新 つれづれ日記     

2019/09/09(月)10:43

ナンのはなし

タジキスタン(19)

​​​​​​​  2004~2005  の思い出​​​​        ナンの話 ナンはタジク語で「ノン」と発音し日本人の米飯に指摘する重要な食べ物です。 インド料理にでてくる白く長いナンではなく、こちらは丸型で歯ごたえがあります。 どこの家によばれても必ずこのナンが出ます。 それぞれの家ですこしづつ味が違いますがどれも美味しいです。 特に焼きたての味は最高です。 ただかなりの塩分がありますから、常食しているタジクの人の血圧はどうなのかなとちょっ気になります。 ドシャンベ最初の夜の食事、遅くなってなにも食べるものがないので 大学からホテルの部屋へナンの差し入れがありました。 いよいよナンの国に来たのだとしみじみ味を噛みしめました。 ​次の朝ホテル近くのレストランででナンとお茶の朝食をとりました。 お茶はこちらで「チャイ」といいます。やっとお茶にありついたので本当に美味しいく感じました。 ドシャンベのいたるところで外にイスをだした簡単なレストランを見ます。 レストランというより屋台にイスとテーブルがついたようなものです。 朝食のメニューは簡素、お茶とナンとウインナー付き目玉焼き、ヨーグルトぐらい。 4・5人の髭をはやした男の人たちがゆっくりお茶を飲んでいます。 女性の姿はあまり見ません。 新居第一日目の我が家の朝食。​ ナン焼き場 最初の家主さんの二女 20歳ぐらいですがママです。 実によく家事をこなしていました。 ​ 燃料は高原の牛の糞を乾燥した団子を使っていました。 私たちのアパート入口前に近所の人たちのナン焼き場があります。 2日に一度ぐらいの割合で何家族かが集まってナンを焼いています。 最初釜に火をどんどんくべて暖めてから、 火を取り出しだして、余熱でナンの蒸し焼きをします。 右は硬いブラシのようなもので中央に小さなくぼみをつけます。 すこしづつデザインが違います。 ​こちらの人はナンは神聖な食べもので絶対捨ててはいけない、また裏返すのも嫌います。 ナンが硬くなって歯がたたなくなったり、カビが生えてもゴミとして出してはいけません。 知らないでゴミと一緒に出そうとしたところを、掃除していたおばさんに呼び止められました。 おばさんはナンだけを取り出し袋に包んで持っていきました。 最初貧しくて食べるに困っている人なのかと思いました。 ところが後で聞くと、ナンは神聖だから、ゴミにしてはいけないらしのです。 小さく砕いて、野鳥の餌にする人も多いとか。 では普段はどうしたらいいのでしょうか。 学生に聞くと、各家に「ナン集め」のこどもが来るから玄関の前に 古くなったナンを置いておいてくださいとのこと。 集めたナンは動物の餌にするのだそうです。 そうしてもらえば助かります。 そういえば街の中ででナン入りの大きな白い袋を何個も持った家族軍団によく会います。 すごく貧しそうなので、もしかしたら自分たちの食料にもしているかも知れません。 どちらにしてもタジクの人々の「食」に対する敬虔さに感心しました。 日本の米粒を捨てない心にも似ています。 それからはわたしたちもナンを大切に扱うことに心がけています。 先日はカビの生えたナンの表面をナイフで削り取り、 フライパンで軽く焼きバターを塗って食べました。 あごが疲れる堅さでしたが食べられないことはありませんでした。 ナンは市場でもたくさん売っています。 それぞれ家庭で焼いたノンようです。 食べ比べしたいと思っていますがそんな時間がありません。 さめないように大きな布に包んで売っています。 焼きたては最高の味です。 お世話になった 日本大使館職員三四郎さんの坊や ナンが大好きでした。 ​​

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