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2006.05.06
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カテゴリ:映画のお話
1927年 ドイツで起こった「シュテークリッツ校の悲劇」をもとに映画化。
 
ドイツ・・ギムナジウムといえば 萩尾望都「トーマの心臓」や竹宮恵子「風と木の歌」といった
少女マンガの世界を 思い出すけど
これが実際にあった話・・しかも大戦前のドイツといった時代を考えると
事実は小説よりも~小説的です。

1927年、ベルリン。
初めての恋、湖畔の別荘、ダンスと音楽、アブサンの陶酔―――。
若さのすべてがここにあった。
パウル・クランツとギュンター・シェラーは、ベルリンのマリーエンドルフ地区にある寄宿学校(ルビ:ギムナジウム)での卒業試験を間近に控えていた。
パウルは労働者階級出身の内向的な詩人タイプ、ギュンターは上流家庭に育った高慢で向こう見ずな青年と、2人の性格と家庭環境は対照的だったが、
ともに歓喜に満ちた偉大な瞬間、大いなる愛、人生の頂点、そしてそれらが「一度に終わる瞬間」を探し求めていた。

パウル・クランツを ダニエル・ブリュール(グッバイ・レーニンの彼です)
ギュンター・シェラーを アウグスト・ディール(ヘルムート・バーガーの再来といわれてるらしい)
この二人に ギュンターの妹ヒルデと その恋人ハンスが絡んできます。
(ネタバレです)
パウルとギュンターはお互いの思想が一致する友人
ギュンターはゲイだけど パウルはその妹ヒルデに思いを寄せている。
ヒルデはハンスという恋人がいるけど 自由奔放な女の子
パウルの気持ちを知っていて誘惑したり 他の男とも遊んだりしている
ハンスはヒルデと付き合いながら 兄ギュンターとも関係を持つ・・・

そして パウルとギュンターは人生でもっとも輝いていた時に愛するものと人生の幕を閉じるという、決断をする。

我々が死ぬ理由は愛のみ。
我々が殺す理由は愛のみ。
ゆえに我々はこの厳粛な誓約書に、愛をもはや感じなくなった瞬間に我々の命を終わらせること、そして我々の愛を奪った者を道連れにすることを誓う・・・。

そしてギュンターはハンスを撃ち 自らの命も絶つ。

実際 生き残ってしまったパウルは裁判にかけられることになるんですが
その後の人生は 残ったものにとっては大きく変わってしまうことになったんでしょう。

こうした多感な時代、感覚も研ぎ澄まされ中途半端なことが許せない
ほんとうに「青い時代」ってあります。
大人になると 妥協や諦め・・いい意味でのいい加減さやずるさが身につくけど
まだ そういったものができてなく 触れれば傷つきそうな そんな時代・・
そういった時に起こった 悲劇なんですね。

ドイツの田園風景は美しく、そして若者達の退廃的な姿・・耽美的ではあるけど
あまりにも詩的すぎて もう少し深く内面をえぐってもいいかなとも思ったけど・・
こういったテーマが好きじゃない人には 退屈かも知れません。






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Last updated  2006.05.06 22:03:33
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