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「おもしろゲーム将棋」(湯川博士著)という本があります。色々な変則将棋が紹介されています。 『ジャンケン将棋』。これは単純明快、ひたすらジャンケンをして勝った方が着手します。ジャンケンに勝ち続けるとずっと指し続ける事が出来ます。例外は王手がかかったら自動的に王手をかけられた方の手番になる事です。実戦例では後手の九段氏がずっとジャンケンに負け続け、2六歩、2五歩、2四歩、2三歩成、2二と・・・・・・と先手の手番がかなり続いて一方的に終わっていました。 『トランプ将棋』。1~9までのカードを用意して毎回手番が回ってきたらカードを引いて出た数字の筋にしか指せない。例えば初手に4を引けば4六歩、4八銀、4八金、4八玉、4八飛に指し手が限定されます。着手不可能なら負けになるので全ての筋に対応出来るようにしておくの必要があります。これも王手に対する対応は自由です。 『王手将棋』。昔読んだ入門書には『初王手勝ち』と紹介されていました。王手を先にかけた方が勝ち。7六歩に8四歩なんかだと3三角成で終了します。この『王手将棋』には恐ろしい研究家が居るそうですが・・・・・・。以前将棋世界に中田功七段の講座が載っていましたが。 他にも色々ありますが「ゲーム将棋」というネーミングには期待と不安を感じます。将棋そのものがゲームです。将棋がどれだけ世間で認められているのか・・・・・・。BSの「逆転将棋」では『はさみ将棋』を将棋界の大御所が指し、立会人に記録係、対局場など大袈裟な演出をして笑いをとっています。 あの様子を見て、果たして将棋ファン以外の人には笑えるものなのか?と一抹の不安を感じます。 所詮将棋自体が似たような遊びをやっているようにしか見えないのではないのか?将棋のプロなんて単にゲームが上手な人でしかないのではないか? 元々は将棋とは博打として見られていました。ゲームが生まれるとギャンブルの手段として用いられるのは普及のためには大いに役に立ち、やがてプロなどが制度化され社会的なイメージが重要視されるようになると今度はギャンブルの要素を排除する方向に行く・・・・・・これはよくある事です。 将棋のプロというとちゃんとした職業である事を一般的に理解されていなかった時代を今の40代くらいの棋士が経験しています。 そんな危ういバランスの上に将棋界があります。将棋はまだまだ日本国民には正しく理解されていません。「ゲーム将棋」という言葉がどこでも間違いなく通用するようになってもらいたいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.03.07 18:23:05
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