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2019.03.24
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カテゴリ:本や映画の感想
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わたしを離さないで [ キャリー・マリガン ]
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自分の生きる目的を、予め生まれる前に他人によって決められ、他者の役に立つためだけに生まれてきた人間が、まともに育つのでしょうか?

自分が生まれてきた意味を小学4年生くらいの時に聞かされて、この映画の主人公たちのように正気でいられるとは私には思えませんでした。

これは、予告のような青春映画ではなく、猟奇映画でした。


臓器提供のためだけに生まれた彼らも、実際に臓器を摘出されるまでの間は、普通の人と同じように生活することを許されているようです。

恋人同士が愛し合っていることを認められると、臓器提供の日程を少しだけ延期してもらえるという、まことしやかな噂がありました。
そして、二人が愛し合っているかどうかを確認するために、子供時代に描いた絵が審査されるというのです。

しかし、実際は「臓器提供延期」などという特例はなく、子どもたちに絵を描かせたのは、クローン人間に魂があるかどうかを探るための検査の一つだったようです。





『サピエンス全史』を読むと、家畜にも心があるといいます。
彼らも感覚や感情を持っていて、身体的苦痛だけでなく感情的苦痛を感じる能力もあると書かれています。当然、親が子、子が親を思う気持ちも、人間と大して変わらないようです。
もしそれを魂と呼ぶのなら、牛や豚や鶏にも魂があるということになります。

そうなると、現代人には非常に都合が悪いです。
肉を食べる度に、彼らの苦痛をも考慮しないわけにはいかないからです。
彼らは食べられるために生まれてきたのだからしょうがないと言われればそれまでですが、彼らの苦痛が自分の苦痛と質的に何も変わらないと言われると、自分が非常に残虐なことをしている気がしてきます。

シンギュラリティを迎えた時、人工知能にも意識が生まれ、魂が宿るのでしょうか?
『ホモデウス』を読むと、意識なしでも知能は発達するらしいです。
いまのところ、人工知能の精神的苦痛まで心配する必要はなさそうです。

ただ、『A・I』のデイビッドのように、心を持ったアンドロイドを人間が求めた時にはどうでしょうか。

前半で、寄宿学校の先生が、「君たちは臓器を提供するためだけに生まれてきたのだ」と子どもたちに教えた時、常軌を逸した世界だと思いましたが、『サピエンス全史』を読むと、実際のところ、それと似たことを人間は今までやってきたのではないかという気がしました。










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Last updated  2023.10.02 20:31:44
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