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一冊の本

2006.05.29
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テーマ:お勧めの本(4974)
カテゴリ:一冊の本

上から読んでも下から読んでも山本山。って・・・平仮名で書くと「やまもとやま」なんだから下から読んだら「まやともまや」になってしまうやん?

有名なところでは「たけやぶやけた」とか「ダンスがすんだ」とか、そういうさかさ言葉のことを「回文」と言うのですが、ナンセンス好きの私には大当たりの本がコレ↓
(それにしてもブックレビューのエントリって久しぶり)

またたび浴びたタマ
またたび浴びたタマ 村上 春樹


村上春樹氏の50音順かるたになっている回文+ショートショートに友沢ミミヨさんのイラストが挿しこまれています。

たとえば回文はこんな感じ。
「浦和で蒔いた、ははは、と母は大麻で笑う」
「役人人肉屋」
「裸体が渋い武士がいたら」
「臨死のマック抱く、妻の心理」
「人の問ふ、ふとの問ひ」
「蓋が何だ!旦那がタフ」

とかとか。
好きだなあ~こういうの(笑)

2000年初版なので、まだ発行されて5~6年しか経っていないのですが、もはやほぼ品切れ状態。ネット書店でも在庫なし。こういうのってあまり売れないんでしょうかね。
初版の売れ行きが芳しくなければ増刷しないんだろうなあ。小粒で派手さはないけれど、しょうもない三流ノベルズが次から次に山積みにされていることを思うと、こういう好著を生き延びさせていてもバチは当たるまいと思うんですけどね。ちょっと残念。







Last updated  2006.05.29 14:30:06
2006.01.16
カテゴリ:一冊の本

先日、従姉妹に「これ、もう読んだからあげるよ。娘さんと二人で読んで」と渡されて読んだ一冊。
「読んだら返すよ~?」と何度も言ったのに「いや、いい。」と何度も断られた。
それは「もう一回読めば充分」というニュアンスだったので、「ドラマのイメージと違うからがっかりだったのかな・・・?」と思ったのだけれど・・・。


↓以下ネタバレ注意


で、読んでみた感想。
なるほど、作品として「一回読めば充分」なものでしかなかった。

これは私が大人の目で読むから面白くないのだろうか?
カテゴリとしては「ヤングアダルト図書」だそうで、ジュブナイル(少年少女小説)より上のハイティーン向けと言った感じの作品なので、10代の子達なら共感する部分があるかもしれないよね。

そう思い、主人公とほぼ同年代である長女にも読後の感想を訊いてみた。
彼女は結構な読書家なので、今まで読んだ作品数はたぶん同世代のなかでは割と多いほうだろう。自分でもショート・ショートを趣味で書く娘だし、彼女がこういう作品をどう評価するかなという興味もある。

「・・・微妙。何でこれが文藝賞を受賞したのかわからない・・・」

あははは。
思ったことが殆どいっしょだ~!ジェネレーション・ギャップはこの場合無かったらしい。

別に私は何らかの賞を受賞した作品全てに対してアンチなわけじゃない。
「GO」は直木賞受賞後に読んだけれど、面白くて一気読みだった。
様々なことを考えさせられたし、とにかく作品として「読んで良かった」と思わせられるものだった。

ちなみに10点満点で採点するとしたら、「野ブタ」は何点くらい?と娘に尋ねてみたところ

「3点。赤点すれすれだね」

辛いねえ。その気持ちわかるけど。
じゃあ、今まで読んだもののなかで高得点だと思うものは?

「『いちご同盟』とか『GO』は9点くらいかな。
10点満点って、ちょっと付けられないし、わからないから。」

なるほど。10点満点!と言い切れるものって想像しにくいもんね。
9点というのは、だからほぼMAXなのよね。

この「野ブタをプロデュース」、致命的なのは主人公に魅力が感じられないこと。「つまらない奴」が主人公なら、せめて成長させないと駄目なんじゃない?
清志郎が出演してるからちょっと見てみよ~ という動機でテレビドラマ版は時々見ていたけれど、それぞれのキャラクターに魅力があって、ストーリー展開がやや冗漫ながらもまあまあ面白かった。あれは旬の役者のキャスティングと演出に助けられてるよね。
テレビドラマでは亀梨演じる「桐谷修二」が他者と関わりながら、自分の内面と徐々に向き合っていく姿が描かれていたけれど、原作はその反対で、主人公は最終的に「自分の内面と向き合うよりも仮面を付け続けて生きていく」ことを選ぶ。
読んでからAMAZONの読者レビューも覗いてみたが、やはりこの結末をどう捉えるかという点で評価が分かれていた。

