深谷教授的究極カレーレシピ
私のカレーは凝っている。どんなレシピも参考にしていない。四十年かけて作りあげたもの。学生を年に数度自宅に招いて食べさせるのだが、「このカレーに比べたら、うちの母親のはカレーではない。」と口々に言う。カレーというのは、味の総合芸術だ、と思う。旨味、コク、酸味、苦み、甘み等。それを公開してみよう。是非、作ってみて欲しい。でも、同じカレーには絶対ならない。実は、うちのカレーも毎回、違う味になるもの。セールスポイントは市販のカレールーを使わないで、色々な野菜のとろみで食べる。とてもコクがあり、ヘルシーであること。トマトのベースで酸味がしっかりしていること。肉が柔らかく、非常においしいこと。 〇1,用意するもの鍋 圧力なべがよい。普通の鍋だと煮込みの時間がかかる。フライパン。肉類 圧力なべの場合、何でも好きなもの。牛肉のカレー用、豚肉のカレー用がお勧め。200-300グラム程度。牛肉の場合、黒毛和牛か国産牛。見切り品の安いのでよい。オーストラリアやアメリカ牛は変な癖が出るので筆者は使わない。だったら国産豚肉の角切り。負けず劣らずおいしい。普通の鍋の場合には薄切りの国産牛を使用することをお勧めする。食感は劣るものの、時間をかけずに、味的にはちゃんとしたビーフカレーに仕上がる。野菜類玉ねぎ、人参、キノコ類(しめじ、まいたけ、マッシュルーム等)各一※ジャガイモは使用しない。その他必須なのは ブロッコリー、セロリ。一本くず野菜も白菜、キャベツ、大根など使用してよい。筆者は今回白菜を使った。その他固形スープ;コンソメなど何でもよいが、筆者は中華スープ「ウェイパー」にこだわっている。魚介のだしがおいしい。一個または小さじ一杯。ブーケガルニ;どこのメーカーでもよい。一つ。カレーパウダー;カレールーは使わない。味が足りない場合だけは少しだけ、フレークタイプのものを。大さじ二杯位。味を見て下さい。辛口をお好みの方は適宜増量。スパイス;ブラックペッパー、トウガラシなどを用意し、辛さを加える。ガーリック、ショウガは必須。チューブでよい。トマトソース、またはトマトのカンズメ ※必須2.作り方A まず、肉に塩コショウし、玉ねぎを荒く刻んでおく。フライパンに油を敷き、玉ねぎを少ししんなりするまで炒め、その後肉の色が変わるまで炒める。ポイント※この際、玉ねぎだけをアメ色になるまで炒めたりすると、かなり甘みが出る。弱火でくれぐれも焦がさないように。※肉だけを炒め、赤ワインを加えて赤ワイン煮を作っても美味しい。※必ず玉ねぎと肉だけは良く炒めること。それを省くと味が落ちる。B 圧力なべに水を入れ、そこに固形スープ、ブーケガルニを入れる。キノコ、野菜類を好みの大きさに刻んで入れ、弱火にかける。ポイント※ セロリは洋風煮込みに欠かせない、魔法の野菜である。ローストビーフのグルービーソースがおいしいのは、こいつのせい。セロリを好きな大きさに刻んで必ず使うこと。大きさが気になる方はみじん切りにする。※ ブロッコリーをちぎって入れる。茎も使用してよい。これがとろみと甘みの元になる。※ くず野菜は適宜。インド料理の野菜カレーを食べたことのある人は、ベジタリアン料理のうまさを知っているだろう。野菜はカレーにとって何でもおいしいのである。Cトマト缶を入れ、Aを加えて、ニンニクやショウガも少し加えて蓋を閉め、圧力が上がってから、二十分程度煮る。圧力なべでない場合には野菜を小さめにするか、予め炒めて、肉も薄切りで、三十分は煮込む。ポイントのポイント カレーがまずい家は、カレールーに依存している家である。スープの段階で美味しければ、絶対にカレーは絶品に仕上がる。極力、絶対に、おいしいスープを作ること。そうすれば、自動的にカレーはおいしい。写真は煮込み終わったスープ。まだカレー味はしない。このまま食べたい位美味しいトマトシチューに仕上がっている。C,ここにかき混ぜながら味を見つつ、カレーパウダーを好きなだけ入れる。チリパウダー、ブラックペッパー、ナツメグ等もよい。味がどうしても足りない場合は、ほんのひとかけら、またはおおさじ二匙位、市販のカレールーを加える。あと入れて良いものは好みにより、ナンプラー、またはだし汁 味が整う。コーヒー、苦みが出る。ヨーグルトまたは生クリーム少々、欧風カレーに仕上がる。完成品は見て分かるように、ルーを使用しなくても、こってりと野菜のとろみがついている。小麦粉など使わなくても全く緩さはない。どこまでも豊潤で、コクのある味わいが引き出されている。どうしてもジャガイモの欲しい方は別ゆでして、添えることをお勧めする。にほんブログ村