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カテゴリ:01 特許ゲーム
こんちくは。
昨日の記事のコメントについての関連記事です。 昨日の講演でも、発明者のインセンティブにしてほしいと思い、 「発明者の名誉として、公報に名前が掲載されます。そして、その公報は、特許電子図書館で検索でき、未来永劫(たぶん)残ります」 ということを話しました。 本を出版するよりも、自分の名前を残すということでは、特許出願は非常に有効です。 誰もいなくなった戸籍(除籍)の保存期間は80年らしいです。 実際、特許電子図書館にて検索してみると、専売特許第1号から格納されています。次のようなものが見つかります。明治18年です。「東京府平民」というのが時代を反映しています。○○○○は氏名です。 ---------- 東京府平民○○○○ヨリ明治十八年七月一日ニ出願シ明治十八年八月十四日附ヲ以テ十五箇年ヲ期限トシ特許シタル第壱號専賣特許證ニ属スル明細書摘要左ノ如シ ---------- 現在の公開特許公報の書誌的事項として掲載されるのは、一般的に以下の事項です。 ---------- (19)【発行国】日本国特許庁(JP) (12)【公報種別】公開特許公報(A) (11)【公開番号】 (43)【公開日】 (54)【発明の名称】 (51)【国際特許分類第7版】 【FI】 【審査請求】 【請求項の数】 【出願形態】 【全頁数】 (21)【出願番号】 (22)【出願日】 (71)【出願人】 【識別番号】 【氏名又は名称】 【住所又は居所】 (74)【代理人】 【識別番号】 【弁理士】 【氏名又は名称】 (72)【発明者】 【氏名】 【住所又は居所】 【テーマコード(参考)】 【Fターム(参考)】 ---------- これらが掲載されるという根拠条文は、特許法第64条(出願公開)第2項です。 ---------- 特許法第64条第2項 出願公開は、次に掲げる事項を特許公報に掲載することにより行う。ただし、第4号から第6号までに掲げる事項については、当該事項を特許公報に掲載することが公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあると特許庁長官が認めるときは、この限りでない。 一 特許出願人の氏名又は名称及び住所又は居所 二 特許出願の番号及び年月日 三 発明者の氏名及び住所又は居所 四 願書に添付した明細書及び特許請求の範囲に記載した事項並びに図面の内容 五 願書に添付した要約書に記載した事項 六 外国語書面出願にあつては、外国語書面及び外国語要約書面に記載した事項 七 出願公開の番号及び年月日 八 前各号に掲げるもののほか、必要な事項 ---------- ということで、発明者の氏名を掲載することは法律で定められています。 また、発明者の氏名のみならず、住所又は居所も掲載されてしまいます。 住所又は居所を掲載しないようにするためには、特許法の改正が必要になってしまいます。 出願人が会社で、発明者がその会社の従業員の場合等は、居所として、一般にその方が勤めている事業所が記載されるのが普通です。つまり、住所は掲載されません。 このような居所がないと住所を願書に記載せざるを得ないのが現状です。 個人の発明家の場合、公報の住所記載を利用した、悪質商法がありますので、ご用心ください。 弁理士会ホームページにも、「知的財産関連の悪質商法にご注意!」というページがあり、注意を呼びかけています。 例えば、「売り込み・紹介代行・推薦状」として、 「多くの場合、出願公開公報が発行されると同時にDMが市民発明家のもとに届けられます。 全ての業者が悪質とは言い切れませんが、中にはサービスの提供に見合わない高額な代行手数料を徴収する者も存在します。」 のようなものがあります。 予備知識として知っておき、くれぐれもご注意ください。 感想・質問・意見交換は下のコメント欄か私書箱をどうぞ。 「今宵はここまでにいたしとうござりまする」(流行語大賞 1988年 流行語部門・金賞)。 【縁起物 クリック2つ】 人気blogランキング ブログポポタル 【感謝】 本ページの先頭に戻る お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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