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ラスタ・パスタのレレ日記

2008年08月07日
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赤塚不二夫が亡くなった。72歳。6年間の闘病生活。意識は戻らなかったままらしい。

「天才バカボン」や「おそまつくん」で有名な漫画家。
しかし、「ひみつのあっこちゃん」も彼の作品だったとは知らなかった。

タモリが、赤塚不二夫に見出された、ということは知っていた。
ジャズ・ピアニストの山下洋輔が、書いた本によく出ていた。

よなよな、歌舞伎町裏のバーで、変態的な芸をしていたタモリを、赤塚不二夫が、その場で芸能界入りをすすめたという。

タモリが、最初にTVに出てきた頃の、
イグアナのモノマネや、
4ヶ国語マージャンなどの芸もそうだが、
TVでは、見せられないようなオバカ芸もあったという。

タモリは、その頃のことを弔辞で、こう読み上げた。

「君は面白い。お笑いの世界に入れ。8月の終わりに僕の番組があるからそれに出ろ。それまでは住むところがないから、私のマンションにいろ」と、こう言いました。自分の人生にも他人の人生にも影響を及ぼすような大きな決断を、この人はこの場でしたのです。それにも度肝を抜かれました。

そんな出会い方だったのだなと思った。

タモリは、最初は、夜の番組向きのタレントであって、
主婦が嫌う芸能人、ワースト1に選ばれたこともあった。

そんな、よるのいかがわしい雰囲気の、黒のサングラス男が、お昼の主婦が良く見る時間帯の番組「笑っていいとも」の総合司会をする、と聞いたときには、
たぶん、すぐに番組打ち切りになるだろうな、と思っていた。

フジTVが創り上げた、お笑いブームに乗って、B&Bなど、当時絶好調だった漫才。お笑い芸人でつくっていた番組「笑ってる場合ですよ」が、案外、はやく打ち切りになって「笑っていいとも」に変わったことに、多少、ぼくも不思議な違和感を感じたが、

あれよあれよ、というあいだに、タモリの「笑っていいとも」は、歴史的な長寿番組のひとつになった。

そして、一方で、深夜の時間帯には「タモリ倶楽部」では、あいかわらず、毒にもくそにもならない(褒め言葉です)マニアックなことにこだわった番組作りをしています。

タモリが、どうしてこんなんい長く、お茶の間の人々に受け入れられているのか。

理由は、いろいろあると思う。「笑っていいとも」では旬のタレントをどんどん入れ替えていく、とか、毎回のお友だち紹介は、最初はタレントの「友だちの輪」だったものが、映画、テレビ番組、ミュージカル、CD発売をするタレントたちの絶好のPRの場所として使ってもらっている(したがって、芸能関係者には無くてはならない番組になっている)

ということもあるが、ぼくが一番感じるのは、

タモリの「脱力」のすごさだと思う。

時々、「もっとちゃんとしようよ、もれじゃいつか、スタッフに怒られるぜ、俺たち」といいながら、全然ちゃんとしない。

はなっから、真剣に番組を作っていこうとしていない、
自分が、ひとりで面白がって自爆アドリブをやっている、

こうした、自然体、無理をしない、自分が好きなことをする、自分から楽しんじゃう、どうでもいいような自分のこだわりは、大切にする。

こうしたタモリの「脱力力」こそが、タモリの真骨頂で、番組も、彼のタレント生命も長続きしているのだと思う。

あのひとは、「これで、一発あててやろう」などという野心ももっていないだろうし、「お笑い」以外の分野でも活躍してやろう、なんていうことも考えていないと思う。

とはいっても、ジャズなど音楽への造詣も深いし、料理も上手だし、いろいろなことを知っているし、単なる「お笑いタレント」ではないのだけれども。

そして、そんな自然体の等身大のタモリのよさ、というのが、実は赤塚不二夫からの教えの中にあった、ということが、タモリの弔辞の中で読まれていた。

あなたの考えはすべての出来事、存在をあるがままに前向きに肯定し、受け入れることです。それによって人間は、重苦しい陰の世界から解放され、軽やかになり、(中略)

この考えをあなたは見事に一言で言い表しています。すなわち

「これでいいのだ」と。

タモリの力を抜いた仕事の仕方、というのは、こうした「これでいいのだ」という、前向きな人生への肯定感みたいなものによって、成り立っていたのか、とはっと思った。

そして、実は、7分半を超える、この弔辞、タモリは手元の紙を見ながら読んでいる、と思ったのだけれども、手元の紙は、白紙だったのだ。

タモリの言葉には、赤塚不二夫に対する、本当に敬愛と感謝の気持ちに溢れていたし、その言葉、言葉が説得力に満ちていた。
タモリは、これをすべて暗記したのだろうか。それとも、だいたいのことは決めて、あとはその場の流れで話したのだろうか。

有名人、芸能人の告別式での弔辞というのは、何度もテレビで見てきたが、
こんなに心のこもった、愛情に溢れた弔辞ははじめてだった。

タモリは、最後に、またにくいことを言った。

今、お礼を言わさせていただきます。赤塚先生、本当にお世話になりました。ありがとうございました。
私もあなたの数多くの作品の1つです。


タモリらしい、最高の言葉だった。

赤塚不二夫さん、心からご冥福をお祈りします。






最終更新日  2008年08月08日 15時23分55秒
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