テーマ:フュージョン(487)
カテゴリ:フュージョン、AOR、ワールドMusic
では、なぜそういう俗説があったのか。 これは、おそらく、コーネル・デュプリーが右手の指で弦を弾いているのに対し、エリック・ゲイルがピックで弾いていたことによるのではないか。 ふたりとも、抜群のためとグルーブ感で、いぶし銀のプレイをするが、コーネル・デュプリーのほうがよりR&B的、エリック・ゲイルのほうが、よりクルセイダーズのようなフュージュヨン的な音を出している。 このコーネル・デュプリーの、ブルージーでちょっと湿った音と、 エリック・ゲイルの、最初の1音はアタックが強く、わりと透明感のある音を、耳だけで聴いていると、エリックのソロのほうが目だって印象に残りやすいからではないか。 デビュー・アルバムの「Stuff」では、ライブ以上にエリックのギターはジャズ的な透明感だ。 スタッフの完全なライブ映像がなたったため、ジャズ評論家たちも、かってに エリックがソロで、コーネルがリズムときめていたふしがある。 【こちらはCD】 《送料無料》スタッフ/ライヴ・アット・モントルー 1976(CD) 【CD】ライヴ・アット・モントルー 1 9 7 6 /スタッフ 【送料無料選択可!】ライヴ・アット・モントルー 1976 / スタッフ 【送料無料】【ポイント3倍 3/31am9:59迄】ライヴ・アット・モントルー1976 / スタッフ 【CD】ライヴ・アット・モントルー1976/スタッフ 【最大ポイント3倍!!】ライヴ・アット・モントルー1976/スタッフ[CD] 【Aポイント+メール便送料無料】スタッフ Stuff / ライヴ・アット・モントルー 1976 (日本盤CD) スタッフ/ライヴ・アット・モントルー1976 映像をみていて面白いのは、 (これは、ぼくも実際にコーネルのプレイを何度かNYで観て知っていたのだが)弦をどちらかというと下か上へ弾く。まるで、女性の○○を愛撫するかのように、中指や、特にくすり指を使って微妙なバイブレーションを生み出して絶妙なニュアンスのサウンドを作っていることだ。 エリック・ゲイルの映像で面白いのは、彼のギターは、ピックがあたる普通ピックガードが付いている位置ではなく、弦を弾く時にギターのボディにあてて手をささえる支点になる小指の位置にあるボディがはげていることだ。 これは、ソロを弾く時手の位置と、カッティングする時の手の位置が違うためである。こういうことは、映像を見なければわからないところであり、面白みでもある。 ゴードン・エドワーズのベースのリズムが突然変わり、 2曲目、スティービー・ワンダーの 「Signed, Sealed, Delivered I’m Yours」の演奏に入る。 モントルー・ジャズ・フェスティバルのライブ演奏はCD盤も今回初めて発売されたのだが、CDを聴いているときは、これは曲の合間を縮めて編集しているんだろうと思ったていたのだが、ライブ映像を観ると、本当にそういうリズムの変化をエドワーズが牽引して次の曲にぐんぐん入っていくのが分かる。 MCはまったくなく、曲と曲の切れ目もない。ワンステージ、ずっと弾きっぱなしなのだ。 とにかく演奏の質の高さを聴いて、グルーブ感を体感してほしい、余計な演出は一切いらない、という彼らのプロ意識、職人気質を反映していると思う。 ゴードン・エドワーズは、最初、椅子に座って演奏している、2人のギタリストが立っているにもかかわらず。しかし、すわりながらみ体を大きく揺すり、動かし、 結局は立って演奏することになるのだが。 エドワーズがリーダーだというのは、映像をみて一層はっきりする。 次のスティーブ・ガッドのドラム・ソロでは、 彼の後ろ上からカメラが撮っていて、 スネアと3つのタムのちょうど真ん中にカウベルが置いてあり、 ドラム・ソロの中盤から変幻自在に連打するカウベルは、こういう位置に置いてあるからたたけるのだ、というのがわかる。 俗説その2:リチャード・ティーは左手のオクターブで強烈なゴスペル的なリズムを出す。 これは、4曲目の「Stuff’s Stuff」でスティブ・ガッドに続いてピアのでリズム・ソロをとるリチャード・ティーの演奏を観れば、一目で分かる。 彼は、両手で、時には、両手ともオクターブ和音をリズミックに叩いて、グルーブ感いっぱいでありながら、メロディアスなソロを弾いているのだ。 そして、誰でも聴けば一発で、リチャード・ティーとわかる唯一無二のサウンドをクリエイトしている。 