野菜ソムリエパルミーと小児科医ペディのブログ『知風草』

[ペディの読後感想文] カテゴリの記事

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  「学力の経済学」を読みました。

  小児科医ペディです「学力の経済学」を読みました。結構有名な本だと思う。2時間もかからずに読める本なんだけど、積読の中からやっと読みました。面白かった。教育経済学とは、どうすれば子どもたちの学力が上がるのかを、実験とそのデータによってのみで考察する学問。大脳生理学や行動分析学や児童心理学や精神医学とはまた違ったアプローチ。「子どもをご褒美で釣って勉強させることは是か非か」「本当に子どもは褒めて育てたほうが良いのか」「ゲームは子どもの学力に悪影響を及ぼすのか」などを実験とデータによって検証している。それらのデータを持っていないボクの仮説と約8割がた一致していたのは嬉しかった。データ、つまり科学とは、あらゆる情報の中で最も信頼できる情報。昔からの慣習や、たとえ自称専門家であろうともデータの無いただ単にその人の理想や想像や個人的な経験は、信頼たる情報としては最底辺。科学に基づいた教育が重要ですね。

  2017年11月20日

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  「算数の発想」を読みました。

  小児科医ペディです最近のマイブームは「算数」と「数学」の違いを自分なりに解釈すること。とは言っても、ボクの数学は高校で終わってるので、単に自分なりの落とし所というレベルの話だけど。そんな中、この本はとても面白かった。ボクが何故「算数」と「数学」は違うと思うに至ったかが少し分かった気がした。中学生になって数学を学んだ時、数学は算数よりとても簡単だという印象を持った。算数であれほど苦戦した問題が、方程式を使うといとも簡単に答えが出る。とても衝撃だった。と同時に、とても怖くなった。問題の通りに式さえ作ればあとは自動的に答えが出る。途中で何が起きてるかなんて知る由もなくいきなり答えが出る。中学生の時、この便利さに衝撃を受けながらも、本当にこれでいいのか？算数の時の考え方は本当に捨ててもいいのか？とも思ってた。ボクは「数学(高校レベルまでしか知らないけど)」も好きだけど、「算数」の考え方はもっと好き。この本は「算数」の考え方もまたとても大事であることを示唆してくれた。とても気持ちの良い本だった。

  2017年11月08日

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  親のことがつらい人は読んでみてください。

  小児科医ペディです親が原因で辛い思いをしている人は大勢います。そんな人は、この本を読んでみてください。マンガなので読みやすいです。(特に)精神的虐待を受けて育ったがための作者のとてつもない苦悩が描かれています。もちろんこの母親は自分がやっていることが虐待だなんて思ってもいないだろう。この作者もまた、これが虐待だったなんて思いもよらず生きてきた。そして、知らず知らずのうちに虐待の思考パターンは受け継がれる。今までの育てられ方を否定するしか幸せはこない。だけど、親の否定は本能的に自分の存在を否定する恐怖に繋がり、これもまた苦痛を伴い時間がかかる。それでもやはり、親(場合によっては恩師や先輩も)を否定することでしか苦悩から脱することは出来ない。親を否定したからといって自分が否定されているわけではないことを時間をかけて実感していくしかない。これはひとりでは不可能な人が大半だろうから、精神科や、このマンガにあるような自分に合ったカウンセリングの力が重要となる。​母がしんどい [ 田房永子 ]​​キレる私をやめたい 夫をグーで殴る妻をやめるまで （BAMBOO　ESSAY　SELECTION） [ 田房永子 ]​

  2017年10月18日

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  「子どもを守るために知っておきたいこと」

  小児科医ペディです「子どもを守るために知っておきたいこと」子育てをしている親御さん、また、そのような親御さんに関わる機会のある方は是非読んで頂きたい。今、ネット上には子育てに関する情報があふれています。そしてその真偽はまさに玉石混交。科学的知識の全く無い人が想像で書いた文章をどれだけ多くの人が信じてしまっているか。本当に愚かなことです。「反医療」「反ワクチン」「母乳神話」「自然分娩神話」「ホメオパシー」「2分の1成人式」「親学」などなどなどなど、知識のないテキトーな人の戯言に惑わされてはいけません。この本は、データ、つまり科学に基づいて書かれています。​【中古】 各分野の専門家が伝える子どもを守るために知っておきたいこと ／宋美玄(著者),姜昌勲(著者),NATROM(著者),森戸やすみ(著者),堀成美(著者) 【中古】afb​

