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2021.12.23
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「絶対的価値と新文化革命」
  (第十四回「科学の統一に関する国際会議」)

1985年11月29日
米国・ヒューストン、テキサス


 尊敬する議長、著名な教授、科学者諸兄、紳士、淑女の皆様。

 ここヒューストンで、第十四回「科学の統一に関する国際会議」(ICUS)を始めるにあたり、この会議ならびに「絶対的価値と新文化革命」と題する今会議のテーマに、深い関心と支持を寄せていただきましたことを感謝申し上げます。昨年ワシントンで開かれたICUSには、皆様と同席できませんでした。それだけに、けさこうして皆様方の前に立つことには、格別感慨深いものがあります。

 周知のように、私は米国の刑務所で十三カ月間服役し、今年八月二十日に釈放されました。皆様が不当な待遇を受けた私の立場を気遣い、刑務所に私を訪れ、私にねぎらいの手紙を書かれたこと、そして、私のために当局に嘆願するにあたってひとかたならぬ御尽力を頂きましたことに、重ねて感謝申し上げる次第です。

 私を犯罪人に仕立て上げ、収監することに熱心だった人々は、神が私を召命して成就しようとしたみ旨を阻止しようと、多額の資金と時間と労力を費やしたのです。しかし、このような反対にもかかわらず、統一運動は全世界に広がっています。私が収監されれば、統一教会の機能は麻痺するだろうとの予想に反して、牧師をはじめ、あらゆる人々から私たちは、前例のない理解と支援の表明を受けました。こうした経験を通して、私が再び学んだことは、勝利は、神を中心とした正義に対する迫害を通じてもたらされるということでした。このことは、私が常々主張していたことです。

 牢獄での体験を通じて私は、世界が極めて危機的状況にあることを一層明確に認識しました。そして、全世界的に大いなる覚醒と新たな飛躍をなすことが、焦眉(しょうび)の急だと痛感したのです。かくして私は、新たな切迫感を抱き、私自身および統一運動を、いかなる犠牲を払おうとも、世界の平和と繁栄のためにささげていく決意を固めて出獄したのです。

 今日の世界は、各所で目をみはるような科学の進歩、優れた技術、そして豊かな経済を享受しています。にもかかわらず、世界は様々な悲惨な状況を呈しています。国家間には絶えず緊張が存在し、戦争はやむことがありません。しかも、世界の大半の地域で貧困、文盲、病気、暴力と犯罪、麻薬と精神異常、社会的差別と不平等、家庭の崩壊、未成年の非行が蔓延し、地球の未来を希望なきものにしています。多くの指導者たち、とりわけ良心的で著名な学者の方々が、幸福な理想世界の実現を目指して献身してきたにもかかわらず、なぜ不安と苦悩は日ごとに増大しているのでしょうか。その原因は、心の渇きと、道徳的、精神的危機に求められるに違いありません。かつてないほどのめまぐるしく移り変わる現代社会には、伝統的な価値体系はもはやふさわしくありません。道徳や倫理は、十分な役割を果たさなくなっています。善の基準も失われています。

 今やこれらの諸問題は、個人生活、社会レベルの双方で、自家撞着、闘争、そして不統一を引き起こしています。こうした中で私たちは、道徳的基準や永遠について語ることが果たしてできるでしょうか。このような現実の中で、もし神がいないとするなら私たちは、完全な理想や幸福の実現に期待をかけることは、全くできません。私たちは、世界は滅びていかざるを得ないと、結論づけるに至るでしょう。しかし、もし絶対者なる神がおられるなら、神はこの否定的な現状を、一つの基準に向けて飛躍させることにより、絶対的に肯定的なものに変える摂理をされる、と結論づけることができます。一つの基準とは、すなわち絶対的価値の基準であります。神は私たちの親であり、人類に対して、全き真の愛で接しておられます。これまでの神の摂理で、一見否定的な結果が出たとしても、その摂理の目的は、決して人類を滅ぼすことではありませんでした。それらは、劇的な飛躍のためのプロセスの一環にすぎなかったのです。すなわち、望ましくない結果は、新しく希望的なものへと引き継がれるためにあったのです。

