河内のおっさんの部屋

　久々に、新しい家庭教師先を訪問した。到着時、本人はまだ帰宅していなかったが、お母様と自己紹介や志望校などのカンタンな懇談をしているうちに、妹さん、指導予定の本人、お姉さんと次々に帰宅された。僕が来ることは皆知っていたようで、礼儀正しく挨拶できる子供たちだった。

　５時前から、早速、初回の授業開始。部屋には、巨人ファンらしくグッズが並んでいる。スポーツ好きな活発な少年のようだ。塾では、かなり勉強には苦しんでいるようだが、聞いていたほどスジは悪くない。計算能力も十分、受験で通用するレベルだ。もちろん、志望校合格へは、まだまだ大変な道のりだろうが、ヤル気もあるようだし、引っ張っていってあげたい雰囲気を持った子だ。

　２時間ほどの算数の授業が終了した。明日センターへ「合わないようなので、他の先生をお願いします・・。」と言われたら、それでこの話は終わりになる。

　かすかな不安がよぎる中、塾での授業のため、高速で塾へ急ぐ。到着したときには、もう今日の生徒は勉強しながら待っていた。例の方程式に感動する中１の子だ。
　円錐の勉強のときに、余談で「三平方の定理」というのを使えば、底面の半径と高さから母線の長さも求められるよ、なんて話をしたら「ホンマですか～！」と、また興味津々の様子だった。

　授業終了して携帯電話を見てみると、今日伺った新家庭教師先のお母様からメールが届いていた。「今度からも、pargen先生がいい！」と言ってくれているということを、センターからの確認の前に、直接知らせて下さった。この仕事をやっていて、報われる瞬間のひとつだ。なんとか、勉強というものを通じて心を通わせ、心身とも成長させてあげたいし、自分も成長したいものだ。