  2017年10月05日

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  新しい道徳（北野武）を読んで

  小児科医ペディですノンフィクションならいろんなジャンルを読んでます。ちなみに、フィクションはほとんど読みません。最近は道徳関連の本も好きで読んでます。著者は根拠あるデータを持った学者ではないけれど、ボクにはとても腑に落ちる内容だった。ボクが子どもの頃から今までずっといだいていた道徳教育への疑問や不満に似たようなことが書かれてあった。著者が言うように、道徳を他人任せにしてはいけない。これからも自分自身のオリジナルの道徳に従って生きていこうと思う。新しい道徳 「いいことをすると気持ちがいい」のはなぜか [ 北野武 ]

  2017年06月29日

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  親の言う通りにするな

  小児科医ペディですなんだかんだでホリエモンは好き。他人に強く勧めようとは決して思わないけど、この「親の言う通りにするな。周りを見渡して、親の言う通りにして良かった、という成功者を、私は一人も知らない」は、我が子には強く伝えたいと思う。自己矛盾文（笑）堀江貴文人生を変える言葉 [ 堀江貴文 ]

  2017年06月25日

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  人は何故働くのか

  小児科医ペディです前エントリーと同じ著者の本です。こどもと言葉を話す猫との対話で進んでいきます。計40対話でひとつひとつは短いです。前エントリーの本と違ってとても平易な言葉で書かれているので子どもにも読めますが、内容はやはり難解。ひとりで読ませるとおそらくちんぷんかんぷんだと思います。哲学をほんのちょっとでもかじった大人と、タイトルにもあるように対話をしながら一緒に読んだ方がいいでしょう。人は何故働くのか。それは遊ぶためである。あと、文中、セックスの話が出てくるので、この本を買って中身を読まずに子どもに与える際にはちょっと注意してください。子どものための哲学対話 [ 永井均 ]

  2017年06月15日

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  とても難しい本だったけど、とても衝撃的な結果となりました

  小児科医ペディですこの本は衝撃でした。〈こども〉のための、と書いていますが、小学生どころか、中学生でさえ理解出来ないと思います。ボクも前半は3割ぐらいしか理解出来ず、あーこの本失敗した、と思ったんだけど、しゃくなので読み進めていったら、終盤、突然、哲学とは何なのかが自分なりに理解出来ました。いやいや、そんな偉そうな自惚れたこと言うなよ、と思われるかも知れないけど、ホント、哲学とは何なのかが自分なりにだけど理解出来ました。そして、ここまでは本文には書いては無いのですが、哲学は医学で説明出来ると感じました。この本はボクにとってパラダイムシフトを起こさせるほどの衝撃でした。自論「特に近代からの哲学は何らかの苦手を持った人のためのセルフソーシャルスキルトレーニングである」あくまでも自論であることは念を押しておきたい。【中古】＜子ども＞のための哲学 / 永井均 / 講談社現代新書1301

  2017年06月13日

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  「反省させると犯罪者になります」を読みました。

  小児科医ペディです「反省させると犯罪者になります」とてもセンセーショナルなタイトルだけど、基本的な考えは私も同じ。反省させるより先に、なぜそうなったのかを徹底的に分析することが大事。なにもすでに法を犯した人のことだけを言っているのではない。日常の子どもちゃんたちにも言えること。反省させると犯罪者になります （新潮新書） [ 岡本茂樹 ]

  2017年06月11日

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  新任教師のための本を読んでみたりした

  読了。「フレッシュ先生のための初めて事典」TOSSという教育メソッドによる新人教師のマニュアル。面白かった。応用行動分析学、構造化、スモールステップ、ソーシャルスキルトレーニングなど、発達障害の子に対する教育や療育から発展させ、それを通常級での教育に一般化させたメソッドという印象。発達障害の子が分かりやすい授業は、定型発達の子も当然分かりやすい。まさにインクルーシブ教育、ユニバーサルデザイン教育とはこういうやりかたを言うのだろうな。とはいえ、教育のメソッドは他にも流派があって、それもまたそれでとても面白い。子どもを相手にしている異業種の勉強ってホント面白いなあ。これからも教育関係者のかたといろいろと意見交換していきたい。フレッシュ先生のための「はじめて事典」 [ 木村重夫 ]

  2017年06月08日

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