ティーンズ向けは肯定的であってほしいとは言わない。むしろ破壊的であってもいいと思う。
だけど少なくとも、成長への痛みをテーマにするならば、それとどう向き合うのかを描き切らなくては中途半端な印象しか残らない。

「こいつ、最後まで逃げっぱなしかよ・・・」とは長女の呟いた言葉だけれど、中途半端に仮面を付けていないと生きていけないのであれば、その家庭環境なり背景なりも描かなくては本当に表面的で深みのない作品に思える。
逃避する主人公に共感できないんだよね。逃避したくても出来ない現実や嫌でも自分と向き合わなくてはいけない時期に、大部分の子供たちはそれぞれ直面していると思うよ。そんな逃げ切れるもんじゃないよ。
だから青春期はしんどいんだろう?

文体で「(笑)」という記号を使うのも、癇に障った。
だって、一応「文学」なんでしょ。雑文じゃないんだよ。Blogなんかの文章で使われていても全然気にならないんだけど、文学という「作品」で使われていると妙に違和感がある。
「(笑)」って記号で書かないとその場の様子を書き表せないのは文学作品としてはどうなんでしょう。単に筆力不足で安易な記号に頼ってる作家なのか、それとも意図して安っぽく見せているのか?
それまでの作家がやらなかった表現とでも言えば格好よく聞こえるけど、あれが自分の頭で工夫した表現にはとても思えないな。

「セカチュウ」で泣いている場合ではない。「野ブタ。」を読んで笑いなさい。

と帯にはある。セカチュウでも全然泣けないけど、この作品で笑うこともできなかった。「性格の悪い笑い」は嫌いなんだよ。これで笑えるセンスって理解に苦しむ。芥川賞候補作とのことだけど、それも理解に苦しむ。
世の中の「評価」って奴はホントわからないなあ。







Last updated  2006.01.16 12:18:58
2005.05.12
テーマ:お勧めの本(4974)
カテゴリ:一冊の本

第二次世界大戦で、日本やドイツ側が戦勝国となった世界を舞台としたストーリー。
ヒューゴー賞を受賞し、ディックの最高傑作と言われる作品です。

映画の「ブレード・ランナー」は、彼の「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」が原作のと言えば、すぐピンと来ますよね。
ほかにも「トータル・リコール」や「マイノリティー・リポート」などが同様です。

世界は全て虚構ではないのか?いま在る世界は本当に実存しているのか?という問いかけを含んだ作品がディックの作品には多いですね。

でもSF好きには堪らない世界観じゃないかな。
子どもの頃、「もしかして今の世界は夢で、ほかに実存する世界があるんじゃないだろうか」と、パラレルワールドを想像したことはありませんか?

「ここじゃないどこか」を描き出すのはSFの得意とする分野です。

この「高い城の男」では、「日本の統治下にあるサンフランシスコ」が舞台で、日本的なアクセサリーがうやうやしく街で売られていたりする。
「敗戦国アメリカ」で、「もしアメリカが勝っていたら」というSF小説がアメリカで密かにブームとなったり、アメリカ人のアイデンティティが今の様子と大きく違ったりと価値観を揺さぶられます。

本当に日本が勝っていたら、どんな世界になったんだろう?
日本人の国民性はどうだったんだろう?
と勢い日本のいまを意識させられる作品です。

自分のなかの「日本的価値観」をアメリカのSF小説に問いかけられるとは思いませんでした。どの国に生まれたのかによって、この作品の感想は大きく異なることでしょう。
ドイツが非道く書かれているため、この作品は発表当時ドイツで発禁処分になったらしいです。日本に対しては好意的に書かれているのが、リアリティに欠ける気がしないでもないですが、パラレルワールドに陥ってみたいひとにはお薦めの作品です。







Last updated  2005.05.19 14:38:54
2005.04.22
カテゴリ:一冊の本

映画の心理プロファイルのkiyotayokiさんが上海の旅 覚え書きという奇しくも反日デモを目撃した貴重な日記を書かれています。
この旅で遭遇した事件は全くの偶然だったそうなのですが、行進するデモ隊についての記述など、リアルですね。

近隣国との軋轢は悲しいです。
今日、久しぶりに「荒れ野の40年」を読み返してみました。
こういった演説が出来る政治家を持てる国が羨ましくなりました。







Last updated  2005.04.22 23:09:09
2004.12.10
テーマ:お勧めの本(4974)
カテゴリ:一冊の本

この時期になると、街はクリスマスの飾り付けが溢れる。
プレゼントの広告が目に付き、クリスマスらしい彩りのお店は勿論、普通の住宅街でもきらびやかなガーデニングをしているところが目に付く。