 歴史上、飛躍の瞬間は数限りなくありました。超越者なる神と霊交していた人々が、現実を完全に否定したあと、より良き未来に飛躍した例は、数多くあります。ありきたりの瞬間が飛躍のきっかけとなる可能性はありません。一見不合理に見える瞬間を前向きに消化することによって、開拓者たちは飛躍し、見事なものをつくり出すことができるのです。

 十字架上でイエス・キリストが実践した、自分の敵を愛するということは、理解し難いことかもしれません。しかし、イエス・キリストは、世界から完全に否定された瞬間を、完全に前進的な飛躍の瞬間へと素早く変えようとされる神の摂理を、私たちに見せてくださったのです。その飛躍の結果、復活摂理の新たな一ページが開かれました。

 統一教会は、迫害史の中で、世界的な記録保持者であると思います。しかし、そうした迫害は、統一教会にとって必ずしも悪いものではありませんでした。もし統一教会が、艱難(かんなん)にめげず、むしろ勢いをつけて飛躍してこれを克服し、神のみ意と一つになるなら、苦難それ自体は、絶対者を中心として永遠に生活するための準備となるでしょう。こうした観点に立てば、今日の世界の現状は、私たちを絶望に陥れるものではなく、むしろ、神が私たちに新たな世界へと飛躍するはずみを与えるものであることを知るべきです。

 人類が科学を発展させようとしたもともとの動機は、世界の平和と繁栄を実現しようとする願望です。しかし、科学の専門分野で採られている方法は、当初の期待に沿ったものではありません。私たちが科学にもっぱら期待したのは、人類の幸福の実現でした。ところが科学は、主体たる人間の対象である物質的環境の発展にもっぱらかかわってきたのです。したがって、生活水準の向上を目指した科学的追求も、政治、経済の平等理論の適用も、人類の真の幸福を実現しなかったのです。それゆえに私たちは、科学者たちが目覚めて新たな使命を担うべきだと結論できるのです。

 今日、人類が人間存在の深遠さんを顧み、絶対的理法を中心とした倫理基準を、新たに確立することが急務です。新しい倫理が私たちに求めているのは、自然を愛し、人間の尊厳性を再考し、すべての人類が愛し合い、そして愛の源泉としての神を探すことです。学者たちは、文化的、精神的革命を達成する使命を担うべきです。この革命は、外的、技術的革命にとどまらず、人間の完成や世界平和といった理想の実現を目指す革命なのです。

 私は第一回ICUSが開催されるずっと以前に、科学者は善と希望に満ちた未来社会をくにあたって、決定的役割を果たすべきだと確信するに至りました。私が過去十四年間、ICUSを支援し、熱心に推進してきたのは、世界の諸問題を解決する資質を持ち合わせておられる学者の方々を、尊敬し、期待してきたからです。このような資質が、ICUSを通じて花開き、高められ、そして責任を担う学者たちが積極的に新文化革命の実現に貢献されるよう望むものです。

 このICUSは、十四回目です。十四という数は、七の二倍です。統一神学によると、七数は三数と同様、完成を表す重要な数です。今日までICUSは、「科学的研究」と「絶対的価値の発見ならびに実現」を結びつけると明言してきました。さらにICUSは、知識の統合、すなわち、現実の理解に対する学際的、統合的アプローチに関心を寄せてきました。絶対的価値の基準は、絶対的愛の源である神から生まれます。絶対的価値の確立なくして、統合されたアプローチは不可能です。

 今や多くの人々は、絶対的価値の必要性を認めるようになりました。ICUS計画委員会の議長ならびに委員の方々が、誤解を克服し、開拓者として、この新しい道を歩んでこられたことを感謝します。今後、ICUSは何を目指すべきでしょうか。私たちは、以前のように年次会議を開くだけで果たして満足できるでしょうか。この質問に対する私の回答の中心は、私が最近強調している「新文化革命」の推進です。人類は今や、悪によって、最も深刻かつ重大な挑戦を受けています。そのために、本来の理想と幸福を実現する基礎と可能性は、大変な危機にさらされています。

 私たちはICUSファミリー(家族)として、新文化世界の創造という偉大な使命を積極的に担い、立ち上がるべきです。新文化世界の創造は、いかなる犠牲を払ってもなさなければなりません。絶対的価値の探求は、そのこと自体有意義ではあり得ません。といいますのは、真理は限りない方向をもっており、絶対的価値を中心とした理想世界は具体的に実現されなければならないからです。実現に至るためには、私たちは断固として行動し、現実に横たわる困難を克服することが肝要です。

