カテゴリ:おんがく(tunes)
ある時、
ロサンゼルスのユニバーサルスタジオに勤めていた知り合いが 劇場の舞台裏を見に来ないかというので、 遊びに行ったことがあった。 その日は、バリー・マニロウのコンサートということだった。 私は、バリー・マニロウのファンではなかったし 知っている曲と言ったら「コパカバーナ」くらいだったが 別に、バリー・マニロウにたいして、悪い印象も持っていなかった。 ただの「アメリカのポップシンガー」と思っていたのだ。 楽屋では、女性ダンサーらが殆ど裸で走り回り、 お互いに、宝塚みたいに巨大な羽をつけるのを手伝っていた。 私達は、その後ディナーの予定があったので時間がなかったのだが せっかくだから、さわりのところだけ見ていこうということになり 楽屋から、観客席のほうへ回った。 熱気につつまれた観客席は、思ったより年配の女性が多く むせ返るような香水の匂いが充満している。 幕が開き、羽のついた踊り子達が一通り踊った後、 バリー・マニロウが、舞台の真ん中にせりあがってきた。 観客席は、女性達の狂ったような拍手と黄色い声。 そんな観客に、彼は、歌いながら流し目で応えている。 そして、私は、大変なことに気づいた。 バリー・マニロウは アメリカの「ポップ」シンガーではなかったのだ。 バリー・マニロウは アメリカの… 「杉良太郎」だったのである。 フヨウの花 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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