小さくてもキラリと光る星の物語

「旬」の野菜や果物が、店先に並んでいるのを見かけます。


たまたま通りかかった八百屋の前で、店員と６０代とおぼしき
奥さんとが、話をしています。

奥さん「桃が旬だねぇ～、いい匂いがするよー」

店員「もう桃の旬も終わりかけだけどね。青果市場じゃあ
　　　だいぶ前から、この匂いが充満してたよ！」

嗅覚で感じる「旬」もこの季節、楽しみのうちの一つですね。

春夏秋冬がはっきりしている日本だからこそ、味わえる季節感です。


それでは、常夏の国の事情はどうでしょうか？

以前、赤道直下のマレーシアに出張で行った時、現地の友人たちが
私のために用意してくれた果物がありました。ドリアンです。

彼らの勤め先の工場現場を回り、オフィスに戻ってきたとき、異様な臭気が
ただよっているのが分かりました。

みなさんご存知の通り、ドリアンって鼻がひん曲がるほど臭いのです。
中身はおいしいので、「果物の王様」と言われるくらいですが・・・

彼らが言うに「ドリアンが今『旬』だからねー」

常夏のようでも、春夏秋冬、日本人には分からないくらいの微妙な
気温変化があり、それを植物をはじめ、そこに住む人たちは敏感に
感じています。

その国特有の春夏秋冬を過ごせること、その国の「旬」を味わえる喜びは、
その国に生まれた人への、自然からの恵みです。


冬に「寒い寒い」夏に「暑い暑い」と文句を言わずに、この季節感を
味わいましょう。　・・・でも、毎日暑いなぁ～ .....あっ、いけない！