ミース・ファン・デ・ローエ家具の世界ではバルセロナチェアのデザイナーとして知られるミース・ファン・デル・ローエは、ドイツ・バウハウス全盛期に活躍した建築家です。バルセロナチェアが初めて作られたのは、バルセロナ万博が行われた時にスペイン国王夫妻を迎えるためにドイツパビリオンの設計を依頼され建築・インテリア家具ともにデザインされた時のもの作品です。 バルセロナチェアのデザインモチーフは、ローマ時代の力(パワー)の象徴でもあった「はさみ」です。 その意匠が権力の象徴であるイスに使われたのですから最上級のおもてなしの為のデザインだと言えます。 バルセロナチェアの最大のポイントは、脚部のデザインにあります。従来、垂直に支持をしていた脚部をスチールで溶接し仕上げ、そして無駄のないすっきりとした美しさと脚のクロスされたディテールが独特の完成度の高さを演出しています。バルセロナチェアのオリジナルは、スチールでしたが、技術と材料の開発により現在の製品は腐食しにくいステンレスが使われています。
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