2005年07月17日

ハワイ最強HAPA、U2やボブマーリーを歌う♪その1

(2)
ハワイ最強のユニットとぼくが信じて疑わないHAPA が、メンバーチェンジ後、最新CD「MAUI」をひっさげて来日した。

HAPAは、ハワイ音楽の魅せられアメリカ本土からハワイに移り住んだギタリスト(&コンポーザー)、バリー・フラナガン
と、ハワイ生まれの美しく甘い声が魅力のケリイ・カネアリイ
(&ギター)のユニットで、1992年のデビューCD「HAPA」は、その音楽の斬新さから一大センセーションを巻き起こした。


ハワイの伝統的な音楽文化をリスペクトし、チャントやハワイ語の歌詞をもフィーチャーしながら、バリーのコンテンポラリーな音楽性をも内包し、

伝統とコンテンポラリー・ミュージックの融合から、まったく新しいクリエイティブな音楽を生み出した。


ハワイ音楽の伝統性の延長としても楽しめるが、バリーのアコースティック・ギターが奏でる、疾走感あふれ、スリリングなサウンド、誰も聴いたことがない創造性豊かな音楽。

一方で、ケリイとバリーの美しいハーモニーもその魅力を倍増させ、ハワイ音楽ファンのみならず、もっと広い世界ファンをも魅了する。

しかし、バリーとケリイの蜜月時代は、数年前に残念ながら終わってしまった。
二人がたもとをわけて、あらためてわかったのだが、

ハワイの伝統的な音楽や文化と、非常に現代的な音楽性の融合による新しい音楽の創造というコンセプトは、バリーのものであった。

HAPAは、その後、アーニー・クルーズ Jr. など、ハワイのナホク賞受賞のボーカリストなどをむかえて、来日するがいまひとつコラボレーションが上手くいかなかった。このメンバーでのCD録音はついに実現しなかった。

ところが、ネーザン・アウェアウ (ギター、ベース、ボーカル)というパートナーを得て、新生HAPAは、「MAUI」というCDを録音。その内容に、なかなか期待を持っていたところ、この新生メンバーで来日した。


同行するのは、チャールズ というチャント&フラを踊る大きな身体の男性と、

マリアとナラニ という美しいフラの女性ふたり。

すみだトリフォニーホールでのライブに行ってきた。


ウクレレ・ファンというよりは、ハワイ音楽のファン、それもどちらかというとフラを自分でやっていそうな女性たちや、フラ音楽が好きそうなお客さんが沢山集まっていた。

家から少し遠い会場なので、ぼくがようやく席について一息するまもなく、場内が暗くなり、チャントが始まった。


ステージは、まるで夕刻の海岸のように、鮮やかな夕陽色のバックに椰子の木のシルエット、まるでハワイのホテルのレストランから海岸にむかって並んでいるようなかがり火のような灯りが何本もたっている。

チャントのあとの最初の曲は、新CD「MAUI」の1曲目・

「Haleakala」

バリーのギターと、ネーザンの12弦ギターが軽快なサウンドをかなで、ふたりの歌声が響く。

昨年のHAPAでは、フロントが3人いてみんな立って演奏していたのでわからなかったが、

今日は座って演奏するバリーとネーザン。
ステージ右手のバリーは、アコースティック・ギターをたてて演奏している。

1曲目から、スリリングなギター・ソロもあり、今日のライブが大いに期待できるオープニング。

2曲目は、デビューCD「HAPA」から、

「Olinda Road」

バリー・フラナガンの作品だ

はやくも、バリーのギターの魅力が爆発する。

ギターの音を、マイクとラインの両方でとっている。ハーモニクスの入れ方が実に絶妙で、すばらしく気持ちいい。

よく見ると、バリーのギターはぼろぼろ。
サウンド・ホールとブリッジの間、ちょうど右手の指やピックがあたる場所に大きな穴が開いている。

去年、来日した時も穴が開いていたが、それがもう少し大きくなったみたい。
昨年もそうだったが、バリーは、さまざまなニュアンスの音を表現するのに、たった1本のアコースティック・ギターしか使わない。