5曲目は、Earth, Wind & Fireの 「That’s The Way of The World」 リチャード・ティーのピアノは一層、メロデイアスに エリック・ゲイルのソロ・ギターはより艶っぽく繊細に、 この2人のメンバーがすでにこの世にいない、というのが信じられないというか、ちょっと寂しい、だからこそ貴重な演奏が繰り広げられる。 6曲目は、デイブ・メイソンの「Feelin’ Alright」 この曲では、まずエリック・ゲールがソロをとり、そのあとコーネル・デュプリーがソロをとる。そしてまた、エリックがソロを弾く。 ツイン・リード&リズム・ギターの魅力爆発だ。 立ち上がって演奏するゴードン・エドワーズののりのりの動き。 ハイライトでの、エリック・ゲイルの激しいトレモロ・ソロ。 ドラムス、ベース、ピアノの一体感のあるリズムのうねり。そこにふたりのギタリストのためのあるいぶし銀のプレイ。これは、聴いたらもう、カッコよくて気持ちよくて、やみつきになる。 ほかにも聴きどころ、観どころ満載だが、 8曲目、「Oh Happy Day」では、女性のゴスペル歌手が登場。 リチャード・ティーをピアノをフィーチャーし、演奏は切れ目なく、「Ode to Stuff」に続き、エリック・ゲイルのギター・ソロへ、 そして、ゴードン・エドワーズのベースがリズムを変化させ、 10曲目、スタッフのオリジナル曲 「How Long Will It Last」へとなだれ込む。そオして、スティブ・ガッドとゴードン・エドワーズが突然リズムを転換させ、ステージを終わる。 (その3に続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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ピック奏法が一般的だと思っていたのですが、、、素手で演奏する人もいるのですね。。。
同じように弾いているように見えて、個々にテクニックが違うのですね。 さすがはプロ意識の高い集団、高等テクニックがギッシリとつまってるんだなぁ。。。 (2008年03月28日 07時42分18秒)
「Feelin’ Alright」まで、はいってるんですか~。
じつは、これいつかはやりたい曲のひとつなんです。(汗) 読んでいて、買わずにはいられなくなりました。CD届くのが楽しみです。 どうも、ありがとうございます。また、いい音楽あったら紹介してくださいね。 (2008年03月28日 08時35分03秒)
小雪さん、こんにちわ。
>ピック奏法が一般的だと思っていたのですが、、、素手で演奏する人もいるのですね。。。 そうですね。ロックではピックが一般的かもしれませんが、ロック・ギターのヒーロー、ジェフ・ベックも最近は、ピックなしでギター弾くようになりました。 やっぱり、そのほうが微妙なニュアンスが表現できるのではないでしょうか。 >同じように弾いているように見えて、個々にテクニックが違うのですね。 >さすがはプロ意識の高い集団、高等テクニックがギッシリとつまってるんだなぁ。。。 ぼくは、ウクレレしか弾けないので、聴いて、観て楽しんでいますが、ギター、ベース、ドラムス、ピアノやエレクトリック・ピアノを弾く人は、ある意味、教則DVDのような役目も果たしてくれると思います。 (2008年03月29日 03時48分37秒)
lovenderさん、こんにちわ。
>「Feelin’ Alright」まで、はいってるんですか~。 >じつは、これいつかはやりたい曲のひとつなんです。(汗) バンドで歌ってらっしゃるんですよね。いつかlovenderさんのボーカル、聴いてみたいです(^^) >読んでいて、買わずにはいられなくなりました。CD届くのが楽しみです。 >どうも、ありがとうございます。また、いい音楽あったら紹介してくださいね。 こちらこそ、ありがとう、です。ぼくの文章から、lovenderさんに音楽の楽しさが伝わったのなら、これほど嬉しいことはありません。 (2008年03月29日 03時51分43秒)
STUFFは大好きで個々のメンバーのアルバムやセッションしたアルバムも買いました。最近CDやレコードをまた聞き始めました。噂のモントルーライブがDVDになったのは最近知りました。早急購入する事にします。ブログやっています。http://plaza.rakuten.co.jp/jazzfusion/時間があるときにでも観て下さい!
(2008年12月17日 17時21分04秒)
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