ラスタ・パスタのレレ日記

全編クイーンの音楽だけで作ったミュージカル『We Will Rock You』を見に行った、コマ劇場。

今年の12月で閉館、取り壊しだそうだ。

ぼくは、コマ劇場の中に入ったのはミュージカル『We Will Rock You』のときだけ1回きりだが、その時は、確か会場、客席などを完全リニューアルして、

これからは、コマ劇場を若者文化の発信地にしよう、
という新宿歌舞伎町の町内会かなにかの運動の一環だったはず。
その、こけら落しとして、ミュージカル『We Will Rock You』を呼んで来たはずなのに。

コマ劇場って、学生の時、歌舞伎町の映画館やディスコに行ったときに、目印としては、よく知っていたし、

ぼくの母校のライバル校が、あそこの噴水であばれたりするので、ちょっと思い出もあるのだが、

今年いっぱいで閉館ということは、
コマ劇場は若者誘致に失敗し、歌舞伎町は、健全な大人文化の発信基地になることに失敗してしまったっていうことなのか。

正直、今の歌舞伎町は、夜、ちょっと怖くて近づけない。
昔は、今の渋谷センター街のような場所だったと記憶しているが（センター街の深夜も危ないといえば危ないが）
歌舞伎町の今は、アジア各国のやくざが闊歩する危険な街になってしまったようで、残念だ。

コマ劇場で、繰り返し上演された演歌には、何の感慨もないが、

歌舞伎町浄化作戦、大人の文化の発信地としての新しい位置づけ、というのには大変、興味をもっていただけに残念だ。


ちなみに、ミュージカル『We Will Rock You』は、

ロックが危ない音楽として禁止されてしまった未来が舞台で、
その監視・管理された未来社会をロックで救う、
というようなストーリーだったと思う。

ストーリー自体は、どうということもない、しょうもないものだったが、
フレディ・マーキュリーがなくなって、本物のクイーンが観られなくなった現在、、
ミュージカルの舞台ではあるが、全編、クイーンの音楽が聴けたのは楽しかった。
バックバンドも、ブライアン・メイと同じギターで、演奏していたりして、聴きごたえも十分あった。

しかし、それも、
ポール・ロジャース＆クイーンとして、
フレディ抜きのクイーンが来日した時に、ふっとんでしまった。

いくらフレディがいないとしても、
やっぱりブライアン・メイがいる本物のクイーンのライブは最高にかっこよかった。
ポール・ロジャーズも、フレディの代役、ということではなく、
あくまでも、クイーンの音楽を、ポール・ロジャーズとして歌ったが、
彼のロック・ボーカリストとしての技量・実力を存分に聴かせてくれて、すごく良かった。

コマ劇場に話を戻すと、
コマ劇場で上演された、ミュージカル『We Will Rock You』で、
ひとつだけ、本物のロック・バンドよりもよかったことがある。

それは、フレディが生きている時でさえ、ライブでは絶対に再現できなかった
「ボヘミアン・ラプソディ」の20-30名によるバック・コーラスが生のステージで聴けた、
ということだ。それはやっぱり、ちょっと感激した。

いずれにしても、コマ劇場には、それほどの思い入れは無いものの、
新宿が変わるかも、とおもった期待が、残念ながら頓挫した、というのは、とても残念だ。

コマ劇場を取り壊し後、再開発する時に、
そこにミュージカルやコンサート用のホールが出来るかどうかは未定だそうだ。
音楽の発信基地として、大人が楽しめる場所として再開発後、よそおいも新たに、楽しい場所になってくれたらなあ、と思う。