これも平和な証拠と思いながらも、クリスチャンでないひとが、お祭り的にクリスマス騒ぎをするのは、正直苦笑まじりなときがある。日本のプロテスタント教会のほうが簡素かもしれない。

信仰と分離した「イベントクリスマス」は、信仰とクリスマスが一体になっている国から見れば「不思議の国 日本」に見えるはず。
クリスマスの飾り付けに熱心な人がお正月には社寺仏閣に初詣・・・日本では珍しくないことだけれど「クリスマスが何の日か」くらいはやっぱり知っておいてほしいな。
うるとびーずさんのページでChristmas特集をされていて、そのコメントのさりげなさ・本質の突きかたが温かくて素敵^^

サンタクロースは聖書に出てくるひとではないけれど、クリスマスにはサンタクロースを楽しみにしている子どもがたくさん居るだろう。

“心の中に,ひとたびサンタクロースを住まわせた子は,心の中に,サンタクロースを収容する空間をつくりあげている。
サンタクロースその人は,いつかその子の心の外へ出ていってしまうだろう。
だが,サンタクロースが占めていた心の空間は,その子の中に残る。
この空間がある限り,人は成長に従って,サンタクロースに代わる新しい住人を,ここに迎え入れることができる。”
(「サンタクロースの部屋」松岡享子  こぐま社 1978)

松岡享子さんは「東京こども図書館」の理事長をされていて、絵本や児童書の創作や「しろいうさぎとくろいうさぎ」(福音館書店)、「パディントン」(福音館書店)などの翻訳をされている。

サンタクロースを信じていた子は、大人になっても「目に見えないもの」を信じるスペースを宿し続けることが出来るという。
「目に見えないもの」は例えば人への愛情だったり信頼だったり、未来への希望だったりするかもしれない。その部屋は決して否定的な部屋にはならないのだ。

クリスマスは、だから別にクリスチャンのためだけのものでなくてもいいんだと思う。
こどもたちが「目に見えないもの」を見ることが出来て、心の中にサンタクロースの部屋を作れるなら、それこそがクリスマスが与えてくれる最大のプレゼントなのかもしれない。







Last updated  2004.12.10 21:03:43
2004.10.27
カテゴリ:一冊の本

タイトルを一見した印象とは大違いの、壮絶な少女マンガ。(作者・すえのぶけいこ 現在「ライフ」を連載中)

いまは実に平和な毎日を送っている娘ではあるけれど、この「すえのぶ作品」に共感する経験も、彼女は持っている。
信じていた友人の豹変、楽しかったはずの学校生活が一変する恐怖。

一番ダークだった時期、彼女は「自殺系サイト」の常連だったこともある。
南条あやの保護室」にもよく通っていた。

健康な日々を取り戻したいまも、こうしたサイトを閲覧しに行くことがあるようで。

埼玉で続発したネット仲間同士の集団自殺。
「その日・・・私 『今日、実行します』っていう書き込み、見たなあ」

あ やっぱり まだ、行っていたんだ。

「私はもう書き込まないけど・・・ああ、やってるなあ って思うだけ」

一度常連になると 書き込みをしないまでも、そこが今どうなっているのか どういう人が来ているのか 様子を確認しに行きたくなるものらしい。
そういう気持ちは、解る気がする。

「でも、ネットで知り合ったひとと会ってすぐに実行に移さなくても・・・。
悩みを持っているひと同士が会ったんなら、ちょっと相談とかしあってさあ・・・どっかに遊びに出かけるとかして、ともだちになって 自殺なんかやめようって、思いとどまればいいのにって思う!」

自分が立ち直ってからは、しばらくサイトで相談にのる役をしていたこともあった彼女。
でも、ネット上では、本当の意味で悩みの助けは出来ないのだ ということも色々痛感したらしい。
そのため今はロムるだけになっているが、「自殺なんかしてはいけない」と思い、そのサイトに来る人に思い直して貰いたい と願っているのは変わらないらしい。

この「ビタミン」というマンガには、陰湿ないじめが描かれる。
それまで、彼女はシリアス系の少女マンガは好まなかった。
割とストーリーのはっきりした「ワンピース」のような少年マンガを好んで読む子だった。いまでも、シリアスなラブ・ストーリーなどには手を出さない。面白くないという。
「ビタミン」が例外だったのは、たぶん、作品にシンクロしたのだろうと思う。私が昔「はみだしっ子」や「カリフォルニア物語」にシンクロしたみたいに。
(どんなところにシンクロしたのかは置いておいて・・・^^;)

