キャベツが好き。

人の心は常に嫉妬心に支配されている
と、いう。
まぁ、なんかそんな感じの本を立ち読みした。

私には同い年の従姉がいる。
勉強も運動も要領よくこなし、派手な仲間も多く、先生に可愛がられ
学校でもかなり目立っていた私に比べ
彼女は勉強も運動も真面目なばかりで特に活躍するわけでもなく
学校でも目立たないおとなしい子。
親戚の間では、二人はいつでも比較の対象であり、
そしていつでも私が落ちこぼれ。
成績表を見比べながら、祖父や祖母はこんな風に言う、
「おまえもマミのような“注目されなくても続ける努力”を身に付けなければイケナイ。」
通知表でオール５とったってこの調子。
何をどんなに頑張っても、私がほめられるコトは無く
従兄弟たちばかりが賞賛される。
「どうしてなの？」
と、母に泣いて聞いた事がある。
そして母はこう言った。
「あなたが一人っ子だからだ」と。
兄弟がいないから、比較される事が無い分私は弱いと言うのだ。
そして、それは祖父母の愛情からきているものだと。

褒められてばかりで育った人間は、褒めてもらえないと拗ねてしまう。
注目されて育った人間は、注目されなくなると拗ねてしまう。
自分より優れた人物が現れた時、素直に認められない心の狭い人間になってしまう。
それは美しくない心。

嫉妬する心が私の中に皆無かといったら嘘になるだろうけど
一番になることや、周囲に認知される事が大切なわけじゃない。
私はずっとダメな子であって、なかなかいい子になれず、
認めてもらえる事なく祖父母は亡くなった。
私は自分の身の程を知ってるから
褒めてもらえれば嬉しいけれど、褒められると恥ずかしいのです。
祖父母に叱られそうで、有頂天にはなれません。
事実、授業で自己分析のどのテストをやっても自己評価が低いし
カウンセラーにも同様の事を言われる。

あの従姉は今、３児の母。
困った事があってもいつも笑顔を絶やさない。
彼女の得意技である「陰での努力」が、家族を笑顔にしている。
学校の成績は、今や彼女にとって何の意味も無い。
何故って、彼女が誰を羨む事も無く今の生活を楽しんでいるから。
祖父母の言いたかったことは、なるほどこんな事。

今も、姉妹のように仲のいい彼女を深く尊敬している。

嫉妬心は、私の心を支配しない。
残念ながら私の心は祖父母の教えに支配されてる。
この呪縛は一生解けないだろう。
嫉妬する心はきりがないけれど、
祖父母に褒めてもらうコトはもう絶対に叶わないコト。
それでも私はそれをずっと求め続けているのだから。