2006/07/06(木)07:06
木下あいりちゃん事件の判決に思うこと
昨日、朝起きて北朝鮮のミサイル発射ニュースに驚きました。
その意図については、色々と憶測されていますが、真実のところは不明です。
また、報復措置、経済制裁につていも論議が交わされいます。
軍事独裁体制の国が、普通の感覚では考えられないような行動を起こす、
また経済的に追い詰められて暴挙に走る(かもしれない)・・・
少し、太平洋戦争の頃の日本を彷彿としますね。
今後、どうなっていくのか、とても気になります・・・。
この北朝鮮のミサイル発射のニュースの陰にすっかり隠れてしまいましたが、
昨日は木下あいりちゃんの強制わいせつ致死事件に対して、地裁の判決が下りました。
判決は『無期懲役』。
最高裁が死刑選択の基準を示した「永山判決」の適用基準に鑑みたものだそうです。
そのポイントは以下の三点。
●被害者が一人
●犯行に計画性がない
●前科が(立証されて)ない
遺族にとって、失われた家族はかけがえのないたった一人の人間です。
被害者が二人だったら死刑で、一人だったら無期懲役なんて、
納得のいく遺族はいないと思います。
また犯行に計画性がないことは、罪を軽くするものなのでしょうか。
むしろ、発作的な衝動を抑えられない、犯人の異常な性格を表している思います。
計画性のない犯罪のほうが再犯の確立が高い、ということはないでしょうか?
過去に被害者が一人の場合に死刑が確定されたケースは、いずれも
金品目的か前科がある場合だそうです。
金品目的の殺人よりも、小さい女の子に欲情を覚え強制わいせつ行為を行い、
むごたらしく殺したほうが、罪ははるかに重いと思うのは私だけではないと思います。
あいりちゃんの遺体には涙を流した跡が残っていたそうです。
どんなに辛かったでしょう。
どんなに怖かったでしょう。
ヤギ被告の弁護人が会見で
「この事件に死刑を求刑すること自体が異常」と言い放っていました。
本当にそう思っているのでしょうか。
今の日本でもっとも重い量刑が死刑である以上、
検察がヤギ被告に対して死刑を求刑するのは当然のこと。
死刑に対しての考えは色々あります。
死刑に反対する人の気持ちもわかります。
けれども、死刑に次ぐ量刑が何年かで仮釈放される無期懲役である今の状態では、
死刑反対の運動は多くの共感を得ることができません。
死刑に反対するならば、死刑に替わる量刑「終身刑」をつくる運動をするべきで、
今の刑法下でおこった最も重い量刑に値する犯罪者の刑罰を軽くすることは
間違っているように感じられます。
また判決文の
「矯正不可能な程度までの反社会性、犯罪性があるとまで裏づけられたとまではいえない」
という文章にも、非常な違和感を覚えました。
日本は子供への性犯罪に対して、非常に鈍感な国であることは国際的にも有名です。
どの程度から犯罪なのかという認識が社会的に甘く、
幼児に性的な欲望を感じることも「オタク」や「萌え」という言葉でオブラートに包めば、
なんとなく認められてしまいます。
児童ポルノの輸出国としても非難を受けています。
あいりちゃんの遺族はもちろん控訴を求めています。
これ以上、小さな子供が卑劣な犯罪の犠牲者になることのないよう、
祈ってやみません。