「ビタミン」の性的描写は現実離れしていると思うけれど、主人公の味わう疎外感・絶望感といったものはリアルに伝わってくる。

だけど、最後には生きていくための「ビタミン」を手に入れることが出来るんだ・・・というメッセージ。
描かれる負の部分が際だつほど、メッセージ性も鮮烈な印象を残す。

ラストシーンは凛として、強く美しい。







Last updated  2004.10.28 02:13:13
2004.10.18
テーマ:お勧めの本(4974)
カテゴリ:一冊の本

第1章 山手線の卵
第2章 国立の生唾
第3章 早稲田の赤い便器
第4章 上野のゴールド・ラッシュ
第5章 上野の長い紐
第6章 新宿のテープカット
第7章 新橋の洗濯バサミ
第8章 新橋のスペース・シャトル
第9章 帝国ホテルの肉体
第10章 パリの前立腺
第11章 宇宙の缶詰
第12章 御茶ノ水のドロップ
第13章 銀座のゾーキン
終章 霞ケ関の千円札

1960年代前半に活動した前衛芸術集団ハイレッド・センターが催した奇行の数々を当時の写真を交えながら赤瀬川自身が解説。
「芸術じゃない、芸術じゃない」と否定しながらパフォーマンスを続ける3人の詐欺師たちのあまりの破天荒ぶりに爆笑すること間違いなし。
紐、梱包、洗濯バサミを武器にして当時のアートシーンに殴り込みをかける!
ゲイジュツという化けの皮が剥がされた後には一体何が残るというのか?あらゆる前衛が彼等によって喰い尽くされてしまった今、ハイレッド・センターを超える新たな前衛を見つけ出すことは不可能なのかもしれない。土方巽やナムジュン・パイクらの写真も一見の価値あり。

amazon レビューより



高松次郎、赤瀬川原平、中西夏之の3人によって結成。それぞれの頭文字の「高」「赤」「中」を英訳してハイレッド・センター。

ネーミングからしてぶっ飛んでます。
この時代はオノ・ヨーコ 横尾忠則 岡本太郎 などなどの蒼々たる方々が日本で芸術活動をしていたのでした。

ハイレッド・センターの芸術「ハプニング」は
「・・・へ?」
と 思うようなものばかりなんですが 凄いです。
上に記した目次を見るだけでも「一体これは何したの?」って思いませんか。
私が爆笑したのは「新橋の洗濯バサミ」。
ネタバレになるとつまらないのでタネは明かしませんが ラーメンズのコントにも流れるようなナンセンスさ シュールさが斬新で概念破壊を楽しめますよ。
(ラーメンズのネタって如何にも美大生だったというのが顕れている気が・・・^^;)

これを読んで時代は先にやったもん勝ちなんだな と思いましたね。(同じ時代に生まれたかった~)

有名なのは 例えば「宇宙の缶詰」

宇宙の缶詰

食べ終わった蟹缶のレッテルを剥がし、内側に張り直してハンダ付けで密封したもの。
宇宙は蟹缶の中身になってしまいました。究極の梱包芸術・・・
結局このあと 当の赤瀬川氏ご自身も現代美術界からは遠のいて行くわけですが、そりゃあ宇宙を缶詰にしてしまったら、それ以上スケールの大きな作品なんか作れないですよ。ちゃんちゃん♪って終わりますよ。
既成概念を破壊した末に行き着いたのが、超ミニマムな作品だったというのが何とも皮肉ではありますね。

でも この時代の「ハプニング」「ネオダダ」作品は一見の価値ありです。
現代美術特有の難しさは全く無く この一連の奇想天外を楽しめば充分、芸術鑑賞でございます。






Last updated  2004.10.18 22:20:09
2004.10.13
テーマ:お勧めの本(4974)
カテゴリ:一冊の本

1991年に朝日新聞朝刊に連載された読者参加の新聞小説。
読者の声がそのまま小説に載るという斬新で実験的な形体であり、読者がこの小説の批判なんかするのも作中に載せていた。
意見の中には「つまらない」だとか「SFなんて見たくもない」とか「この作品は失敗だ」という意見まであり、ストーリ-的にも、虚構の人間が現実世界に乱入したりと、滅茶苦茶になっていってしまう。

パソコン通信を通じた投書によってストーリーは変わり、物語内に登場した作家が投書を読み上げては低俗な読者を罵倒する。
虚構の壁を越える終盤の銃撃戦は各レベルを巻き込んで朝の風景を破壊する。(あ だから「朝の」ガスパールなのか)
スラップスティックを大の得意とする著者の怪作。

