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テーマ:アパレル業界疑問・自問(189)
カテゴリ:アパレル業界にまつわる話
昨日一昨日の日記書いていて思い出したのがまたまた昔のこと(しかも20年前の...)
自分の手元にものすごいお宝な雑誌がある。1983年のアンアン。渋谷の古本屋で500円で買ったのだが、なにがお宝かというと、アンアンの第一回おしゃれグランプリの特集号である。今やギャル系だけでなく、ストリートスナップ・街角スナップで一般のオシャレな読者を取り上げるのはどの雑誌でもお決まりのページになっているが、その街角スナップの元祖のアンアンおしゃれグランプリ、しかも記念すべき第一回。1983年とは今からほぼ20年前。自分がDC買い始める少し前の事。 この号のメインのコピーは 全国縦断おしゃれスナップ特大号 私の街のおしゃれ感覚、ぜったいどこにも負けません。 で、縦断した都市は、札幌・仙台・東京・横浜・名古屋・金沢・京都・大阪・神戸・広島・福岡 である。 第一回の栄えあるグランプリは「福岡代表の方」 A-お父さんのお古の黒のセーターにお母さんのお古のパールのネックレス。中に赤のBASSOのノースリのニットとBIGIの白いシャツ。赤の箱ヒダのBIGIのSKの上にコムさの黒のSK。なんと19才の方。今はほとんど見られないビッグ+ビッグの思いっきり重ね着なファッション。でも80年代前半はこれがよかった。というか、古着が古着屋のでなくご両親のものってとこがなにか素敵なものを感じる。このころは古着屋さん少なかった。 準グランプリは広島代表の方 B-カーキのスーツはなんとボッシュ!!(マジですか~)今のアーミーファッションとは違うけど思いっきりアーミーではある。20才の販売員の方。 グランプリ・準グランプリに続く審査員特別賞があって、こちらは金沢代表・東京代表・名古屋代表の方。 とりあえず各都市のおしゃれさんをまとめたアンアンのコピーをそのまま見ると、 札幌-氷点下になっても意外に薄着の人が多いけど、やはり大胆な重ね着やストール使いが目立つ街。 仙台-表参道のような並木道が縦横に走る杜の都、緑が紅葉するにつれてファッションも変わります。 東京-ギャルソン風やPH風、ビギ風も、もういない!?古着や安いもの、手作りをアレンジしての自分流。 横浜-おしゃれした日でも、過激派扱いされなくなった。ハマっ子がハマトラからいよいよ脱皮したらしい。 大阪-さすが大阪は、おしゃれも迫力で勝負です。これでもかこれでもかと頑張ってて、好感がもてます。 名古屋-これが名古屋ファションと言えないところが名古屋的?私は私、とても個性的なファッションが目立ちます。 京都-おしゃれに関しても、古さと新しさが交錯している街。派手さはないけれど、落ち着いた着こなしが上手。 金沢-金沢はブランド大好きお嬢さんの多い街。この通り独自のファッションがある堅町通り。 広島-全身ワンブランドがまだまだ圧倒的。対して古着チープシック派もなかなか健闘中。 福岡-シックなおしゃれを楽しんでいる福岡の女の子達、街に目立つ色は、黒、グレー、紺。 名古屋なんか今の名古屋のイメージとちょっと違うような感じもするし、やや古い言い回しのコピーでもあるが全国の都市をよくまとめたものだと思う。自分がアンアン読みはじめたときは以上の街に松山や熊本が加わっていたように記憶している。 今のように東京と名古屋・神戸近辺に集中していない。もっと全国各地のおしゃれが取り上げられていたし、そこでのおしゃれスナップ常連もいたし(いまでいう有名読者モデル)、お店も各地域ごとの特色あるお店があった。どうして今はこんなに情報が偏っているのか? アメカジの話だが、アバクロなんかは全国各地のカレッジを回って、キャンペーンみたいなことしたり、そこのカレッジのカッコイイことかを自社のホムペで取り上げたりして、お客さんの参加意識を盛り上げて販促仕掛けて成功したりしているのに... もちろん、お店単位では自店のお客様とお店のつながりは今でも強いところはあるでしょうが、特に情報面では、ブランドも雑誌も業界も集中してしまっているのでは? こうなった背景はアパレル自身に原因がある。それについては明日以降にするとして、 せっかく20年前のアンアンなので、そのネタ。 人気ブランドの調査もしているが、それでは、 1位-BIGI 2位-メルローズ 3位-コムデギャルソン 4位-ピンクハウス 5位-Y’s 6位-ニコル 7位-コムサデモード 大好きアイドル(男性) 1位-郷ひろみ 2位-羽賀健二 3位-桑田佳祐 4位-時任三郎 5位-佐藤浩市 6位-ビートたけし 7位-中村雅俊 8位-糸井重里 9位-野々村誠 10位-藤竜也 わかるようでわからないランキング。 C~Dは一般読者をアンアンのスタイリストさんがコーディネートしてあげた「この人は磨けば光る」のコーナー。 今のファッションとの違いもありふ~と思うかもしれないが、さすが当時のアンアンのスタイリングはおしゃれ!! C-白の麻のシャツはワイズで\28000、ターコがかかったグリーンのグレーのニットはODOBで\38000 真冬に麻のシャツ!!ちょっとBIGだけど、この配色とこの丈にニットはいまでもいける。!! D-濃いピンクのモヘアのチビカーデはメルローズで\29000、中のオレンジのセーターはビギで\17800、スリムジーンズはルージュの\12800、THEGINZAの帽子\13000。デニムが少し細いかなとも思うが、きれいな配色でまさにビッグ+スモールで、帽子や靴も持ってきかたとかマウジーっぽくもある。 E-ギンガム×白無地のシャツはODOBで\18500、その上に重ねたグリーンのシャツはZOUZOUで\12800、裾絞りのフード付きのブルーのコートは\38000、黒のロンタイはメルローズで\19800、首にまいたピンクのタオルは私物。これもビッグなシルエットをタイトにしてあげれば、まるでマーク・ジェイコブス。 ちなみにこの号の表紙のコーデはビギの洋服。なんとなくこの年は赤がポイントカラーだったようだ。 (表紙以外はあえてぼかしいれてます。一応) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004.11.11 02:57:05
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