長年の激しい演奏で、開いた大きな穴。それでも、あたらしいギターに取り替えようとしない、バリー。なにかこだわりでもあるのだろう。
音の響きが、他のギターでは得られない美しさなのか。


ハワイ音楽ルネッサンスの父、バリーがハワイを訪れて定住するきっかけとなった、ギャピー・パヒヌイ に捧げる

「パヒヌイ・アロハ」

バリーギャピーやハワイ音楽への敬愛が感じられる。

次の曲は、ボブ・マーリー

「Redemption Song(救いの歌)」

ぼくは、曲紹介の時、バリーが、「ボブ・マーリー」といったとたん

うぉおおおおおぉおお!  

と、思ったのだが今日のお客さんは、やっぱりあんまりボブ・マーリーのことを知らないみたいだ。

CD「MAUI」にも入ってるこの曲。

メイン・ボーカルのネーザンではなく、バリー本人が歌う。

HAPA流の「Redemption Song」は、レゲエとも、ハワイのジャワイアンとも違い、独特の装い。


「Sing along」の声とともに、チャリーのチャントが入ってくる。

チャントがフィーチャーされたHAPAの「Redemption」

そこには、あきらかにバリーのメッセージが読み取れる。

「Song of Freedom. Redemption Song」

チャントの声がだんだん大きくなっていく。


次の曲は、アール・クルー

「アンジェリー」

アール・クルーは、ナイロン弦のピックなしのギター奏法で、フュージョン界にさわやかな風を起こしたひと。

そんなアール・クルーの曲を取り上げるバリーの音楽の好みというか多様性がぼくは好きだ。

ハワイのトラディショナルな曲

「He’eia(ヘ・エイア)」

ネーザンとバリーのハーモニーが美しい。
ネーザンの12弦ギターが低音を響かせ、ベースのかわりをしている。
バリーのギターは、あいかわらず、さえわたるフレーズをつむぎだす。

続く曲は、

「Lei Manoa(レイ・マノア)」

バリーの曲だが、ネーザンのボーカルがとても美しい。こういうメロディとボーカルの美しい曲が、疾走感あふれるアコースティック・ギター・サウンドのあいまにはさまれるのだからたまらない。

HAPAにぐっとココロをつかまれてしまう。


マリアとナラニの二人の美しい女性のフラも、ゆったりとした動きがとても魅力的。

マリアは2002年、ミス・メレ・フラらしく、素晴しい踊り手。
ナラニ(ぼくは最初、メラニというふううに聞き取っていたのだが、どうやらナラニのようだ)は、まだずいぶんと若い。
彼女の踊る姿は惚れ惚れするほど。

次の曲は、

「Papa E(パパ E)」

気が付くと、ステージの背景の夕日は、いつのまにか宵の空に変わっている。

バリーは、ギターにエフェクターをかけて、まるでカリプソのスティール・パンのような音を出している。

多彩なギター・サウンドを出したくて、演奏中に何本もギターを変えるプレイヤーがいる。例えば、YESのスティーヴ・ハウ などは、

1曲の中でも3本も4本もギターを持ち替える。ストラップでギターを弾きながら、もう1本、スタンドで固定したギターを弾いたりもする。

スティーブ・ハウはぼくが大好きなアーティストのひとりだが、
バリー・フラナガンはその対極のギタリスト。

アコースティック・ギター1本で、あらゆるサウンドを生み出す。どちらも凄いと思う。

それも、スラック・キー・ギター奏法を取り入れているから、曲の合間だけでなく、曲の途中でも、どんどんチューニングを変えていく。

非常にすばやく。6弦と1弦のチェーニングをすばやく変えることが多かったが。

さて、ここで思いがけず、20分間の休憩が入る。

(その2に続く)





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最終更新日  2006年01月18日 19時33分49秒
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