私は余り新聞を積極的に取らないのだけれど、この作品を読みたいがために新聞を取っていた。朝刊を開いてすぐに読むのが楽しみだった。
新聞連載小説でここまで心躍った作品は他にない。

「インターネット」以前の「パソコン通信」の時代だったので 残念ながら参加できなかったが、いまのようにネットで繋がっていれば私はきっと参加しただろう。中学生のときに筒井作品を読んでからずっとツツイストだったから。
筒井氏の作品に関われるかもしれないなんて夢みたいな話。
参加できる人が羨ましかったが、中には「?」な人も居た。

この物語は「朝のガスパール・セッション」という通信ログを並行して読むと尚面白い。というか それが作品を味わう「正しい読み方」だと思うけれど、そこまではなかなかしんどいかもしれない。

印象に残っているのは
「こんな試みは 俺以外の他の作家には絶対に奨めない。悪意に疲れ果て、気が狂ってしまうだろう」
という物語中の作者の言葉。
読者からの、品性の低い言葉も多かったから、その気持は想像できる。下劣な書き込みまで全て読み通した作者は精神的にかなり疲労したのではないだろうかと思う。

いまネットに蔓延する悪意ある書き込み。それを目にすることは全然珍しいことじゃない。

そんな時代が来ること 筒井氏には了承済みだったかもしれないね。







Last updated  2004.10.13 19:54:42
2004.10.11
テーマ:お勧めの本(4974)
カテゴリ:一冊の本

そんなにたくさんの思い出が、このふたりのなかにしまってあるなんて驚きだった。

もしかしたら、歳をとるのは楽しいことなのかも知れない。

歳をとればとるほど、思い出は増えるはずなのだから。

そしていつかその持ち主があとかたもなく消えてしまっても、思い出は空気の中を漂い、雨に溶け、土に染みこんで、生き続けるとしたら・・・・・・いろんなところを漂いながら、また別の誰かの心に、ちょっとしのびこんでみたりするかもしれない。

初めて来たところなのに、来たことがあると感じることがあったりするのは、そんなだれかの思い出の、いたずらなんじゃないだろうか。

「夏の庭―The friends」より 
******************************************************************

スタンド・バイ・ミーの映画を思わせる 少年3人の物語。
もう夏じゃないですが、いつ読んでも良いです。

既視感は誰しも体験のあることで、それをこんな風に捉えられたら素敵ですね。




                 







Last updated  2004.10.12 08:43:22
2004.09.25
カテゴリ:一冊の本
ボライソー1
「若き獅子の船出」
アレグザンダー・ケント
高橋 泰邦 訳


NHK BS海外ドラマで「ホーンブロワー・シリーズ」が放映されて以来、帆船冒険ものにハマってしまった。
お気に入りリンクに「順風満帆」というとても素敵な「ホーンブロワー・ファンサイト」があるので覗いていただければどんな雰囲気かはお解りになると思う。

イギリスでは「海洋純文学」「帆船軍記もの」というジャンルがあり、ホーンブロワー・シリーズは幅広い読者に支持されるベストセラーになっている。

こちらのボライソー・シリーズはホーンブロワーに魅せられたひとなら「次に絶対進む」というお決まりのコースらしい。

でも実を言うと 私はまだホーンブロワー原作を全巻読破出来ていない・・・だって長くて情景描写が難しいんだよ!(子どものような弱音を・・・;)
それでついボライソーに手を出してしまったのだけど、比べものにならないくらい読みやすい!
まず描写がストレート。場面が想像しやすい。主人公が爽快で共感しやすい性格。この巻は特にジュブナイルとして書かれたというから余計にそうなのかも。
ホーンブロワーは、ヒーローらしからぬ葛藤をする。特に小説のほうでは心理描写が細かく「この人って 結構変かも」とまでこちらが思うこともある。(甲板での海水シャワーが立派なお風呂よりも好き・・・なんて 変人だよー)

感情移入のしやすさではボライソーのほうが「文系」。
「理系」のひとはホーンブロワーが面白いのではないだろうか。そういえばホレイショ・ホーンブロワーは数学が得意中の得意というキャラクターだったな・・・。

ボライソー・シリーズの2巻が欲しいのだが、ネット上でどの書店を検索しても品切れ・重版未定なのが残念。
仕方なく3巻以降をAMAZONで注文した。
ハヤカワさ~ん 全巻買えるようにしておいてくださーい・・・。







Last updated  2004.09.25 22:01:34

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