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南の島物語

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2015.02.25
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カテゴリ:釣りのエッセイ
前回、マグロの話が圧倒的なヒット数だったので(でも、今回は退屈な話?)。

まず、太平洋のマグロの主な繁殖地だが、日本近海にもやってくるキハダマグロやメバチマグロは、主に赤道近くの熱帯地域で繁殖するが、クロマグロは(太平洋クロマグロ)太平洋を横断し北米まで回遊し、その後、戻って日本近海(台湾と東シナ海の一部から、沖縄、対馬海峡を含む九州)で繁殖する。
更にキハダマグロやメバチマグロは、日本海には回遊しないが、クロマグロは総体的に日本海を北上する方が多い。
マグロ類が捕食するエサは、主に、イカ、イワシ、サバ、サンマ、カツオなどだ。そして、一歳で50センチ~60センチ(4キロ)、3歳で100センチ~120センチ20キロ~30キロ。10歳ではおよそ2メートル、120~200キロ。繁殖は、およそ4歳頃から(キハダやメバチで20~30キロ、クロマグロでは40キロから)。そして寿命は20年ほどと言われる。
では、このことを踏まえたうえで、現状の遊漁やレジャーを含めた漁獲状況を考えてみよう。
先日だが、私が委員を務める東京都の海面利用協議会で、伊豆七島の漁協組合長さんから、一般的な遊漁でのマグロ漁獲とサイズに対しての質問があった(遊漁のマグロ漁獲に対する懸念である)。これは水産庁にも遊漁のデータはないので、数字の把握は想像でしかない。
ただ、100キロ以上マグロが釣れた場合は大騒ぎになるが、10キロ~50キロサイズの漁獲量は、写真として見ることは多いが、数を把握するのは難しい。ただ、八丈島あたりでも年間で500キロ未満。相模湾で釣れるといっても、何十トンという数字ではないだろう。全国規模で考えてもおおよその数字は想像できるが,
数十トンであろう。ただ、少ないとはいっても、遊漁のデータの掌握は、今後は必要になって来るだろうか。

遊漁は、主にマグロの場合は泳がせ釣り、それからルアーのキャスティングゲームだろうか。場所によってはコマセをまいて、オキアミなどを付けエサにする場合もある。

これは、まあ2~5キロのマグロを狙う場合もあるが、通常では狙うサイズは10キロ~100キロであろうか。稀に、200キロサイズが釣れ上がることもあるが数年間で1~2本という数だろう。

そう考えると、数多く釣りあげられているマグロは10キロ~30キロという事になるだろうか?そう考えると、遊漁の場合は、殆どは繁殖機能(能力)を持つ以前か、ようやく機能を備えた、人間でいうと少年から青年の、成長期という事になる(ただ、常識的に考えて、10キロ~30キロのマグロと言っても、十分に夢の大物だ。想像と夢をめぐらせ、思考、試行を繰り返し釣りあげた大物だろうか。ただ、それを稚魚呼ばわりし、リーリースを強制することなど、私にはとても出来ない)。

ここで、我が国の漁業総水揚げ量だが、H23年では382万3千100トン(概算総数)と言われるが、その内、大中巻き網船の漁獲量が123万3千700トンで実のわが国の漁業漁獲量の34.2%、海面漁業の総漁獲金額でも16%と、まさに日本の漁業の基幹漁業になっているのだ。


では、そのマグロ漁だが一般的な漁法を述べてみる。

延縄漁法
日本で開発された漁法で、ブイで浮かした幹縄に針のついた枝縄を40~50メートル間隔で付ける。針数は2000~3000なので、その長さは10キロから100キロメートル。大量のエサと網の重さが数百トンになる。

一本釣り漁法
古い歴史をもつ漁法で、長さ4~6メートルのアウトリガー式の竿を使って、漁船から釣り上げます。自動で糸を巻き上げる機械と、人間の手を使って、100キロ以上もあるマグロを引き上げる。大型のマグロになると、一匹釣り上げるのに、1~2時間もかかることがある。

生き餌漁法

生きたイワシ、アジ、カツオやイナダなど泳がせ、釣りあげます。巻き上げ機で巻き上げ、電気ショッカーを使い1時間ほどで釣りあげる漁法。

巻き網漁法

巻き網漁は、網を絞り込んだ後、船上に引き上げます。狭めてゆく網の中でマグロが暴れたり、網の中のマグロの重みでマグロ自体が押しつぶされたりするため、マグロが傷つきやすく、単価的には他の漁法に比べて安い。しかし、日本近海では小型のクロマグロをこの巻き網漁で漁獲し、メジという呼び名で、刺身用に販売されます。メジは、小型のため脂ののりが悪く、価格も比較的安いですが近年はマグロの高騰からマーケットなどで販売され、盛んに消費されるようになりました。

また、巻き網漁は、蓄養用のマグロを獲る漁法としても使われる。巻き網で漁獲したマグロは船上に引き上げず、海中で曳航用の生け簀に移し、沿岸の生け簀まで曳航します。

以上のことからも、巻網漁法は、漁獲の方法としては効率がよく、一度に大量のマグロを獲ることが出来る。しかし、これが乱獲どころか、獲る必要のない、他の魚や生物も一網打尽にしてしまうため、枯渇につながると云う意見が多くなるのも当然だろう。



まず、僕が言いたいのは、先に書いたマグロの規制問題は、WCPFC北小委員会でのマグロ枯渇の懸念。これを受けて、(1)未成魚漁獲の抑制・削減、(2)親魚資源量の資源変動が中長期的 (5~10年)に適切な範囲に維持され、かつ過去の最低水準以上を保つ、という2点を管理目標とすることになったのです。

だんだん、小難しい話になってしまったが、言いたいのはやはり、どう考えても巻き網船が枯渇の因であることは疑う余地もないという事だろう(温暖化などの自然環境の変化は別次元と考えて)。この漁法が国の補助金の元に、数多くの大型船が建造され、長年行われて来たことは、明らかに漁業行政の失政なのだろうか。

そして、この後の大きな問題は、先に記したように、この大型巻き網船だが、近年は、韓国、中国の、日本のレベルを遥かに超えた大型船で、クロマグロの産卵場所である東シナ海から対馬海峡などで操業される。さらには中国の大型船などはキハダマグロやカツオの産卵場所である赤道近くの海域から、広くミクロネシアまで大規模な操業をしていて、今や日本の漁獲量の数倍と言われているのだ。

日本では、遅きに失するという意見もあるが、ようやく大中型まき網漁業の休漁検討もされるというが、いまだに具体的な話はない。まして。世界規模の話になると、もはや2009年の会議でも韓国は規制に反対であり、中国は出席していない。要するに、今や漁獲量の大半を占める、中国、台湾、韓国は規制に対しては全く非協力的であり、その全く足並みがそろっていないのだ。

ああ、この先も混沌とした状況が続くわけだが、かといって我々アングラーは他人事として考えるわけにいかないのが、このマグロの枯渇問題だろうか。





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最終更新日  2015.02.26 09:07:47
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