赤毛のアン
本屋をのぞいたら 懐かしい新潮文庫の「赤毛のアン」シリーズがずらりと並んでいたのでつい「アンの青春」とセットで買ってしまいました。文庫本の「赤毛のアン」の手触りを懐かしみました。今から60年も前 私が中学のころ夢中で読んだ本です。あの頃は 本は貴重なものだったので図書館の本を 私のダイアナたちと廻し読みし「まだ?まだ?早く読んで―」とせかしたものです。それで村岡花子という名も覚えたのです。今思うとこの本は 私にいろいろなことを開眼させてくれました。おこがましいけれど 少女時代の私は アンによく似ていました。思ったことをすぐ口に出してしまい 後悔する。いつもロマンチックなことを考えている。作文は好きの算数嫌い。実行力は抜群。すぐ行動に移してしまう。すぐクラスのリーダーになってしまう。成績はいつも1・2番。オッチョコチョイで、普通の人の考えられないような 失敗をしでかす。自分の容貌にコンプレックスを持っている。暮らしは豊かでないが 愛してくれる人が周りにたくさんいた。正義の味方、弱いものいじめ大嫌い,鉄火。貧しくとも誇りと気概をもっている。昔からの風習、母の教えに全面的には従わない。などなど私はアンのおかげで「ありのままに生きる」ことへの自信を持つことができたと思っています。73歳になった今、読み返しても ぐんぐんひきつけられる本です。この一週間は「赤毛のアン週間」少女の日々にすっかり帰りました。私は長いことNHKの朝ドラを見る習慣はなかったのですが 今回の村岡花子物語の「アンと花子」だけは録画しておいて観ました。よくできているドラマで楽しかったです。でも、頻繁にでてくる「ごきげんよう」の言葉にはどうも馴染めませんでした。鉄火な九州女はあの「ごきげんよう」を聞くと、むず痒くなってくるのです。「ごきげんよう・お父様・お母様」は私には遠すぎます。やっぱり アン風がいいなあ。特にドラマのナレーター丸山明宏の声と、ビブラート付の「ごきげんよう」には参りました。丸山氏を褒める人が多かったようでしたが、私は駄目でした。アンと同じで、たとえ 世の中の大勢がいいと言っても、私は好きになれませんでした。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・MとKのギャラリー