「はる」『いちごばたけのちいさなおばあさん』 春になると赤くかわいい実をつけるいちご。その小さな畑の土の下には ちいさなちいさなおばあさんが住んでいて、とても大事なお仕事をする。 それは・・・ 土の底でこつこつと響く槌の音。ぽとぽとと根を伝うおひさま をたっぷり含んだ水の音。ただ黙々と階段を上り下りする足音。 その足元を見つめて動くことをやめない、静かで真摯な時間。 働くことをこんな風に語るお話を、ほかに知りません。 「いちごだ。いちごだ。いちごがなってる。まっかなあまいいちごだぞ!」 うれしそうな動物たちの声を聞きながら、おばあさんの肩をいちごごと そっと抱きしめてあげたくなります。「おつかれさま。」 (わたりむつこ さく 中谷千代子 え /福音館書店 1973) 『よもぎだんご』 これを読んだらお腹が空きます。 ウキウキしてきます。 そして、春の野原へ出かけたくなります。 それだけかって? それだけです。 ばばばあちゃんは、イカシたばあちゃん! そのばあちゃんが「おいしさ100ぱーせんとさ!」と 太鼓判押してるんですから。 (さとう わきこ さく・え /福音館書店 1989) 『もりのひなまつり』 (こいで やすこ さく /福音館書店/1992) |