2006/07/22(土)11:47
思い出したこと
私の夢は銅版画家になることでした。
高校の頃銅版画に出会い、
その魅力に取り付かれました。
図書室の銅版画集を眺めてはため息をつき、
毎日、放課後誰もいない美術室で
警備員に「帰れ」と言われるまで黙々と作品を創り続けました。
美大を目指しましたが受験には失敗し
入ったのは普通の大学でした。
それでも在学中は作品を創りましたが
うつになってからは全く絵が描けなくなりました。
そこから何とか芸術系の大学院に入りましたが
専攻は版画ではありませんでした。
もちろん、実技試験を突破する力など到底なかったからです。
私の友達には美術をやっている人がたくさんいます。
中には私より年下で、作家として活躍している人もいます。
うつになって、全く描けなくなった私。
普通の会社員になって、田舎で何もできずにいる。
気が付いたらもう26歳になろうとしている。
版画がやりたい。
でも、できない。
東京の本社に戻れたら
実家の近くに工房を借りて、また作品を創りたい。
うつが治ったら、きっとまた描けるよね?