テーマ:Jazz(1961)
カテゴリ:音楽:CD
2007年1月13日に白血病で亡くなったマイケル・ブレッカー。 ぼくもブログでそのことを書いたが、なんと、 2006年8月に、彼の遺作となる 『聖地への旅 (Pilgrimage)』というCDが録音されていた。 しかも、その最後のミックス・ダウンが終わったのが、マイケルがなくなる2週間前のことだったという。 【送料無料選択可!】聖地への旅 / マイケル・ブレッカー 《送料無料》マイケル・ブレッカー(ts)/ピルグリメッジ(CD) 聖地への旅 マイケル・ブレッカー/聖地への旅 マイケル・ブレッカー(ts)/聖地への旅 【Aポイント付】マイケル・ブレッカー Michael Brecker / ピルグリメッジ (日本盤CD) 収録曲は 01.The Mean Time 02.Five Months from Midnight 03.Anagram 04.Tumbleweed 05.When Can I Kiss You Again 06.Cardinal Rule 07.Half Moon Lane 08.Loose Threads 09.聖地への旅 マイケルは、この作品を、復帰作としようと考えていたのだろうか? それとも最終作、遺作と考えていたのだろうか? 本人以外には、誰もわからなかったかもしれないが、このCDにかけるなみなみならぬ思いは、 マイケルがはじめて、すべての曲を自分で書いたということ。と、 レコーディングに集まったメンバーがマイケルゆかりの、凄いメンバー、いわゆる名手たちばかりだった、ということからうかがい知れる。 マイケル・ブレッカー(sax) パット・メセニー (g) ハービー・ハンコック (p) ブラッド・メルドー (p) ジョン・パティトゥッチ(b) ジャック・デジョネット(ds) ハービー・ハンコックが2006年12月に来日した時、こう言っていたそうだ。 「マイケルの新作がほぼ完成した。その素晴らしさには(中略)。まさしく入魂の一作だ。わたしもマイケルの演奏に触発され、鼓舞された。」 一方、2006年9月にパット・メセニーが言っていたそうだ、 「これが凄いんだ。マイケルは、今までで最高のプレイと作曲を披露している。まさにマイケルの新時代の幕開けのような作品だ。」 しかし、マイケルはこの作品の完成をまたずになくなってしまった。 では、どうして、このメンバーをマイケルは呼んだのだろうか。 このそうそうたるメンバーをマイケルが集めたわけは、なんとなくわかる。 まず、 パット・メセニー (g) ジャック・デジョネット(ds) だが、 パットとは、かなり昔から付き合いのあったマイケルだが、 パットに加えて、ジャック・デジョネットとの組み合わせで、マイケルが始めて録音したのが、パット・メセニーの 『80/81』 【送料無料】パット・メセニー/80/81 80/81 / パット・メセニー 《送料無料》パット・メセニー/80/81(CD) パット・メセニー/80/81 80/81 フュージョン・ギタリストとして活躍していたパット・メセニーが、アコースティックなジャズへのアプローチを見せて、パットにとってもエポックメイキングなアルバムとなったこの 『80/81』で マイケルは、そうとうなショックを受けたそうだ。 それは、自分の演奏レベルが他のメンバーに追いついていないという認識からだった、という。 マイケルが87年に初リーダー作を出した時も、この時のメンバーを中心にしている。 マイケル・ブレッカーは、順不同に書けば、 ポール・サイモン ジョニー・ミッチェル パティ・オースティン、 カーリー・サイモン、 チャカ・カーン ジェイムス・テイラー、 マイケル・フランクス、 ドナルド・フェイゲン、 フランク・ザッパ アル・ジャロウ、 ニール・ラーセン、 ジャコ・パストリアス、 クインシー・ジョーンズ、 など、ポップ、ロック、AOR、フュージョンのそうそうたるアーティストのアルバムで見事なサックス・ソロを吹いていたのだが、 87年までリーダー作がなかったことも驚きだが、 『80/81』で 「自分の演奏レベルが他のメンバーに追いついていない」、とショックを受けていたことは、もっと驚きだ。 一方、ぼくの推測だが、 2001年に、マイケルは ハービー・ハンコック/マイケル・ブレッカー/ロイ・ハーグローブ(tp) との連名で、 マイルス・デイビスとジョン・コルトレーンへのトリビュート・アルバム 『ディレクションズ・イン・ミュージック』 を出している。 ディレクションズ・イン・ミュージック~マイルス&コルトレーン・トリビュート ハービー・ハンコック/マイケル・ブレッカー/ロイ・ハーグローヴ/ディレクションズ このときのベーシストが、ジョン・パティトゥッチ(b)だ。 このアルバムの演奏がまたすばらしい。 だから、 ハービー・ハンコック (p) ジョン・パティトゥッチ(b) という組み合わせは、この時の演奏から、マイケルが呼び寄せたのかもしれない。 さて、マイケルの本作の録音当時、 パット・メセニーは、自分を敬愛し、自分とおなじような音楽を志向するピアニスト、 ブラッド・メルドーに出会った後であり、 《送料無料》パット・メセニー&ブラッド・メルドー/ブラッド・メルドー(CD) 【Aポイント付】パット・メセニー&ブラッド・メルドー Pat Metheny & Brad Mehldau / メセニ... 【送料無料選択可!】メセニー・メルドー / パット・メセニー&ブラッド・メルドー 結局、 全曲を マイケル・ブレッカー(sax) パット・メセニー (g) ジョン・パティトゥッチ(b) ジャック・デジョネット(ds) が通して演奏し、ピアノは ハービー・ハンコックが、1、5、8、9を弾き ブラッド・メルドーが、2、3、4、6、7を弾く というように曲を分け合った形になっている。 その2に続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[音楽:CD] カテゴリの最新記事
|
|