為、長期の入院を余儀なくされ、当然、その分、費用が掛かり、払えない為に、病院を出たという。
彼女の娘が、日本の妹に援助を頼んでは?と提案した所、やはり彼女は迷惑を掛けたくないから止める様にいった。
しかし、それでもほっとけなかった、彼女の娘は、親戚だから助けてくれるかもしれないと、手紙を送ったところ、それ以降連絡は不通になった。
お金の打診をするようになったら終わりだと俺も思う。
だけど、彼女の気持ちを考えるとやるせない。
彼女がどんな思いで生きてきたか。
どれだけ、あなたをうらみもせずに、変わらない思いでいることか。
言葉も分からない、自分とは違う見知らぬ世界。
きっと生き抜くことで精一杯なはず。
それでも、彼女はしっかりと生き抜いてきたんだから。
自分で作った家族も家族だけど、あなたと過ごした家族だって、確かに大事な世界なんだから。
子供が遠慮し、気を使ってるのに、親がそれじゃあ可哀そうだよ。
別にとんでもない高望みをしているわけじゃない。
彼女には、拒絶されることが一番辛いんだから。

もう一人の人は、同じ境遇だが、養父も失い、さらに辛い思いをした人に思えた。
そんな彼女が最後に、笑いながらいった言葉。
「みんなには言ってるんですよ。日本には定住したいとは思わないけど、
死んだら私の灰を日本海にまいてくれってね。」

自分とは違う世界で暮らすからこそ、自分は日本人だって、分かってる。
友達、仲間、家族は出来ても、自分は日本人なんだ。

誰もが、自分の経験の一部を励みにしたり、大切にしながら生きてつと思う。

分かってる、分かってるけど、俺は悲しい。

それはきっと絶対不可能な事じゃない、人から見たら、大した事じゃないかもしれない。
それでも、それは成しえる事が出来ないって自分自身分かってるから、何かの為に自分の気持ちを押し殺してるって俺は何より分かるから、悲しい。

それでも、悲しくなるくらいに、強い心があるから、分かってるとは思うけど、あなた方が、思ってた分だけ、相手もあなた方の事を思ってたはずだから、これからも大切にして欲しいと思う。





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Last updated  2005.08.19 23:43:42
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