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2004年09月27日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
先日NHKで見た番組のダイジェストです。
この教訓は、「何かを目指している人」、そして日々一生懸命生きている人、或いは
どん底で喘いでいる人にも是非読んでもらえたらいいな。(^^)
文章は、ぼくが主催しているMLのひとつの参加者のものなんだ。
最大のピンチ、最大のリスクが最高のメリットに進化する「野生での事実」です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ライオンはサバンナの中で群れをなして生活しています。
一般的な群れは複数頭のオス・メスライオンと、その子供達。
一定の均衡を持ちながらも群れ毎にテリトリーを持ち、生活しています。

そんな中、メスライオンがたった一頭、その子供が五頭いる群れがありました。
もともとこの群れには、メスライオンが二頭いて、テリトリーも持っていたのですが、
ある日、一頭のメスライオンが急逝してしまった為、持っていたテリトリーを他の群れに
奪われてしまいました。

ライオンにとってテリトリーとは、乾いた喉を潤す水場、空腹を満たす狩場、
厳しい暑さから身を守る木陰など、生きていく上でとても重要なものです。
そこに侵入する輩は、たとえライオンに危害を加えるつもりがなくても、厳しい洗礼を受けます。
時には相手を殺す事もあります。その対象はライオンであっても同じなのです。

ある日突然、それを失ったメスライオンとその子供達。
水場も木陰も狩場もほとんどない、サバンナの中を彷徨う事になったのです。
自分の子供達を守る為、メスライオンは全てにおいて慎重にならざるを得ませんでした。

行動は全て夜。
水場は既に他の群れのテリトリーとなっている為、そのライオン達に気づかれないように
夜の闇にまぎれて水場に行き、喉を潤すのです。
それでもテリトリーのライオンに威嚇されれば、潤している途中であっても退散しなければ
なりません。

狩りもそうです。
ライオンの狩りの成功確率は20%と言われています。
他のネコ科の動物(ヒョウ・トラなど)に比べれば大きな体を持つ分、足が遅く、狩りを失敗する
事が多いそうです。
それでもライオンが百獣の王として君臨できているのは、狩りを失敗してもすぐに狩りをする事が
できる持久力、一度食事をすれば何日も生きることができる体、そして、一度に自分よりも大きな
獲物を倒すことができるパワーを持っているからです。
その狩りの確率も、テリトリーを持ち、複数のメスライオンが存在しているからこそできるものなのです。
なぜならば、群れが持つテリトリーには水場があります。
乾燥地帯のサバンナには、水場は限られた場所にしかありません。
サバンナに生きている動物達はその水場に集まり喉を潤します。
つまりテリトリーを持っていれば、獲物には困らないのです。
また、狩りをしている最中、外敵から子供達を守る為、子供を別の場所で子守りするメスライオンが
必要です。狩りにも集中出来ます。複数のメスライオンがいるという事はとても大切なのです。

テリトリーも持たない、メスライオンが一頭しかいない群れにそのような狩りは無理です。
獲物に自分を察知されないようにする為、昼間の狩りはできません。
子供達を外敵から守る為には、子供達も一緒に狩り連れて行かねばなりません。
でも、子供達はまだまだ未熟。メスライオンがじっと狩りのタイミングを見計らっていても、
子供達は我慢しきれず飛び出し、狩りの邪魔をしてしまうのです。
それでも生きていかねばならないメスライオンの群れ。。。
とある日、メスライオンは空に舞うハゲタカを見つめ、舞い降りた場所に走り出しました。
ハゲタカがいる場所には動物の死体があります。
既にハゲタカが口をつけているその獲物を持ち帰り、食料としていたのです。
別の日には、狩りの際にやっぱり我慢しきれず飛び出す子供達。でもメスライオンはじっと
その様子を観察し、子供達に気づき逃げ出そうとする獲物を持ち構えて狩りを成功させたのです。

そして、ライオンの群れにとって脅威なものがあります。
それは群れに属さない放浪しているオスライオンです。
「ライオンの子殺し」という話は有名ですよね。
オスライオンはより多くの自分の子孫を残すため、メスを見つけると、そのメスの子供を全て殺し、
自分の子孫を残そうとするのです。
そこで群れのオスライオンが登場するわけです。
群れのオスライオンの役割は、放浪しているオスライオンから群れを守る事。
時には命をかけて群れを守ろうとします。

もともとメスライオンが二頭いたのに、一頭が急逝してしまったのは、放浪しているオスライオン
から群れを守る為でした。
そんなメスライオンの群れに、放浪しているオスライオンが近づこうとしていました。
子供達の危険を察知したメスライオンは、子供達を連れてそれまでいた場所から去って行きました。

数ヵ月後、そのメスライオンと子供達は、驚くべき成長をしていました。
数ヶ月前にはメスライオンの後ばかり歩き、狩りではメスライオンの足を引っ張ってばかりいた子供達。
それがメスライオンの前を行くような勢いで自ら獲物を探しています。
狩りも我慢する事を覚え、子供達だけでも成功するようになっていました。
普通に群れの中で生きている子供のライオンよりも、あらゆる面において数倍早く
成長していたのです。

それは、テリトリーを追われ、群れのようで群れでないという厳しい中で生き延び、成長した
ライオン達の姿でした。

まだテリトリーは持っていないメスライオンの群れですが、近い将来、自らの力でテリトリーを
奪回するでしょう・・・。





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最終更新日  2004年09月27日 17時51分54秒
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