 今日、世界は変わらなければなりません。今や、学者たちは責任をもって最前線に立ち、神の真理と愛を中心とした新文化革命に向かって前進する時です。新文化革命とは、人間の全被造物に対する神の理想を追求するものです。この理想を実現するため、私たちは絶対的価値として、知識のみではなく、真の愛の実現に責任を果たすべきです。

 人類は今や前進する時です。私たちは、現実に横たわる限界を完全に克服するような新次元の文化を創造することを要求されています。人間の本性にかけられた神の期待や、人類歴史の激動の背景にある神の摂理を無関係なものとみなし、人間の理性の力だけが個人や世界完成をもたらすことができるといった傲慢な確信が、いかに不正確であり、幻想であるかに私たちは目覚めなければなりません。人間の限界を謙虚に認め、神の摂理によりもたらされた歴史的勢いを見失うことなく、飛躍を通じて神と一つになる――こうした理想を成就すべきです。神の創造理想のすべては、人間にかけられていました。したがって神のあらゆる関心に人間がこたえることによって、創造理想が成就します。これは当然の結論です。

 尊敬する学者の皆様。私は神のみ旨を成就するため、すなわち人間の責任分担を全うすることに、全生涯をかけてまいりました。開拓者として、最も危険な道も避けようとしたことはありません。例えば、既成のニュース・メディアに代わるものを提供しようと決心しました。私は、ニュース・メディアが正しい情報や間違った情報を大衆にどのように提供しているかを注意深く観察してきました。この経験から学んだことは、皆様方の多くも御存じのように、メディアの力は、もしそれが誤用されるなら、真実を破壊し、善の基盤を覆すこともできるというものです。そのため、私たちは数年間多大の犠牲を払って「ワシントン・タイムズ」を支援してきたのです。最近、ニュース週刊誌『インサイト』を発刊しました。さらに、十二月には、月刊誌『ワールド・アンド・アイ』を発刊する予定です。これらの計画は、真理や共通善といた価値に資する教育やマスコミュニケーションのために、既成のものに代わり得るメディアを提供することを目的としています。

 私は皆様方が、あくなき真理探求に参加するとともに、『ワールド・アンド・アイ』誌への活発な寄稿を通じて、新文化革命の開拓者となるよう希望します。さらに、様々な特殊な科学分野のための辞書の発行を計画しています。これには、「世界平和教授アカデミー」(PWPA)の世界中の会員や「パラゴンハウス出版社」の協力を仰ごうと考えています。これらのすべては、百科事典の発行準備の一環になるでしょう。この百科事典は、絶対価値を指針として、人間の本来の姿を正しく洞察することに貢献し、同時に適切な教育資料になることでしょう。

 尊敬する学者の皆様。矛盾する現在の世界に無関心を決め込み、代替案を提供することもなくして、どうして私たちは社会の責任と指導力を果たしたといえるでしょうか。私たちはこの貴重な時を逃すことなく基準を示さなければなりません。今の時は単なる偶然ではなく、神が歴史的に、全世界的に私たちに与えたものなのです。私たちは前進することによって自らが手本となり、不正と闘うようすべての人々を、しっかりと覚醒させなければなりません。飛躍には、危険な冒険が伴います。間違った基礎の上に冒険をすれば、より大きな困難を招くでしょう。しかし、真理あるところには、常に実践が伴うはずです。私たちは絶対的価値を実践するチャンピオンとなり、積極的に世界をリードしなければなりません。

 この会議が、有益な結論に到達する自由な公開討論の場になるだけでなく、私たちが決意を固め、この病める世界から新文化世界を生み出すことのできる歴史的出来事となるよう希望します。この会議開催にあたり、準備委員会のメンバーの皆様の多大な努力に感謝します。

 皆様と皆様方の御家族に、神の恵みがありますように。




一休さんのような機知(トンチ)ではありません。

奇知=人とは異なる知恵
すなわち神様の知恵

世界平和を願う奇知の外の凡人が徒然なるがままに書く日記です。
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Last updated  2021.12.23 19:03:46
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