カテゴリ:音楽:ライブ
1981年に、その記念すべき最初に放送されたプロモ・ビデオは、ジェフリー・ダウンズの在籍したバグルスの 「ラジオスターの悲劇(Video Killed the Radio Star)」だ。 ステージの背景で、当時のプロモ・ビデオを流しながら、ジェフリー自身も、サングラスをかけ、きんぴかのシルバーのジャケットを着て登場。 ジョン・ウェットンが、手持ち用のメガフォン・スピーカーを通して歌いだす。 ♪Radio Killed the Radio Star♪ 今で言えば、「ネットがTVスターを駆逐する」というような意味だが、 ラジオでのヒットを狙っていた当時の音楽が、MTV用に、華やかなプロモ・ビエオを作っていかなければ生き残れない時代だ。 もちろん、マイケル・ジャクソンやマドンナも、ものMTVによる、音楽の映像時代に適応して大ヒットしていくわけだが。 ASIAも、プロモ・ビデオをうまく活用して、成功を手にしていく。 スティーヴのギター・ソロ。オリジナルのバグルスではどう演奏していたんだっけ。スティーヴのオリジナル・アレンジかな。 カールパーマーのドラムスは、いつのまにか、裏に入っている。 裏打ちのビート。ポップ・ソングを演奏しても、ただじゃ済まさないところが、いかにもカールパーマーのこだわりが感じられる。 14曲目は、2nd アルバムから 「Heat Goes On」 イントロからヘヴィーは、ドラムスとベース。 彼らは結成25周年にして、再びオリジナル・メンバーが再結集した。 そして、今、目の前で展開する音楽は少しも古臭くない。 いわゆる懐メロバンドの復活ではない。 25年という時間をかけて、それぞれのキャリアを進んできた4人が、熟成したサウンドを、デビュー当時と同じ情熱で演奏している。 そこには、25年間のロックの歴史が刻まれている。 しかし、同時に「今もわれわれは現役で、今の時代の音楽をやっているんだぜ!」 というメッセージが感じられる。 「Heat Goes On」という曲名そのものが、そのメッセージを語っている。 今、僕の目の前で展開している風景は、 1969年のキングクリムゾンのデビューアルバムからかぞえれば、38年のロックの歴史が凝縮している。 しかし、そのサウンドは、少しも古くなく、今の時代に通用する音楽だ。 そして、この曲の途中で、強烈なカール・パーマーのドラムソロが展開される。 カール・パーマーの頭文字CPをあしらったロゴが描かれているダブル・バスドラを強烈にキックしながら、強烈なサウンドを彼のスティックがたたき出す。 シンバルやスティックを使った、視覚的に見せる(魅せる)山場もある。 機関車、もしくは重戦車のようなドラムスだ。 それに耐えうる鍛え抜かれた肉体。 もうすぐ57歳になる(1950年3月20日生まれ)とは思えない、 絞り込んだ肉体がたたき出すヘビー級の強烈なドラムソロ。 ドラムソロからまた、「Heat Goes On」に戻って、 キーボード&ギターのバトルがある。 スリリングなギター・プレイ、切れ味鋭いドラムス。 15曲目は 「Only Time Will Tell」 ASIAらしい壮大なイントロから、 ジョン・ウェットンの張りと艶のあるボーカルが。 演奏が進むにつれ、ジョン・ウェットンのボーカルが調子が上がっていく感じだ。 観客との、コール&リスポンス。 観客もジョンの声と交互に応えて歌う。 ジョンが、「One More Song?」と観客に聞く。 ウォーという返事。 16曲目は「Soul Survivor」 ジョン・ウェットンのベースラインに乗って、ギター、キーボードが。 ドラムスが。 プログレの要素をコンパクトに濃縮した切れ味ある演奏に、ジョン・ウェットンのボーカル。やっぱりASIAの典型的な名曲の1つ。 スピード、スリル、パワー、壮大さ、繊細さ、 そんな要素が、短い1曲の中でどんどん展開していく。 ギター、ドラムス、シンセの聴かせどころがありながら、圧倒的なサウンドで幕を閉じる。 4人、全員がステージ前に集まって、肩を組んで礼をする。 1階席はもちろん、2階席の観客にも手を振って応える4人。 ステージから退場していった。 言うまでもなく、大歓声と拍手のアンコール・コール。 再び戻ってきた4人。 ジョンが思わず言う「ファンタスティック・オーディエンス」 アンコールの1曲目は、どのアルバムにも収録されていない、 「Heat of the Moment」のシングル盤のB面に収録されていた曲 「Ride Easy」だ。 彼らにとってはとても大切な曲らしい。 アンコール2曲目は、ついにあの大ヒット曲 「Heat of the Moment」 イントロで、観客全員が絶叫する。 ジョンのボーカルのボーカルの節目に、 バーン、バーンと入るカールのドラムス、 ♪It was the Heat of the Moment♪ ジェフリー・ダウンズが、肩からストラップでキーボードをぶら下げてきてステージ前方に出てくる。 ジョンと背中を合わせて、いわゆるハードロック・バンドがよくやるパーフォーマンス。 今度は、スティーブ・ハウと背中をあわせて、キーボード(シンセ)を弾くジェフリー。 スティーヴ・ハウの危なっかしくつっかかりそうになりながら、逆にそれがスリリングな、ギター・ソロ。 また4人そろって、ステージ前方で礼をする4人。 「Thank you,、 ドウモアリガト。 Thank you God Bless.」 といいながらジョン・ウェットンはステージを降りた。 なんか、すごい元気をもらって家路についた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年05月15日 14時52分33秒
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