桑田佳祐 会心のバラード!
ソロ名義ではあるが、シングル『明日晴れるかな』は、サザンの歴代の名曲
『いとしのエリー』
『真夏の果実』
『TSUNAMI』
などに並び賞されるべき会心のバラードであると思う。
ただひとつ違うのは、ラブ・ソングではなく、「人生の応援歌」になっているところあると思う。
【CD】明日晴れるかな【通常盤】 / 桑田佳祐【VICL-36601】
明日晴れるかな
桑田佳祐/明日晴れるかな
●桑田佳祐“明日晴れるかな”<通常盤>CD(2007/5/16)
明日晴れるかな / 桑田佳祐
桑田佳祐/明日晴れるかな
桑田佳祐/明日晴れるかな(通常盤)(CD)
■送料120円■通常盤■桑田佳祐 CD【明日晴れるかな】 07/5/16発売
明日晴れるかな/桑田佳祐
【5/16発売 新作CD】桑田佳祐 / 明日晴れるかな《通常盤》 <2007/5/16>
桑田佳祐/明日晴れるかな
【ポイント2倍】明日晴れるかな/桑田佳祐[CD]
ドラマ『プロポーズ大作戦』でも、非常に効果的に使われていて、ドラマの内容とリンクするところもあるが、この曲単独でも成立する美しさがある。
ピアノのイントロではじまり、ギター、ストリングスが入ってきて、桑田が歌い始める。
歌詞がとってもよくて、全文は引用しないけれども、
抜粋すると
♪熱い涙や恋の叫びも
輝ける日はどこへ消えたの?
(中略)
これ以上もとには戻れない♪
♪今は汚れた街の片隅にいて
あの頃の空を想うたび♪
これは、誰でもそうだと思うが、
「あの頃はよかったなぁ、
あの頃の自分は輝いていたよなあ。
でも、今の自分は、あんな輝き取り戻せないよなあ」
と、大人ならば、20代頃の青春の絶頂期を思い出すかもしれないし、
社会人なりたてなら、大学時代や高校時代を
思い出すだろうし (これは、『プロポーズ大作戦』の設定と同じですね!)
今時は、中学生でも、2-3年前のことを、
「あの頃はよかったよね~~」と回想するらしいので、
世代や年齢に関係なく、誰にでも当てはまることだと思うのだが。
桑田佳祐は、これに対し、まずこう歌っている。
♪嘆くようなフリ
世の中のせいにするだけ♪
今、自分や自分の生活が輝いていないのは、「世の中のせい」にしてはいけないよ!と。
♪幸せのFeeling
抱きしめて One More Time♪
もう一回、幸せになればいいじゃないか、と歌っているように思う。
そして、なぜ、過去の自分、あの頃の自分が一番輝いていた、と誰もが昔を思うのかは、
♪在りし日の己を愛するために
想い出は美しくあるのさ♪
思い出というものは、(いつでも、誰にとっても)美しく思えるものなのさ。
と歌っている。
そして、これからの人生、未来は
♪遠い過去より まだ見ぬ人生は
夢ひとつ叶えるためにある♪
もうひとつ夢をかなえるためにある。
(だから昔の美しい想い出にひたっていないで、または、
自分の人生のピークはもう過ぎてしまった、なんて思わずに)
前をみて、もう一回、夢をかなえてみようよ。
ぼくには、こういうふうに、
桑田佳祐の、自分自身、およびみんなへの問いかけ、
人生の応援歌に聞こえるのだ。
(もちろん、その夢が恋愛であってもいいのだが、
もっと広い意味での夢を実現させよう、と彼は言っているように思う)
そして、そのための鍵は
♪その鍵はもう
君の手のひらの上~~に♪
もう、実は君は手にしている。
つまり、自分の考え方しだい、あなたの考え方しだいなのだよ、と伝えてくれるように思う。
♪くじけそうなFeeling
乗り越えて One More Chance♪
あとは、ひたすら、みんなの背中を押している。
そして、ギター・ソロが入ってからの
タイミングで、
♪I talk to myself……♪
と入れているように、これは桑田佳祐が、自分自身にも、
これからも、もっともっといい曲がかけますように
と自分を鼓舞している曲のようにも思う。
時代、時代を象徴するヒット曲を書いたミュージシャンはいっぱいいるけれども、
サザンオールスターズや、桑田佳祐のように
30年近くもの長い間にわたって、日本の音楽の最前線にいて、今でもヒット曲を連発しているアーティストは、他にはいない。
だから、この曲は、多くの人に、
かつての青春時代が輝いていたように、
もう一回、それぞれの夢を実現するように頑張ろうよ!
と言っているだけではなく、
自分も、これからもいっぱいいい曲をかくからね、
という宣言の歌でもあると思う。
そして、
最後にゆっくりと、
♪誰もがひとりひとり胸の中で
そっと囁いているよ♪
(子供たちの声で)♪♪明日晴れるかな♪♪
♪遥か空の下♪
歌われているところは、
「くじけないで、また、もうひとつ夢を実現しようよ、
明日はもっといい日になるよ」
そういう気持ちは、誰にでもあるはずさ。
だから、自分の心の声にみんな、耳をかたむけてみて。。
そういう優しい歌詞とメッセージ。ぼくの一番好きなパートだ。
おもわず、じ~んとくる。
甘酸っぱいだけじゃなく、気持ちを前向きにさせてくれる、そんな、
日本を代表する名バラードの誕生であると思う!
ぼくも、この道を選べば、また今まで以上に苦労するだろうだろうなァ、と分かっていても、その道へ行くことにチャレンジしなければ、と奮い立たせてくれる歌でもある。
オススメです。