Peace 4 Earth

2005/12/26(月)20:47

『ニュー・シネマ・パラダイス』を映画館で観よう!

映画の話(12)

先週末より、シネスイッチ銀座その他にて『ニュー・シネマ・パラダイス【デジタル・リマスター版】』が上映されています。 この映画は私の好きな映画ベスト3のうちの一つ。 公開から16年たった今も単館興行成績一位を誇る、イタリア映画の傑作です。 もはや、その魅力はいたるところで語り尽くされた感もありますが、本当にいい映画ですよね。 映画と映画館への愛情がぎゅうぎゅうに詰め込まれ、多くの映画人が大喝采をおくるとともに、なかには「この映画は俺が撮るはずだった!!!」と臍をかんだ人もいるそうです。 ヨーロッパ映画というと敬遠する方もいるかと思いますが、この映画に関しては難解さや堅苦しさは一切ありません。 大いに笑って、しみじみと感動し、とにかく引き込まれます。 主役のトトの子供時代を演じるサルバトーレ・カシオ君と名優フィリップ・ノワレの演技が絶品! シチリア島の美しい風土とともに、名シーンの連続です。 私が特に好きなシーンは、映画館に入りきれない観客のために「アブラカダブラ」と呪文をかけると広場の建物の壁がスクリーンになるシーンと、映画史上に残るあのラストシーン。(観ていない人のためにこちらは書かずにおきます・・・。) さらにエンニオ・モリコーネの音楽もあいまって、まさに完璧としかいいようがありません。 この映画に描かれ、かつて世界中の映画館にあふれていた魔法のような熱気は、もはや日本ではなかなか味わうことはできませんが、この映画は「絶対」に映画館で観て欲しい映画です。 16年前、この映画を観終わった後、シネスイッチ銀座の座席で、心の底から「本当に映画館に観に来てよかった・・・・」と思ったのを、今でもよく覚えています。 (その後公開された「完全版」も観にいったのですが、増えたのは主に印象の薄い青年期。映画の濃密さが失われたような気がして、正直いってもとのバージョンのほうがいいかな・・・と思いました。 今回上映されるデジタルリマスター版は上映時間123分ということなので、もとのバージョンのようです。) 今回、またこの映画を映画館で観る機会が設けられたということで、まだ観ていない方、ビデオやDVDでしか観たことのない方は、ぜひぜひ映画館に足を運んでみてください。 それにしても、この映画を撮ったとき、監督のジュゼッペ・トルナトーレはなんと33才!! その若さでこんな完璧な映画を撮ってしまうなんて・・・。 その後の「海の上のピアニスト」や「マレーナ」も素晴らしい映画ではありますが、「ニュー・シネマ・パラダイス」の輝きには及ばないと感じてしまいます。 まだまだ若い監督なので、またいつか、こんな奇跡のような映画を送り出してくれることを楽しみにしたいと思います。 ブラボー!トルナトーレ ブラボー!パラダイス座 ◆日記カテゴリー:映画の話

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