民主党のマニフェストを斬る
今回の衆議院選挙で日本は大きく変わると期待していたが次期政権最有力とされる民主党のマニフェストを読んでがっかりした。
第1に高速道路利用料金無料化だが、今環境の悪化で地球に異変が起こっているのに、CO2を大量に排出する自動車の使用を促進させる点でナンセンスな案だ。CO2を排出しない電気自動車がある程度普及してから出すべき案でタイミング外れだと思う。大手自動車メーカーの圧力に屈したのではないかと勘繰られても仕方あるまい。環境への負荷がない電動アシスト自転車への補助に重点を置く方が筋が通っている。
第2に子供手当てだ。これは少子高齢化を危惧して子供を増やしたいから打った手であろうがあまりにも偏っているし、個人の生き方まで政策が口を出しているようなものだ。
中学生までのの子供一人につき月額２万６千円を支給する。民主党のマニフェストの看板政策のひとつだが、財源が配偶者控除、扶養者控除の廃止となれば賛否は分かれるだろう。
しかもこの政策いまひとつ目的がよくわからない。
金さえ与えておけば、子供は勝手に育つだろうか？金がないから少子化傾向なのだろうか？かつて日本が高度経済成長にわいていた頃でもそれ以前の時代に比べりゃ生まれてくる子供の数は減っていたはずである。
つまり今の少子化の直接の原因は収入減にあるわけではない。特に女性の側からみると子供を生むと子育てに追われ、自分の自由時間が減るという思いとともに、核家族化によるおばあちゃんからの子育てノウハウを引き継げない不安感などもある。女性の生き方、価値観の変化が根本的背景にあるわけだ。
景気悪化による女性の共働き化と言う問題は確かにあるだろうが、それは月額２万６千円でどうにかなる問題でもない様に思う。
さらに２万６千円支給したからといってお金にイロがついているわけではないのでそれが間違いなく子育てに使われる保証などありません！
極論すればもらった２万６千円で親がパチンコやったりしても誰にもチェックできないし、誰からもとがめられません。
もらう親からしてみれば定額給付金といっしょで、とりあえずくれるモンはもらっておくけど・・・ってなワケで、あとは生活保護といっしょ！いったんこういう政策を始めるとこれが”権利”だと勘違いする輩が出てきて、もらえなくなるとやれ人権侵害だの、最低限の生活ができないだの騒ぎ出すことになる・・・。
どうせカネを使うんだったら、滞納が問題化している給食費を全額税金でまかなうとかしたほうが、使い道を特定化できる、給食費滞納で困っている自治体の助けにもなる。
安易に子供一人頭いくらとカネをばらまくのは、長い目で見て国民のためにならないと思う！！
子供を巡る問題では、学力の低下にとどまらず、不登校や引きこもりなど、様々な問題が山積しているが、これらの問題が月額２万６千円で消えて無くなるわけではあるまい・・
民主党の子供政策はあまりに稚拙で、子供を巡る社会的問題の認識不足が見事に露呈している・・・正直こんなんで政権任せても大丈夫なのか？と思わないでもない.
少子化を含む子供に関する政策を実施すること自体に反対はしないが、婚外子を認めるとか一夫多妻制にするとか、何らかの政策転換が必要だと思う。
月額２万６千円バラマイても、今の子供達が抱える様々な問題のどれだけが解決するだろう？っていうか何も解決しない！！ カネを使って子供のための政策を実施するのはいい事だ！しかし子供のためと称して月額２万６千円バラマクのは下の下策だ！！
私のように子育てを終えたものは、また税金を増やされる。医療問題の改悪で医療費負担が増え、今回また扶養手当がけづられる。不公平極まりない政策の変更はもっと国民を意識し立案してもらいたいものだ。
政府の政策変更で人生設計を何回見直せばよいのか。こんな国で暮らすのは本当に難しい。
私たちが求めているのは公平間のある将来ビジョンの描ける生活設計だ。途中から税の部分や負担の部分はいらわないで欲しい。ずるいことをしている高級官僚や二重行政から手直しして欲しい。民主党も結局自分の利益しか考えない政党の様に思える。
やはり黒いうわさのある議員が牛耳っている政党はやはりだめだ。もう絶望しかない。
与野党問わず、政治家の思考の浅さにはがっかりさせられる。
政治家はもはや無用の長物以外の何者でもないのではないかと思う。
今日の午後に自民党のマニフェストが発表される．民主党のマニフェストとじっくり比較検討したい。
